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乙女の帝激日報(不定期)第二十三幕 1と2を総括して

今回の『帝激日報』はサクラ大戦、サクラ大戦2
をプレイした上での総括です。

さて、前回の『乙女の帝激日報』で書いたとおり
今回はサクラ大戦、サクラ大戦2をプレイし、そ
の両作品から感じた印象を書かせてもらいます。

以前の『乙女の帝激日報』で書いた記述が以下で
多く出てきますが、それは御容赦を。

まずは「1」ですね。

この『サクラ大戦』という作品は、素晴らしい作
品だったと思います。

ゲームから生まれた、『キャラクターゲーム』と
いう図式は非常に新鮮味溢れる試みだったと思い
ます。

コンシュマーゲームでの『サクラ大戦』以前のキ
ャラゲームといえば、いわゆる『原作物』が主で
ゲームは、それら原作のFANに向けた2次産業
商品として展開されていました。

それは、それで全然有りです。

ガンダムFANは、ゲームで自分なりのガンダム
熱を昇華させれることで、面白みを感じています

それが、キャラクターゲームの大前提です。

しかし、サクラ大戦は違いました。

原作が、コミックやノベライズ、アニメーション
等で展開されておらず、完全なゲームソフト発信
のキャラクターゲームでした。

無論、同じような試みをした作品も過去に有りま
すが、結局それは、ゲーム屋が作るキャラという
意味で『素人』技ですから、多くの支持者を獲得
するに至っていませんでした。

『サクラ大戦』は、ゲーム発信から生まれたキャ
ラゲームですが、もう1つ別の言い方をすると、
「アニメ屋が本気になってゲームでアニメを作っ
た」とも言えるでしょう。

『サクラ大戦』の衝撃は、そのゲームシステムに
まず現れています。

シナリオをテレビアニメ風に構築し、ゲーム本編
をプレイ中に、突如挿入される『次回予告』

この、テレビアニメシステムこそが、サクラ大戦
のオリジナリティで有り、発売当時、プレイヤー
に多くの新鮮味を与えた一番の素材でしょう。

さらに『サクラ大戦』では、シナリオの完成度が
非常に高く、いわゆるアニメの王道と言える展開
をふんだんに盛り込み、プレイヤーの期待通りに
物語が展開していきました。

この「期待通り」というのは、有る意味では先の
展開を詠まれるということにもなりますが、プレ
イした側から言いますと、サクラ大戦はミステリ
ーでもなく、謎解きアドベンチャーでもなく、と
ことん、ゲームとアニメの融合を形にした作品で
すので「期待通り」に展開するシナリオが逆に小
気味良く感じ、プレイヤーはそれを痛快に感じて
いたのではないでしょうか?

そして、この『サクラ大戦』は、突如現れた作品
では無く、ちゃんと、生まれるべくして生まれた
作品とも言えるでしょう。

レッドカンパニー関連に強い方なら周知のことで
すが、レッドカンパニー(広井王子氏)はサクラ以
前に『サクラ大戦』への布石とも言える作品を世
に送り出しています。

その代表例は『天外魔境』シリーズでしょう。

大雑把に言うと『ネクロスの要塞』という作品で
ゲームを学び『天外魔境』でゲームの中にアニメ
がどこまで介入出来るかを実験し『天外魔境2』
でゲーム&アニメの可能性を確信し、それらの集
大成として生まれたのが『サクラ大戦』でしょう
ね。

過去の作品で培ってきた、ゲームとアニメの融合
という物の答えとして『サクラ大戦』は世に出た
と思います。

そして、それは見事なまでに多くのユーザーに受
け入れられました。

今までに無かった作品。
アニメ屋だからこその、キャラクター構築の妙技
アニメ屋の本領を余すことなく放りこんだ脚本。

そんな、ゲーム屋では真似できない、本物のキャ
ラクターとして、多くの人の支持を受けたのでし
ょう。

事実、『サクラ大戦』のシナリオは、正にアニメ
の王道とも言える内容でした。

そう、憎らしいほど、アニメ、アニメしてる脚本
にプレイしながら何度ニヤリとさせられたか(笑

更に、盛り上がって来たときに、1話終了で、
唐突に『次回予告』が挿入される。

プレイする側としては、ほんと悔しいほどに、制
作側の思う壺状態に陥ってしまってました。

ゲーム後半に至る部分でのシナリオの盛り上げ方
は、ズルイ!と唸るほど上手く構築され、プレイ
してるだけなのに、異様にテンションが高くなっ
てしまって、大変でした(笑)

天上の神々までも引きずりだしたシナリオは、そ
の壮大な世界観とアニメ屋特有の憎らしい演出で
最終回を迎えた頃には、テキストアドベンチャー
と思えないほどのスピード間がゲームから感じら
れました。

エンディングを向かえ、心地の良い余韻が漂う中
この『サクラ大戦』は正に名作であったと確信し
ました。

ネクロス、天外と培われた、ゲームとアニメの融
合、ここに実現せり!と強く感じました。

しかし『サクラ大戦』は制作側の予想を遥かに上
回る規模でヒットしてしまったのでしょうね・・

続編に当たる『サクラ大戦2』へと物語りは進む
わけなのですが・・・。

1をじっくりプレイされた方には分かって頂ける
と思うのですが、『サクラ大戦』に続編は不必要
なんですよね・・・。

ま、3、4とリリースされた今となっては、少々
言い方を代えねばなりませんね。

続編が不必要というより、『帝国歌劇団編』とし
ての続編は要らなかったという感じです。

事実、『サクラ大戦』は、1で既に完結してるし
更に、完成度も高かった。

なのに、そこに無理やり続編を作るのは『サクラ
大戦』というゲームの質を低下させる原因にもな
ると思うのです。

実際、『サクラ大戦2』は『サクラ大戦』の輝き
に勝てなかったと断言しても良いでしょう。

シナリオも、1ほど完成度が高くないし、盛り上
がり具合も薄い。

そもそも、1で天上界の神々と対峙した彼らが、
戦う必然性を感じることが難しいですし。

ゲームシステムも、前作から劇的に進化してない
ので、結果それは、『サクラ大戦』以上の評価を
受けるのは難しいでしょう。

事実、プレイしてる時に一番多く感じた印象は、
『退屈』でした・・・。

前作のシナリオは完成度が高く、1話終える毎に
挿入される『次回予告』が出た瞬間に感じたのは
「え?もう終わり?続き、めたんこ気になる~」
でした。

しかし『2』では「はぁ、やっと終わり?続きは
………今度でいいや」って感じでした。

そうです、シナリオに魅力が薄いから、『予告』
が挿入された時に感じる印象が全く逆だったので
す。

極端に言えば、2のシナリオは、2のシナリオに
有らず、1のエピローグACTにしか過ぎない。
って感じですかね…。

それに加え、戦闘も大して進化しておらず、その
回数だけは、頻度を増していましたしね・・・。

それは、もう足枷にしか感じられませんでした。

1の時も、確かに戦闘は足枷的な位置付けになる
のですが、シナリオに魅力が有ったので、次の展
開を想像したりするインターバル的な役割になっ
てたと思います。

ですが、2の場合、シナリオが退屈なのに、戦闘
の頻度は増加してる・・・。

インターバルに感じられないのに、何度も何度も
戦闘が挿入されると、それはただの足枷にしか感
じられなくなるんです。

しかも、その戦闘自体がゲームとして楽しめる域
の完成度なら良いのですが・・・

お世辞にも「面白い」とは言えません。

圧倒的にプレイヤーに有利な状況で始まる戦闘。
敵の配置&動きが御粗末過ぎ。
中ボス、ラスボスもその役目に価する存在感無し
戦闘の成績表というのが搭載されたけど、その存
在意義を感じることが無い戦闘難易度の低さ。

これらの要素の戦闘が何度も何度もしつこく挿入
されるのには、閉口でした。

つまり、あらゆる面で『2』は『1』に勝てて無
いってことです。

ま、1のシナリオを見れば、続編を予定してなか
ったのは、丸分かりですから、どうしてもトーン
ダウンしてしまいますよね・・・。

よって、『サクラ大戦2』はサクラ大戦FANと
して、愛を込めてこう断言します。

『駄作』であると。

好きだからこそ、厳しい評価なのです。

点数で言うなら、10点満点で
『サクラ大戦』が8点
『サクラ大戦2』が2点ですね。

さて、世間様では、現在『4』がリリースされて
おりますね。

しかし、あたしは3を未だに未プレイのままです
(^^;

『2』の最終回で大きく失望させられてしまった
影響で『3』をプレイする気が全く起きません。

『3』・・・発売日に買ったのに(笑)

いくら『3』は面白いよって言われても、その推
薦を一瞬で消し去るほど『2』から受けた失望感
は大きいです(-_-;)

と言うことで、今日現在の心境として、『サクラ
大戦』と宣言しててOKなのは、ゲーム1作目と
OVAのみって感じかな。
(今後、変化する可能性充分に有り)

それでは、今日はこれにて。

また次回の更新でお会い致しましょう。

追記

ほんとに、広井さんは、サクラ2を作りたくて作
ったのだろうか・・・?

なんか、富野さんとダブって写るのは気のせいか
しら・・・(^^;

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