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乙女日記 Vol.394 宇多田ヒカル氏の新曲

聴きました。そして唸りました。

彼女がどういった作品作りをしてるのかは知りま
せんが、彼女の作品って楽曲としての完成度が尋
常じゃないです。

隙が無いと言うか、完璧と言ってしまえると言う
か、とにかく唸ってしまいます。

勿論、音楽ですから曲調等で好みが有りますから
好きか嫌いかってのは有ると思います。

でもcocが言ってるのはそういうことじゃなく、
彼女の作品の完成度についてです。

プロの歌い手なら当然ですが、自分の声を見事に
1つの楽器として楽曲の中に完璧に同化させてい
て、その声が前に出るべき箇所、後ろに控えさす
箇所の割り振りから、転調の組み合わせ、それら
を総合して1つの楽曲の中で統一したテーマにパ
ッケージする能力が半端無く凄いです。

少し俗っぽく言うと今回の新曲も相変わらずマニ
アな音作りで、こういうマニアックな音をトップ
アーティストの新曲で使ってくるって勇気あるな
~って感じですw

だって、彼女の作る音って、ぶっちゃけて言うと
売れない音なはずなんですw

あまりにも狙いどころが狭いっていうか、大衆性
が薄いんです。

浜崎あゆみ氏のような大衆性を前提に置いた商人
歌手とは違い、明らかに職人的なんですよね。

で、職人の仕事ってのは質は高いけど大衆性は度
外視しちゃうものですから大抵は売れない。

でも彼女はそれを売ってしまうw

単純にそれも凄いことだと思います。

例えちゃうと、浜崎あゆみ氏は人気のデザインを
採用した建売住宅で、宇多田ヒカル氏は伝統的な
手法は勿論、最新の前衛的な手法にも精通してる
知る人ぞ知るって感じの建築家が作った建築物。

どっちが売れるって言ったら、普通は前者なんで
すけど、彼女は後者的な人なのに前者以上に売っ
ちゃうw

そこが彼女のミステリーなところですw

彼女の新曲を聴くたびにいつも思うんですよ。
なんでこれを売ってしまえるんだろう?って。

だって、その時の日本のチャート上位を見ると、
彼女の作品が理解されるとは思えないんです。

なのに、売れちゃう。

だから、つい日本の音楽市場に期待しちゃう。
こういうのが売れるほど日本の音楽市場も成熟し
てきたんだ!って。

でも、彼女以外の唸らしてくれる音楽家の曲は売
れないw

やっぱり成熟してないじゃん!っていっつもガッ
カリきちゃうのよねw

こういうのが売れてちゃ駄目でしょって思うもの
が多数ありますし^^;

って、その辺はまた別の話になりますので、ここ
では割愛^^;

さて、彼女の新曲『COLORS』に話しを戻しましょ
う。

今回の楽曲は、彼女がリリースしてきたシングル
の中では一番マニアックな音作りをしてます。

そして、その完成度は聴けば聴くほど付け入る隙
が無いことを思い知らされ、楽曲としての完成度
の高さに脱帽してしまいます。

こんな曲出しちゃって良いの?ってホント心配し
ちゃったほどですw

常々彼女に対して思うのが、もっとお手軽に楽曲
製作しても良いのでは?ことなんです。

誰とは言いませんが…某氏みたく手軽に量産して
も良いんじゃないって?思いますが、やはり楽曲
以上に彼女の音楽に対してのオタク魂がそれを許
さないのでしょうかね?

そして先にも書いたように彼女の楽曲は売れる様
な大衆性はなくて、チャートの上位を占めてる大
衆性に重点をおいた、所謂消費物と化した楽曲と
同じように消費としての勢いに乗っかり売れてし
まうのですが、他の消費楽曲は消費され、すぐ消
えていく(10年後に印象に残らない)のですが、彼
女の楽曲は、それらの楽曲と同じように消費の渦
に巻き込まれてるにも関わらず、その消費という
波を逆に覆い潰してしまう強さがあります。

やはり、それは本物という強さからくるものなの
でしょうね。

今回の新曲も本物加減が半端無くて、その完成度
と世界観の強さからに聴く人にとっては、疑問を
感じるかもしれません。

正直、難しい楽曲です^^;

だけど、聴く側も本気で聴きに入って何度か繰り
返し聴いてもらうと、その完成度に唸ることとな
ると思われます。

っとここまで書いてきてなんなんですけど……
今回の新曲、cocさんはあまり好きじゃないです
(爆

え?え?今まで書いてきたことは?って思われた
でしょうけど、書いてきたものは作品自体の解説
的なもので、好き嫌いはまた別の問題ですw

どんなに完成度の高い映画でも題材が好みでは無
かったら作品の完成度は理解できても、好みの作
品か好まない作品かと聞かれると、好まないと答
えるでしょ?

それと同じです。

ですから、今回の新曲の完成度は凄く高く、その
隙の無さに脱帽なんですが、coc個人の好みから
外れてる作品だったということです。

どうも楽曲関係の話しをすると『好き』『嫌い』
先行で話しをしたり、聞いたりする人が多いので
個人的にはあまり好きくない話題なのです。

好きな楽曲について完成度の低さを指摘されたり
すると、怒り出す人とか多いし^^;

まったく別の観点なのに、ムキになられたり…。

判る人は少ない例えなんですけど、ゲームで『ロ
ードラッシュ』って作品があるのです。

非常に完成度の低いゲームなんです。
でも、その作品の内容はcocの好みにハマってい
て、とても好きなんです。

バイクレースでアメリカの大地を走るんですけど
、ガラの悪い、いかにも頭の悪そうな人らと競争
していく草レースでお金を貯めてマシンをチュー
ンしていくんです。で、レース中にバイクに乗り
ながら殴ったり蹴ったりしてライバル車を蹴散ら
してもOKなんですw

凄くくだらないゲームなんですけど、そういうバ
カゲーって好きなんです。

だから完成度の低いゲームだけど好きってなるわ
けです。

楽曲も、好き嫌いと完成度等の話しは全く別なの
です。でもそれを判ってもらえる人が驚くほど少
なくて、楽曲に関して話をするのは有る意味で怖
いので、あまりしないようにしてるんですけど、
今日はちと勇気を出して書いてみたのです。

ほんとはね、完成度の低い楽曲を連発でリリース
してる某氏の楽曲についても書きたいんだけど、
絶対『好きなアーティストをバカにされた』的な
反発が有るだろうから我慢してます^^;

盲目と言うか、混同と言うかね…

ま、仕方ないかなって思って書かないでおきます

それじゃ今回はこのへんで。
また次回の更新でお会いしましょう。

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