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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.38 FFXIが業界に与えた功罪 中編

さて、前回の『乙女から見る21世紀のコンシュ
マー産業の行方Vol.38 前編』の続きを今
日はお送りします。

恒例の数行遡ってからの掲載となりまする。

では、中編スタートです。


一番肝心なのは、インターネットというメディア
に、足を踏み入れてない流動層の消費者をいかに
して獲得するかに尽きるでしょう。

なのに、常時接続、高速、大容量等を唄っても、
効果は殆ど期待出来ないです。

だって、インターネット非利用者の利用しない理
由が「回線が細くて遅いし」とか「常時接続じゃ
ないから」とか「10MBのDLに1時間もかか
るなんて嫌だよ」などといったもので有るわけな
いのです。

何故なら、常時接続、高速、大容量等のメリット
を知るには、それ以下の環境を既に体感してない
と、そのメリットを理解出来ないからです。

では、『未集客の消費者のニーズに応えるインフ
ラ』とは何か?

それは、『考えさせないと言う名の安心感』だと
私は思っています。

現在、据え置き型のインターネット端末を、何の
知識も無い方が自宅に導入しようとすれば、いく
つのハードルがあるでしょう?

そして、そのハードルの数は、2~4年前と比べ
減ったでしょうか?

いいえ。逆に増えましたね。

現在なら、まず端末購入。
既にここで『選択』をさせてしまってるのですが
理想を言うなら『選択』はこの段階だけで済ませ
たいです。

次に、ユーザー登録。

そして、プロバイダを選択して契約。

最後に、接続回線のタイプを選択。

これらの『選択』の手順を問題視する動きすら無
いのが本当におかしいと思います。

まず、プロバイダーの選択ですが、これは端末に
パンドルさせて、商品購入時に自動的に加入させ
それに加え、3ヶ月から半年を目処に接続料の無
料期間を付ければ、消費者は買う前に、そして買
った直後に選択せずにすみます。

そして、接続回線の選択も、させなくて良いので
す。

ナローバンドで加入させれば良いのです。

当然、任意で選択出来る幅を持たせておくのは必
須です。

つまり、オールインワンのスタイルが標準で有る
べきなのです。



更に言わせて貰うと、プロバイダーの接続料金と
言うものが、バカげてるとさえ思ってます。

この『接続料』というものを今尚も徴収してる事
が、インターネット産業に関わる会社の怠慢だと
あえて言い切りましょう。

接続料って、どうして取るんですか?

それは、プロバイダーがユーザーをインターネッ
トに接続する際にかかるコストや、事前設備投資
分の回収が主な要因でしょう。

では、何故その費用をユーザーに支払わせるので
しょうか?

現在のインターネット事業業者の行ってるサービ
スを見る限り「接続料」はユーザーにとって足枷
でしか無いと強く感じます。

日本の娯楽メディアの王様は何でしょう?

これは当然ですが、民放TVでしょう。

民放TVは視聴料を徴収してますか?

無論、ここでは『地上波』の話しです。

徴収してませんね。

では、維持費、設備投資費、番組制作費はどこか
ら捻出してるのでしょう?

そうです。御承知のとおり、企業からのスポンサ
ードから得ています。

じゃ、インターネットも広告で賄え?

いいえ。そういう短絡な考えの結果が、無料IS
Pの相次いでの倒産及び、規模縮小&有料化に繋
がりました。

これは、インターネットビジネスを行ってる側が
自らのビジネスの本質を見抜けてない証拠です。

現在のインターネット事業の魅力って何でしょう


これは、無論、未経験者に訴える部分でです。

色々なコンテンツを用意してますよね。

でも、その殆どが民放地上波放送で間に合う種類
の物ではないでしょうか?

勿論、細かく掘り下げれば、ここがネット特有だ
と言う面も多くありますが、大雑把に外から見て
民放地上波放送と、そんなに大差があるように感
じて貰えてるでしょうか?

そして、ブロードバンド時代到来と激しく吠えて
いますが、その大容量を活かしたコンテンツが、
音楽配信、動画配信などですね。

それって、TVで事が足りてますよね。

わざわざ、一般の人が接続料金を支払ってまで、
導入しようと思えるサービスでは無いですね。

なのに、接続料金を徴収するビジネスモデルに疑
問を投げ掛ける節がありません。

それは、インターネットという素材を使った上で
の、新しいビジネスモデルを構築出来てないから
です。

広告などに頼る形では、企業はすぐ離れていきま
す。

何故なら、TVの方が圧倒的に効果があるからで
す。

まずは、広告などでない、企業に大きなメリット
をもたらす、インターネットならではのビジネス
モデルを作り上げ、資金の確保を確固たるんもの
にする。

その結果、『接続料』等を徴収せずに運営出来る
ようになり、更に集客を望める。

人が集れば、事業者と企業は潤う。

こういった当然のチャレンジがされていないので
す。

TVと同じビジネスモデルで、TVと大差無いサ
ービスを行って、しかも有料。

新規顧客を掴むには、あまりにも御粗末な体勢だ
と思いませんか?


無論、『広告などでない、企業に大きなメリット
をもたらす、インターネットならではのビジネス
モデル』というものを具体的に示唆出来ませんが
それを研究し、発展させていくのが産業経済の基
本ではないでしょうか?

他のメディアの真似事だけなら、バカでも出来ま
すしね…。

で、このように、インターネットならではのビジ
ネスモデルの研究と発展、それに伴う消費者コス
トの軽減、更に企業統合での回線選択等の専門的
な事柄から消費者を解放し、端末購入後に誰でも
手軽にインターネットに接続し、その世界を日常
の中に極々自然に割り込ませられる環境作りこそ
が『未集客の消費者のニーズに応えるインフラ』
だと思います。

そして、そちらのインフラ整備の方が常時接続、
高速、大容量等のインフラ構築よりも、重要だと
激しく感じるのです。

常時接続、高速、大容量等のインフラ構築なんて
所詮、井の中のニーズにしか対応してないのです

一つの井戸の中で限られた蛙を相手に餌を巻いて
取り合いしてても…ね。

内側のニーズも大切ですが、インターネット事業
は今尚も外側のニーズに一番注目していかなけれ
ばならない時期の最中だと思います。


そんな中、一気に外側のお客さんの目を向けさせ
る大きなチャンスとも言える時期がきました。

そうです。やっとここに話しが戻ってきました。

FFXIです。


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さて、やっと話しがFFXIに戻ってきたのです
が、続きは次回ということで(^^;

それでは、今日はこのへんで。
また次回の更新でお会いしましょう。

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