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乙女日記 Vol.459 作り手の気持ちと受けて側の気持ち

昨日はガンダム特番のお話しでした。

そして今日もガンダムです^^;

そうです、26日に発売されたガンダムAです。

今回から月刊になったガンダムAですが、心配し
ていたボリュームダウンも余り目立たず、非常に
満足出来るコミック誌となっていました。

で、ガンダムAと言えば、やはり安彦さんの『O
RIGIN』なのですが、そろそろ安彦さんの色
気と言うか、作り手のプライドってのが前面に出
てきましたね。

注意!ネタバレ全快ですので、まだ読んでない人
は、以降、読まないで下さい^^;

間違って見えちゃったってことにならぬように、
空白部分を1画面強ここから挟みます。

初期原作(敢えてこういう表現をします)のTV版
では、ホワイトベースがランバ・ラル隊と二度目
の遭遇をする際、セイラさんが無断でガンダムに
搭乗して出撃してしまい、ラル隊にボコられるん
です。

「こんなにGが凄いなんて!」という名セリフも
、そのガンダムで出撃する際に発せられたセイラ
さんのセリフです。

で、ラル隊にボコられている所に、アムロ搭乗の
ガンキャンが現れ、ガンダムを生け捕りにしよう
としてるザクを右からの足払い&左フックという
非常にえげつないコンボで撃退し、逆にザクのパ
イロットのコズン曹長を捕虜にするんです。

このセイラ出撃のエピソードはTVシリーズでも
非常に有名且つ、人気の有る箇所なんですが、今
回のORIGINでは、バッサリと変更されてい
ましたw

セイラ出撃!しませんw

アムロがガンダムで出るのですが、ラル搭乗のグ
フにケチョンケチョンにやられちゃいます^^;

で、弱ったアムロ搭乗のガンダムをコズン曹長が
捕獲しようとするところに現れたのは、なんと!
カイ・シデン搭乗のガンキャノン!w

強烈な後頭部ラリアットで見事コズン曹長のザク
を沈黙させました。

カイさん、活躍する時期が、早い!早いよ!w

この一連の相違をガンダマーはどう感じたのでし
ょう?

やはり、ファーストをこよなく愛するガンダマー
にとっては、ちょっと不満に感じた方が多いので
はないでしょうか?

書く言うcocも、今回の変更はちょっと範囲が広
く、諸設定の見直しという範疇は超えた変更だと
感じました。

ただ、考えてみると、後にニュータイプの資質を
垣間見せるとは言え、あの時点でセイラさんがガ
ンダムで出撃したというのには無理が有りすぎる
なぁとも思います。勿論、無断出撃ですが。

別に、安彦さんを崇めるが故に、すべてをYES
と言うつもりはないですよ。

正直、今回の変更に関しては、ギリギリと言うか
、限りなくNOに近いYESって感じですしw

やっぱり受け手としては、オリジナルから受けた
インパクトがどうしても一番強く残っていますか
ら、リメイクに関しては細かい所で不満が出やす
いんですよね。

だけど、作り手の側から考えると、今回のような
変更点は今後も増えていくと思います。

やっぱ、作る側としては、過去に終わらせた仕事
を、もう一度請け負うってなった場合、当時と同
ことだけを行って仕事するっては、基本的に有り
得ないですもんね。

それは作り手のプライドっていう物でも有るだろ
うし、何よりも作っていて楽しくないじゃないで
すか、昔と全く同じものを作ったって。

1回終わらせた物を、そっくりそのままリメイク
するっていうのは、同じ作業を同じ量だけやらな
ければならないわけで・・・

それはやっぱり苦痛だと思います。

出来上がって無い物、まったくの白紙から何かを
作り上げていく作業ってのは、非常に大変且つ困
難を極めるのですが、そこに何かを生み出してい
くという面白さと、創造物を作りあげてやる!と
いう作り手として意地があります。

しかし、大した変更も加えずに過去に終わらせた
創造物を再現するというのは、既に製作工程のプ
ログラムが完成してるような物ですから、言って
しまえば退屈な仕事なんですよね。

cocもまったくジャンルの違う仕事ですが『創造
する』という点では共通する部分があると思いま
すので、そこらへんのジレンマについては、ある
程度は判るんですよね。

でも、ガンダムになると、cocは受け手ですから
、受け手の我侭と言うか、身勝手な要求を作り手
側に期待してしまったりするんですよねw

例えば、ORIGINがスタートする前だと、フ
ァーストのアニメを現代のアニメの製作技術を使
って、そっくりそのままでリメイクして欲しいと
、それはそれは無責任なことを言ってましたw
(今でも受けて側に100%立った上ならば、望んで
ますw)

だけど、そんな仕事を依頼されたとしたら?

もし、cocが20年以上前に終わらせた仕事を、
20年後の技術でリメイクしてくれと依頼された
ら、十中八九断りますねw

そんなバカらしいことに時間を使ってられない!
って思うと思います。

そんな事に時間を費やすなら、新しい創造物の製
作に時間を使いたいと感じるでしょうね。

それが、職種の違いはあれど、何かを生み出す側
、つまり、消費者でなく生産者側の共通した思い
であるのでは無いでしょうか?

仮にリメイクを請け負うとしても、どうしても、
そこに完全なリメイキングではなく、何かしら手
を加えて、新しい息吹を込めたくなるっていうの
も、共通の考えだと思うのです。

ですから、安彦さんがORIGINの執筆を引き
受けたのには、正直驚いていたのです。

それと同時に、ガンダムを受け止める受けて側の
cocとしての思いは、良い意味でも悪い意味でも
裏切られることになることは覚悟してました。

そうです。「あの設定は弄っちゃ駄目!」「あそ
こで、あなふうにしたら・・・」とか、そういう
ノスタルジーに彩られた拘りが、作り手の思いと
反比例してしまうだろうなという覚悟です。

連載当初は諸設定の追加、変更程度で執筆は進ん
でいましたから「ほうほう!確かにこういった設
定の方がしっくりくるかもね」と余裕を見せれて
いたんですが、やはり安彦さんの作り手魂が加速
してきた、先号あたりから、作り手の思惑と、受
けて側の願望、そしてその双方の想いを理解出来
る故のジレンマに悩まされはじめました…。

で、今号の大きな改変で、ズドン!って来ちゃい
ましたです^^;

やっぱり、弄ってきたね…安彦さんってねw

しかし、あまり文句は言わないようにしようと、
今回決めました。

これからは、ORIGINがガンダムの真原作に
なるんだ!という心構えでORIGINを追う事
にします。

だって、25年前の作品のリメイクを引き受けた
安彦さんの勇気と決意に、文句は言えませんって
^^;

しかも『ガンダム』という、日本国内は元より、
海外にも多くの熱烈なファンが居る作品のリメイ
クですから、普通なら怖くてリメイクなんて出来
ませんって。

そして、ファーストガンダムの映像面でのリメイ
クが事実上、不可能になった今、ファーストの新
しい息吹を感じれる場はORIGINしかありま
せんしね。

あ、映像面でのリメイクが不可能になったってい
うのは、マクベ役、セイラ役の声優さんが他界さ
れていますので、代役を立ててのアニメリメイク
ってのは、ガンダムの性質上難しい為、事実上の
不可能と表現したわけです。

個人的には、ORIGINのアニメ化を強く熱望
してるのですが、セイラさんまで不在となった今
では、それも叶わぬ夢となりましたです…。

初作や、各種ゲームに使われた音声を流用して、
製作することも可能でしょうが、そこまでしては
どうかって思いますしね。

何か、安らかな魂を強引に揺り起こしてしまう様
な感じがしますし…。

仮に、完全なコピーが出来る声優さんが居れば、
その方に継いで貰うってのもありますが、両名と
も非常に個性の強い声の持ち主ですし、なかなか
完全な模写は・・・ね。

中途半端に似てても、なんか両名のプライドを傷
つけそうですし…。

特に井上瑤さんなら、怒り出しそうですし…。

ルパンの例は例外中の例外ですから、なかなか、
あんな風に上手くはいきませんしね。

そういったことで、ファーストの復刻は、現在ガ
ンダムA連載中のORIGINのみなのですから
、安彦さんの作り手魂に期待し、今後にも必ず多
く含まれてくるであろう、シナリオ自体を曲げち
ゃう程の新設定を楽しみに待つというスタンスに
なります。

近々楽しみなのが、オデッサ作戦目前のホワイト
ベースの補給のところですね。

一体、何が補給されるのか!?

コアブースター?
Gアーマー?

それとも、その両方とも出てこず、新しい設定?

うーん、楽しみです♪

個人的な予想としては、Gアーマーの新設定ヴァ
ージョンが出てくると思ってます。

どうなるでしょうね。4ヶ月後くらいかな?
マチルダさんの最後の補給のところ。

それじゃ、書いてる内に結構長くなってしまいま
したので、ここらで終わりとさせてもらいます。

では、また次回の更新でお会いしましょう。

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