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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.19 任天堂GAMECUBE 価格決定!!

任天堂は先頃、米国において開催された
E3(Electronic Entertainment Expo)で
大きな注目を集めた「GAMECUBE」の価格を
破格の25000円で決定したことを発表しました。

業界全体が29800と予想が
整っていた中で、その予想を遥かに下回る
25000円!

これには正直、驚きました。

事実、29800円でも破格といえる
マシンスペックを搭載しているハードだけに
この発表は、その奥に潜む任天堂の意気込みが
強く込められている証しですね。

いや、実際、24800円説も
29800説が濃厚視されてる中で
僅かながら囁かれていましたが、
さすがに、そこまで安く出来ないだろうと
あたしは思っていました。

それに、今までの任天堂はハードの価格に
ついては、初期導入時に若干高めの価格設定を
してきましたので、その姿勢の変化に
任天堂の業界再編成への並々ならぬ強い意思が
感じますね。

さて、これで一層と苦しくなってくるのが
PS2ですね・・・。

なにせ、今年の3月に発売され、
今なおも爆発的な売上を記録しつづけてる
ゲームボーイアドバンスと「GAMECUBE」は
既に連動の計画を発表しており、
それら両機種の価格を足しても34800円。

破格過ぎますね(笑)

これで、ソニーもいよいよPS2の値下げに
踏み切らざるえないでしょう。

ただ、値下げするにしても、
DVDプレイヤー搭載が大きな足枷になりますね

仮に「GAMECUBE」の価格を下回る値段まで
値下げを目論むにしても。15000円以上の
値下げっていうのは・・・
現実問題、不可能でしょう。

もし、その不可能とも思える値下げを
断行したとしても、それはそれで・・・
問題がありますね・・・。

そこまでの値下げともなると
それは明らかな「デフレ」の呼び水に
なってしまいます。

実際、PSソフト市場では低価格ソフトの
多発によりデフレ→消費減退→利益不足→制作費削減→製品の質の低下→消費減退→利益不足という、デフレの悪循環に陥っていますし。

それらのデフレ傾向をさらにハードまで
引きこむ形になってしまいますからね・・・

事実上、PS2が価格面で「GAMECUBE」に
対抗していくのであれば、DVD機能を排除した
廉価版をリリースするしか方法はないでしょう

しかし、純粋にゲーム機としてPS2を見ても
少々・・・苦しいですね・・・。

SCEのソフト開発力と任天堂のソフト開発力は
比べる以前に雲泥の差が出ていますし。

制作側から見ても、PS2はソフトが作りにくい
ハードですし・・・。

さらに、廉価版にしろ、
現行モデルの値下げにしろ、それら価格の面で
アピールを図っても、この秋には、家庭用では
非常に高価な周辺機器となるであろう
「ハードディスク(HD)」が投入され
その必要性をソニーは大きくアピールするでしょう。

しかしHDが9800円というお手軽価格で
リリースされるなんて事は到底有り得ず・・・
結果、PS2には割高感がこびりつく恐れが
有りますね。

今回、任天堂が
「GAMECUBE」を25000円と発表し
価格面での競争力をメーカー、
そしてユーザーに示し、尚且つ、その圧倒的な
ソフト開発力をも顕示させて、
E3以降、業界の風は一気に任天堂の方に
吹き始めました。

出遅れたN64でメーカ別ソフト販売数の
TOPに君臨しつづけた任天堂の恐ろしさが
ここにきて、さらに一回り大きくなった気がします。

この業界、最後の重鎮。
任天堂社長 山内氏の存在感はここにきても
健在で、0からこの業界を作り上げてきた
手腕は伊達ではないですね。

セガの大川氏が御逝去されて、
事実上、最後の生き証人でもあり
最後のビックボスが本気で腰を上げてきたって
感じです。

色んな意味で、今後のゲーム業界が楽しみです。

さて、軽くおさらいです。
今回の価格の発表により、「GAMECUBE」は
9月14日発売の25000円となった訳です

これは買いですな。

それでは、今日はこの辺で。
また明日お会い致しましょう。

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