記事一覧

乙女日記 Vol.425 空気読めよなって思いますね。

昨年10月に発売された「ハリー・ポッター」シ
リーズ第4巻「ハリー・ポッターと炎のゴブレッ
ト(上下)」(静山社、セット価3800円)が
年明から売れ行きが伸びず、多くの書店が大量の
在庫を抱えて悲鳴を上げてるそうです。

なんでも、ハリポタは返品不可の買取制書籍だそ
うで、余ってる在庫は、その数量分書店の倉庫を
圧迫してるそうで・・・

でもね。言わして頂くと、バカじゃないの?って
思うんです。

いやさ。ハリポタはブームになってたわけで…
ブームになった商品は引き際を常に意識して商売
しないと痛い目に合うってのは常識じゃない…

おっと、ここで勘違いなされぬよう!!
別にハリポタの作品自体の評価や批評ではないで
す。

あくまで、書籍流通の中で発生していたブーム商
品の扱い方のお粗末さっという観点でのお話しで
す。

まず、ブームの質を見極める目を持って無い仕入
れ担当さんが多すぎだと思います。

ブームには2種類あって、既存では存在しなかっ
た、又は一般的に認知されていなかった種の商品
がブームになるケース。

もう1つは、現在認知されてる物の中から、話題
性や作品性の高評価が火種になりブームになる場
合。

前者の場合、ブームから、新産業の確立、そして
定着という道を歩む可能性はありますが、後者の
場合、そのもののブームが去れば、はいそれまで
ってケースが通例です。

で、ハリポタは、どちらかと言うと、勿論後者。

漫画コミック以外では、まったく売れなくなった
書籍業界がこのブームに乗っかった心情は痛いほ
ど判ります。

今、漫画コミック以外の書籍の市場ってどれくら
いの規模かご存知ですか?

勿論、例外は有るものの、1万部~3万部でヒッ
ト、5万部売れれば、大ヒットという世界にまで
落ち込んでるのです。

この数字じゃ、正直『同人』の世界の数字ですよ

コミックの同人の方がもっと売り上げてるし…

そういう下地があった上で、200万部以上のヒ
ットを抱えてくるハリポタに書籍流通の関係者が
浮き足立つのは判りますが、通常の市場の動きと
比較して、その売り上げ部数は『異常』な事態な
分けですから、もっと慎重に、そして警戒して接
しないといけないのは当然ですよ…

はっきり言わせて頂くと、今回の一件で過剰在庫
を抱えてる所は、あまりにも仕入れに関して無能
であるとしか思えません。

いろんな業界のブームと衰退を見てきてる中で、
どうして同じ鉄を踏むのか、そのバカっぷりに呆
れるばかりです。

ま、結論から言えば、どこにでも空気の読めない
阿呆さんは居るわけで、そういう人らに限って責
任を転化したがる傾向が強く、挙句には被害者面
で文句言い出す場合も・・・。

そもそも、今作から買取制になった時点で警戒し
ないと・・・。

出版者はちゃんと読んでるんですよ。空気をね。

商品需要と寿命が、ブームの域から下降し始めて
るのを察知し、売れる時に固めて売ってしまえっ
という懸命な判断をしてきてるわけですから、流
通側もそれくらい見抜きなさいよ…

物を作り上げるのは、勿論、創造性という才能が
必要ですが、物を売るということにも才能が必要
です。

勘の悪い人。欲深すぎる人。踊りやすい人は物を
売ってはいけません・・・

必ず、売り物に飲み込まれてしまいますから…

そして、そういった仕入れに関して無能な人達の
せいで、名作と評されてる書籍の名に傷を付けて
しまったという事実は。個人的に非常に不愉快な
気分にさせられます。

そう、今思えば今作の発売日の時点で重い影は見
え隠れしてましたよ。

地元の大手、巨大書店の店頭で、総勢10数名の
スタッフをワゴン販売で立たせて、「ハリーポッ
ター最新刊いかがですかー」って売ってる姿を目
撃しましたが、一時の勢いはその一角から感じら
れず、道行く人で脚を止める人は少なかったです

確かに、その時にブームは去ったか・・・って感
じを受けましたね。

何にせよ。抱えた在庫は、責任持って、作品自体
の名を汚すことなく、地道に完売目指してくれる
ことを期待しますよ。

いい大人なんだから『自己責任』くらい判ってる
でしょうしね。

踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損。
っという歌がありますが、それは『同じ阿呆なら
』という前提の歌であり、わざわざ阿呆になれと
歌ってるわけじゃないわけで・・・w

なんか、やれやれ・・・って感じですよ^^;

進歩ないなぁ~っと思いつつ、今回はこの辺で終
わりとします。

ちょっと表現に毒気を強く感じられると思います
が、毒で有るか無いかを問題にしてるわけじゃな
いので、そこらへんは本テキストの主題と混同な
さらないよう願います。

それじゃまた、次回の更新でお会いしましょう。

トラックバック一覧

コメント一覧