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乙女のプレステ2ZONE Vol.11 『.hack/感染拡大 Vol.1』本日発売なり

さて。今日は本日発売される
『.hack/感染拡大 Vol.1』のお話しです。

このゲームに付いては以前に何度か書いています
けれど、ま、発売を向かえてのまとめって感じで
す。

で、いきなりなんですけど、この作品、ヒットし
ちゃうようです。

結構な数の受注が入ってるそうで、オリジナル新
作としては、結構良い数字を記録しそうです。

ただ・・・何故ヒット?

いや、個人的に凄くこの作品には売れて欲しいと
思ってるので、良い結果になりそうなことに不満
は無いんですけど、その原因が気になってね…。

やっぱ、アニメの効果かな?

でも、現在26話完結予定で放映されてるTVシ
リーズとゲームは別のお話しですよ(^^;

無論、劇中の舞台設定、つまり『The World』で
の不可思議な現象に巻き込まれていくプレイヤー
達という設定は同じですけど、アニメと直接リン
クしてません。

少なくとも『Vol.1』では、アニメのメインキャ
ストの面々は出てこないハズです。

まあ、何らかのキーワードとしてアニメのキャラ
の名前がゲーム上で登場することはあるかも。

ただ、『Vol.2』以降で、マルチメディア展開し
てる、各カテゴリーの『.hack』とリンクする可
能性は無いとは言えませんけどね。
(ゲームはVol.4までリリースされる予定)

さて、話しを戻して、この作品を何故あたしが気
にいってるか?です。

この作品、ゲームジャンル上では、オフラインの
普通のRPGです。

しかし、シナリオで描かれるのは、未来のネット
ワークロールプレイングゲーム『The World』を
プレイしてるプレイヤー達が、その『The World
』から不可思議な現象が発生し、その現象が『
The World』をプレイしているプレイヤーの現実
生活にまで影響を出し始めていくといったお話し
です。

アニメでは『TUKASA』という魔法使いキャ
ラを操るプレイヤーが『The World』の世界に精
神まで取りこまれ?『The World』上では起こり
得ない現象を次々と起してしまい、自らもその不
可思議な減少の渦中になっていくプレイヤーと、
その『TUKASA』と関わりを持った、幾人か
のプレイヤー達との対立や友情、そして好奇の波
が複雑に絡んでいく物語です。

このアニメ、非常に気に入ってます。

ネットロープレ。特にMMORPGを経験した人なら、
思わずニヤリとしてしまうセリフ回しや舞台設定
が、アニメの素材として上手く活用されてて、既
存のゲームやパソコンを題材にした物語よりも、
どこか新しさを感じさせる作風です。

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*MMORPGとは?

Massively Multiplayer Online Role-Playing
Gameの略で、多人数型オンラインRPGという意味
を持っています。

主に一つの広大なフィールド上に多人数が同時に
アクセスし、その箱庭で世界を共有し、時には干
渉しながら遊ぶゲームです。

特徴として、PSOのようなゲームルームで部屋を
分けたりしないという部分です。
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所謂、厨房なプレイヤーや(笑)ドライなプレイヤ
ー、完全なロールプレイプレイヤーなど、現実の
MMORPGの世界で良く出くわす状況が上手く描かれ
ていて、更にシナリオの展開も伏線の張り方など
が上手く、見ていて久し振りの『ハマる』感覚に
なってしまってます。

そして、この『.hack』はメディアミックスで展
開されていて、ゲーム版が本日発売なのです。

で、今回のテキストのテーマはゲームが主題です
から、ゲーム版『.hack』の話しに移りましょう

最初、この作品をゲームでも展開すると知った時
心配になりました。

上手く、架空のMMORPGの世界を表現できるのだろ
うか?

実際のゲーム上で、どれほど上手く仮想のMMORPG
をプレイしてるプレイヤーの物語を表現していく
のか?

そもそも、PS2のオフラインRPGというシス
テムの中で、MMORPGの面白さを擬似体験させる事
が可能なのか?

MMORPGの面白さの本質は、自分が主人公で無いと
いう実感を得ることだと思うのです。

そのMMORPGの世界では、貴方は勇者でもなく、血
の宿命によって魔王と対峙する必然を持たされて
るわけでもなく、サーバーに同時にアクセスして
る、つまり同じフィールドで活動してる他のプレ
イヤーの内の一人でしかないという感覚を実感で
きるとこにMMORPGの楽しさが有ると思うのです。

普通のスタンドアローンなRPGならば、プレイ
ヤーは主人公という役柄を無条件に与えられ、そ
の世界は主人公を中心とした世界として展開して
いきます。

しかし、MMORPGでは、各プレイヤーの役割などを
ゲームの方から定めることは有りません。

MMORPG上で、役割、つまり、そのサーバー上での
自己存在表現は自分自信がプレイを重ねていく事
によって生まれていきます。

例えば「●●サーバーの●●ってキャラ知ってる
?その人の●●って凄いそうだよ」って感じです

ゲーム内での役割=存在感であり。
その存在感は、積み重ねたプレイの内容で他人が
決めていくことだと思っています。

悪事を働き続ければ、当然の如く悪名として、そ
のプレイヤーのキャラは悪党として他のプレイヤ
ーに認知されますし、その逆もまたしかり。

この様に、『人』という不形成なアクティブロジ
ック要素がMMORPGの世界の根底を支えてると思う
わけです。

そんなMMORPGをスタンドアローンRPG上で擬似
体験させる?

それは、ちょっと無茶って言うか、無様な作品に
なるんじゃないの?って思いました。

しかし、このゲーム版『.hack』
かなり、良い感じですよ。

以前、雑誌の紹介記事から想像して『.hack』の
MMORPGの擬似体験度は意外や意外、かなり上手く
作り込まれてて、回線繋いでもいないのに、サー
バーに繋いで遊んでるような感覚を得られそうと
ここでも書きましたが、やはり出来は良いです。

知り合いから『.hack』の資料を入手したのです
が、確かに上手く作られてます。

何て言うか、あれ?これ・・・オフラインゲーム
だよね?って一瞬思わされてしまう感じです(笑)

まぁ、確かに『オンラインを意識させようとして
る魂胆がミエミエな演出』ってのも目につきます
が(笑)それは、まぁ・・・ね(笑)

でも、この『.hack』は沢山のMMORPG非体験者の
方にプレイしてほしいです。
(*PSOはMMORPGではありません。)

今、FFXIが一部で注目を集めつつも、プレイ
環境準備の難解さと諸費用のコストパフォーマン
スの劣悪さで足踏みをされてる、又は既に興味す
ら消え失せたって方に、是非ともプレイして頂い
て、MMORPGとは何ぞや?

面白い、面白いと聞くが、一体どこが違って、ど
う面白いのか?っていう疑問の多くに答えを提示
してくれる作品だと思うのです。

この『.hack』をプレイして、MMORPGを擬似体験
する事によって、MMORPGに積極的な好奇心を抱い
てくれれば、FFXIのアカウント増加に繋がる
ってのは言い過ぎでしょうか?(^^;

でも、雑誌等のFFXIの特集記事に指を咥えて
見てるだけ、そして、FFXIプレイに必要な環
境って記事を見て溜息を付いてるだけよりかは、
各段にMMORPGの面白さを伝える効果は『.hack』
の方が遥かに高いと思うのです。

ただ、難点が一つ・・・

自由度がめたんこ高いMMORPGをプレイするプレイ
ヤーという題材のゲームなのですが『.hack』自
体は、非常に自由度が低い作品となっています。
(^^;

やはり『MMORPGをプレイするプレイヤーが不可思
議な現象に巻き込まれて行く』というシナリオ設
定を重要視しなければ『.hack』は成立しないの
で、シナリオ演出のレールにキチっと嵌め込んで
ゲームは進行して行きます(^^;

まぁ、『.hack』は自由度低いですが…
『.hack』で描かれるMMORPGの世界での自由度の
高さというのを感じてもらって、MMORPGそのもの
に興味を持って頂ければ幸いかと(^^;

もし、御知り合いで、FFXIやMMORPGに興味を抱い
ている、MMORPG未経験者が居られれば、是非とも
『.hack』をオススメしてみて下さい。

きっと、更に強い関心をMMORPGに向けてくれると
強く予見します。

勿論、保証はし兼ねますが(笑)

では、最後に、以前に書いたテキストからの転記
として、軽くMMORPGの世界を説明した記述をここ
に乗せておきます。

題材は、元祖MMORPGと言っても差し支えないと思
われるウルティマオンライン(以下UOと表記)を例
に上げての説明です。

======================
*MMORPGの世界、システムって?

多人数型オンラインRPGと一口に言ってしまって
も未経験者の方には、なかなか想像しにくいでし
ょうね。

ここでは、MMORPGの元祖である『ウルティマオン
ライン』(以下UOと表記)を例に上げて解説しま
すね。
(『.hack』はUOと酷似してる世界なので)

MMORPGの元祖で有るUOは『箱庭タイプ』のゲー
ムです。

ただ、従来の和製RPGのように、シナリオがゲ
ームの進行上、最も重要な訳ではありません。

いや、むしろ、シナリオは存在しないと思っても
らうのが一番適切でしょう。

UOは、剣と魔法、モンスター、財宝等のファン
タジー世界でお馴染みのファクターを箱庭で作り
その世界をプレイヤーに開放したって感じです。

何故、その世界が出来たか?のバックグラウンド
ストーリーは有るのですが、そんなのを知らなく
ても全然OKです。

プレイヤーはその世界で、自分が何をして遊ぶか
を自分で決めて、自分で目標に向けて遊んでいき
ます。

ゲームクリアやエンディングなんてものは有りま
せん。

そして、貴方の操るキャラは、伝説の勇者の血を
引く若者でもなければ、特殊な力を備えた救世主
でもありません。

ただの人です。

その、ただの人からスタートし、そのキャラで何
を成し得ていくかは、プレイヤーの自由です。

自由とは、何も決まって無いという事です。

UOでは、49種類のスキル(技術)が各所又は
何らかの行動をする事によって身に付いていきま
す。

職業という概念はあまりありません。

キャラがどのスキルの能力を多く身に付けてるか
で、大よその職業名が自動で付くようになってい
るだけで、戦士だからといって、剣一筋のキャラ
とは限りません。

つまり、剣術を多く身に付けていれば、戦士とし
て役割を多く果たせるようになるということです

では、UOに有る49種類のスキルを一気に紹介
しましょう。

錬金術 解剖学 動物学 調教 弓術 武器学
物乞い 鍛冶 弓矢作成 キャンプ 大工 
地図作成 料理 探知 誘惑 知性評価 
フェンシング 釣り 検死 治療 牧羊 潜伏
書写 アイテム鑑定 鍵開け 木こり 棍棒戦闘
魔道 瞑想 採掘 音楽 受け流し 沈静化
毒 挑発 罠解除 呪文耐性 覗き見 霊能力
窃盗 ステルス 剣術 戦術 裁縫 味見 細工
追跡 獣医学 レスリング
(各スキルの詳細な能力は割愛)

上記のスキルのどのスキルを上げていくかで、キ
ャラのUOでの有り様が出来あがっていくわけで
す。

その結果、鍛冶屋で武器を作って生計を立てるも
OK。あらゆる回復技術を極めて医者として民を
助けるのもOK。船で沖にでて魚を釣り、それを
料理して販売するのもOK。

魔法を極め、戦場で戦士達と共闘するのもOK。

それらの選択権は貴方にあり、何かをしなければ
いけないという、制約は一切ありません。

故に、何もしなければ、何も起こらないのです。

「次、どこに行ったら良いの?」
「この後は何をしたら良いの?」
っという和製RPG感覚でプレイすると途方に暮
れることになってしまいます。

前述のとおり、シナリオが無いわけですから、次
はどこに?とかの概念は一切有りません。

貴方がしたいことをすればOK。
それは、つまり自由ですね。

決められた演出のレールをなぞるようなゲームで
は有りませんから、最初はそこらへんで戸惑うで
しょう。

一番最初に書きましたが、貴方はUOの世界で、
待ちわびられてた勇者ではないので、貴方が何を
しようが、しまいがどうでも良いのです(笑)

それを表現するならば、ドラクエで登場するキャ
ラを想像してもらうと良いかもしれません。

ドラクエの街には、色々なNPC(ノンプレイヤ
ーキャラクター)が配置されていますよね。

神父さん。商人、老人、子供、酒場の踊り子、
牢に投獄されてる囚人、井戸の周りに集る主婦
衛兵、などなど。

それらのキャラがUOでは全て人間が操作し、
各自が演じてる世界なのです。

貴方が、鍛冶のスキルを鍛錬し、自ら採掘した鉱石
で武具を作成し販売したとすると、それは貴方
がドラクエで言う『武器屋』としてUOの世界の
一部として存在するということです。

こういった、ゲームの方から目的を提示せず、箱
庭の中でプレイヤーが自分なりの遊び方でプレイ
していくのがMMORPGの基本概念です。

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では、今日はこれにて終わりにします。

また次回の更新でお会いしましょう。

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