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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.32 次の舞台の行方 前編

さて、今年も残すところ、あと3日になりました

よって、今年を締めくくる上でどんなテキストを
用意しようかと考えた結果、自分の好きな話題で
ある「ゲーム業界」の事について、今年のまとめ
と、来年以降の展望を勝手に予想していこうって
ことにしました。

ということで、このテキストは、これから大晦日
までの3日間に渡り展開していくテキストなので
最後までお付き合いして頂けると幸いです。

では、早速始めます。

今年と、そして来年に繋がるキーワードは?
っとなると、やはり「ネットワーク」ではないで
しょうか。

先頃、PS2が大規模なブロードバンド展開を、
MTT-BB So-net Yahoo!BB エー・アイ・アイ
有線ブロードネットワークスらと提携し、展開し
ていくことも決まりました。

2002/02/22にはブロードバンド機能標準搭載の
Xboxが発売されます。

任天堂も自社自らのネットビジネスはまだ早計と
表明していますが、セガがゲームキューブで発売
し、独自のネットワークを使い展開していくPSO
の存在が有る以上、ゲームキューブ市場での、ソ
フトメーカー規模でのオンライン事業は約束され
た状態にあります。

そして、それぞれの家庭用ハードでは続々と、
オンライン対応(または専用)ソフトの開発販売
の発表が相次いで、正にコンシュマーレベルでの
オンラインターニングの様相を呈してます。

しかしです・・・。
私個人の意見としてですが、コンシュマー業界で
オンラインは成功しないと思っています。

っと言うより、今年もそうでしたが、今後コンシ
ュマー業界は過去に例を見ない程の冬の時代が訪
れると考えてます。

露骨な表現を使えば「破綻」すると考えてます。

ゲーム業界は熟し過ぎたと感じるのです。

オンライン、オフライン問わず、最近のゲームは
どれもが複雑なゲームシステムを搭載しています

とても、一般ユーザーに幅広く受け入れられる様
なソフトでは無いように感じるタイトルが大半を
しまています。

すなわち、ヘビーユーザー及びコアユーザーには
受け入れられる作品であっても、一般ユーザーに
は複雑怪奇な物としか思えないような作品が列挙
してきてるのが現状です。

無論、私もディープなゲームユーザーです。
ですから、ついついディープな視線に偏った見方
をしてしまいがちなのですが・・・。

一般ユーザーのゲームに対しての認識度や理解力
は、コアな側の人が予想する以上の低さにあると
考えてもらった方が良いくらいです。

ソフトメーカの利益という部分を根底で支えてる
のは、一般ユーザーです。

メーカーはその一般ユーザーをいかに騙して、
ソフトを買わせるかが重要になってきます。
(表現は悪いですが飾るべきものでも無いでしょう)

ゲームのジャンルやカテゴリーによりますが、
どの作品群にも固定客は居ます。

ゲーム雑誌をチェックし、細かな記事にも目を配
り、発売スケジュールの推移も頭に入っている。
そういう固定客層が独自の趣向によって、各ジャ
ンルに判れて、ゲーム業界の利益流動を担ってい
ます。

ですが、その規模は、先ほども書いたように、
ジャンル、カテゴリーによって差はでますが、
大体5万~20万といった数で形成されてます。

この層は、業界全体にとっての不動票です。

この不動票相手のビジネスも勿論ありますが、
そればかりに終始してしまうのはマズイ事になる
のは、説明の必要は無いでしょう。

そして、問題なのが、30万~150万の流動票
をどう獲得するかなのです。

しかし、年々、この不動票層と流動票層との間に
発生してる、理解力や認識度の差が大きくなって
きているのが現状で、それがこの業界の混迷を誘
発している原因とも言えるかもしれません。

カートリッジ供給型ハードが主流だった時代は、
まだまだ、エレクトニックレベルが低く、ゲーム
自体も表現や作成にに大きな制限が付き纏ってい
たので、そう複雑なシステムを搭載したゲームは
多くありませんでした。

しかし、いわゆる32ビットゲーム機と言われる
プレイステーションやセガサターンが市場に登場
した頃から、ゲームは激しい変貌を遂げました。

2Dから3Dへの意向というのが、代表的な例で
すね。

その変貌をヒットに繋げた最初の作品が、バイオ
ハザードでしょう。

それまでは、チマチマしたドットキャラがゲーム
の中では主流でしたから、あの変貌を取り入れた
作品は一般ユーザーを巻き込んででの大きな関心
となりました。

バイオハザードで、コンシュマーゲームの新時代
を一般ユーザーが感じたのです。

そして、人は欲張りです。

今までのハードでは実現不可能だった演出法を取
り入れたバイオハザードをもっと遊びたかったの
です。

その証拠に、続編の「バイオハザード2」は、
異常とも言えるほどの初動セールスを記録しました。

ですが、人は欲張り故に、すぐ不満を感じます。

バイオハザード2は、確かに売れました。
しかし、売れたと同時に、3Dアクションアドベ
ンチャーというジャンルの終焉を自ら作ってしま
ったように感じます。

バイオ2は、確かに前作の正常進化系であり、
よりクオリティの高いCGムービと、よりアクシ
ョン制の高さが表現されたシステムでバイオFAN
を満足させましたが、それと同時に新鮮味を失い
ました。

やってることは前作と同じです。

前作は、今までのハードで体験できなかった感覚
を体験できるという新鮮味がありました。

しかし、2はそれを「豪華」にしただけですから
新鮮味はまったくなかったとも言えるでしょう。

ですから、3Dアクションアドベンチャーは、
バイオハザードで火が付き、バイオ2で絶頂を迎
え、その後は衰退の一途を辿っています。

なぜ、衰退していってるか・・・

それは、今更説明する必要も無いと思いますが、
あえて、書くことにしましょう。

スト2から火が付いた格闘ゲームと理由は同じです。

火が付いた作品は新鮮味で売れます。
そして、その続編、または続編規模に相当する
他メーカーの類似作品が火が付いた作品を豪華に
した感じで世に出ます。

ユーザーは突然現れた、新鮮味の固まりであった
最初の作品では物足りなくなっていますから、
豪華になった、続編やそれ相応の類似品が出ると
同時に飛びつきます。

そして、それと同時に満腹になるのです。
中身が豪華ですから、それで欲求は満たされる訳
です。

無論、それでも食べ足りない人は居ますから、
その市場はそこから利益を読みやすい市場とし
て、多数の作品が出てきます。

しかし、回を重ねれば重ねるほど、焼き増しすれ
ばするほど、お客さんは減っていきます。

すると、メーカーはどうするか?

新鮮味を無くし、豪華も詰め込み終わった次は、
副作用効果のあるシステムを追装していく道しか
残されていません。

ですから、あちこちからシステムの欠片を拾い集
めてきては、繋げて、新システムを唄います。

そこまできたら、今度はその新システム合戦に、
変わっていってしまいます。

そう、肝心のベースは同じものなのですが・・・
新システム合戦に気を取られ過ぎて、肝心の新し
い土俵作りを怠ってしまうわけです。

ま、良い表現に変えれば、新しいスタンダードジ
ャンルの誕生と定着という風にも言えますけどね

そして、そのシステム合戦は、ゲームをどんどん
複雑化させてしまいます。

何故なら、新鮮味も無くなり、豪華にし尽くして
更に、拾い集めてきたシステムを貼り合わせても
尚、利益を還元してくれるお客さんはコアなお客
さんですから、そのコア層を満足させ納得させる
ものは、一般ユーザーでは容易に入りこめない程
複雑化してしまうのです。

3Dアクションアドベンチャーの不振は、もう疑
いの無い事実として、数字で出てきてます。

バイオ以降、出現した別ジャンルの物も、
リズムアクションゲーム、職業体験ゲーム以外、
もう2年以上も新しい発想のヒットは生まれてい
ません。

こういった現状で、この業界は次の利益先を
「オンライン」に定めつつあるのです。

しかし、それは、あまりにも危険な行為に思えて
仕方ないのです。

っと言うところで、今日はここまでです。
この続きは、明日、明後日と続きますので、
是非、続きを読みに来て下さいまし。

尚、このテキストは毎年恒例になってる
年末年始の仕事激務に伴う更新ストップを予見
して事前に書き上げてあるものをアップしています。

最終日は「Cの日記」恒例の職場からDCで更新
大作戦決行です(笑)

既に、テキストをDCに転送済みで準備万端です

え?なんでそこまでするか?ってですか?

う~~ん・・・・・・意地かな?(笑)

ま、そうゆうことですので、次回もよろしく♪

では、明日もお会い致しましょう。

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