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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.32 次の舞台の行方 中編

さて、昨日から掲載している連続テキストの中編
を今日はお送りします。

完全なる続き物ですので、是非とも前回の
「前編」に目を通してから読んで下さい。

じゃないと、何の話しか掴めないと思われます。

では、中編スタートです。
(数行だけ、前編末部分を巻き戻って始めます)


~前編末より~
3Dアクションアドベンチャーの不振は、もう疑
いの無い事実として、数字で出てきてます。

バイオ以降、出現した別ジャンルの物も、
リズムアクションゲーム、職業体験ゲーム以外、
もう2年以上も新しい発想のヒットは生まれてい
ません。

こういった現状で、この業界は次の利益先を
「オンライン」に定めつつあるのです。

しかし、それは、あまりにも危険な行為に思えて
仕方ないのです。


~中編スタート~

3Dアクションアドメンチャーしかり、
対戦格闘ゲーム、音ゲーしかり、最初に注目され
た作品に共通して言えることはシンプルなシステ
ムで一般ユーザーでもスンナリ入ってこれる作品
だったっという点です。

ですが・・・オンラインゲームは違います。

まず、接続するまでの複雑な基礎知識が足枷にな
ります。

仮に、セットアップに手間をかけさせずに、
オンラインにユーザーを上げることに成功しても
結局、それは最初に学ぶべき事柄を省いたにしか
過ぎず、基礎知識を学ばせるという根本の段階を
解決したことにはならないでしょう。

簡単にサインアップ出来きようが、出来まいが、
オンラインに入ってしまえば、同じ場所に通され
るわけです。

そこは、一般ユーザーが普段必要としない知識が
必用とされる世界が広がってることには変わりあ
りません。

そう、複雑な世界なのです。

これを書いてる私や、読んで下さってる方の
常識的なネットの知識なんて、一般ユーザーにと
っては、未知の世界でそこには複雑という言葉が
詰まってる世界です。

たかだか、ゲームでちょっと遊ぼうとしてる
一般ユーザーにその知識を覚えようとする意気込
みが、大多数にあるでしょうか?

大抵は「面倒」だと感じるでしょう。

しかも、この国の人は徹底的に「自己責任」とい
う言葉の意味や意義に対して多数が無知です。

なにか問題が起これば、メディアや関連団体に
責任問題を平然と問う国民性です・・・。

なんでも、欧米体質を真似るのは賛成出来ません
が、無論、欧米の良い点は取り入れ、学ぶべきです。

「自己責任」については、恐ろしい程この国の人
は理解していません。

ネットでも、たまに「自己責任」に関して説くと
本気で「何それ?」的な返答が返ってくることも
珍しくありません。

愕然とさせられますが、これがこの国の現状です

話しがそれますが、最近話題になった携帯電話の
ワンギリでの有料ダイヤルへの餌撒き問題。

あれのどこが問題なのでしょうか?

自分の電話にかかってきた着信をどう処理するか
それは、所有者の権限で行なう自己責任の世界の
はずです。

見知らぬ番号からかかってきた着信にリコールす
るのも、しないのも、所有者の選択で行ないます

自分が選択したことで発生した問題がなぜ
詐欺行為呼ばわりされてるのでしょう?

そこに電話を掛け直しなさいと、誰かに強要され
その強要した人が「大丈夫だから」と言っていた
のに、大丈夫じゃなかったのなら詐欺行為になる
かもしれません(ならないけどね・・・)

たかだか、一回の不明瞭な着信に対して、
わざわざリコールするなんて、よほど心配性な人
か、脅迫観念に囚われた孤独人くらいじゃないで
しょうか?

もし、急用なら、ワンギリで終わるはずなく、
数度にわたって何回も鳴るでしょう。

それこそ「ここに印鑑を押して返送を」という
郵便がきたら、印鑑押して返送するのでしょうか?

しそうな勢いもありそうだけど・・・。

ま、話しを戻しましょう・・・

オンラインというのは、加入するにも手続き、
加入してからも手続き(ログイン認証等)等が
あります。

それに、接続するには、それ相応の機材が必用で
その機材を用意するにも金銭が必要。

更に、ネットに上がれば、自己責任においての行
動が大前提。

つまり、ゲームのシステムが簡略なものでも、
そこに至るまでの段階が複雑なのです。

そのような複雑な段階を経てまで、
そして追徴課金を支払ってまでゲームをしようと
息巻いてる一般ユーザーなんて、殆ど居ないでしょう。

仮に、上手く言いくるめて、口車に乗せて
一般ユーザーにオンライン契約をさせたとしましょう。

それでも先に書いたように、入ってから学ぶべき
事柄が多い世界ですから、そこに直面してしまえ
ば、面倒にしか感じないのではないでしょうか?

それに、全てのゲームがオンライン専用になる訳
じゃないですから、わざわざ高い初期費用を投資
しなくても、6千円程度で、普通に楽しく遊べる
ゲームを買えば良いわけですし・・・。

しかも、根本的に間違ってると感じるのが、
一般ユーザーをオンラインに上げようとする行為
自体です。

オンラインゲームの代名詞はMMORPGでしょう。

*MMORPG


Massively Multiplayer Online Role-Playing
Gameの略で、多人数型オンラインRPGという意味
を持っています。

代表的な作品では「ウルティマオンライン」
「エバークエスト」「ディアブロ」等があります



このようなMMORPGというのは、ユーザーの
プレイ時間が長大に膨れ上がります。

一般ユーザーがそれだけの時間をゲームに割ける
でしょうか?

私のようにディープなゲーマなら、仕事を持ちな
がら、毎日2時間の睡眠時間で、ゲームをプレイ
する時間を作ったりするのも、平気でで行ないま
すけど、一般の流動票層のユーザーにはそこまで
の意気込みは無いでしょう。

これについて、惹き込むだけの魅力あるソフトが
登場すれば一気に認知されるという意見も良く耳
にしますが・・・そういう考えこそ目線をコアな
ユーザーにしてしか見れて無い証拠です。

ゲームに魅力があろうが、無かろうが、一般に人
にとって大事なのは生活とその生活を支える事柄
に使う時間の方なのです。

ゲームは時間を食べる、いわば浪費の産物です。
9時間仕事で拘束され、6時間睡眠を取れば、
15時間は消費され、残り9時間です。

生活環境下での必要行動で残りの9時間から、
数時間消費されていきます。

すると、平均して一日4時間程度が余暇になると
言われています。

その4時間をいろんなメディアが奪い合いをします。

MMORPGは、ハッキリ言って接続時間を多く
確保できるプレイヤーに有利になります。

そう、オンラインの代名詞であるMMORPGな
んて、ハナっからコアなユーザーのジャンルなの
です。

オンラインゲームは、人と何かしらのデータを共
有します。

RPGならアイテムや、レベルなどの主有データ
を容易に他人と比較できます。

なまじ、オンラインで共有してしまうことにより
他者と自分を比較できてしまうわけですね。

そして、日本人は人と同じじゃないと不安がる人
が非常に多いです。

一日、1~2時間のプレイでMMORPG等に
参加すると、数週間で一気に差が出てしまいます

すると、その空間に対して、あまり積極的なアプ
ローチを試み様としなくなるでしょう。

目に見える形で、偏差値の差を見せつけられる訳
で、その偏差値に対して過剰に反応する人が多い
ですからね・・・。

そしたら、次に待ってるのはドロップアウトでし
ょう。

つまり、今、コンシュマー業界で推し進めてる
「オンライン」化計画は全く持って無駄な事と
私は感じてるのです。

多少のユーザーの裾野は広がるでしょうが・・・
一般ユーザーを巻き込んだ大規模な変革には至ら
ないと私は結論を結んでます。

そして、なによりも問題なのが・・・


っと、話しの区切りがついてませんが(^^;
続きは明日にまわします。

それでは、明日にまたお会い致しましょう。

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