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乙女の格闘白書 Vol.3 侍魂

先日、放送された『K-1ラスベガス大会』を見た
のですが、正直感動してしまいました。

この大会では正道会館師範の角田さんの引退試合
が組まれていたのですが、その試合に胸打たれま
した。

所謂『K-1ジャパン勢』と称される、武蔵選手や
中迫選手などに、角田さんは厳しい発言をしてい
て、口で言って判らないなら体で教えてやる!
って感じで、引退試合の相手を武蔵選手で組んで
試合したわけですが、久しぶりに本物の侍を見さ
せて頂きました。

42歳という格闘家としてはとっくにピークを過
ぎた角田さんの『魂』のこもった試合は正に大和
魂ここに有り!って感じで壮絶でした。

武蔵選手との体格差からして、試合前は1Rどころ
か、30秒持つのかどうかって思ってましたが、
すいません、角田さんの根性を舐めてました…。

角田さんが常々『K-1ジャパン勢』に厳しく言って
る意見については、cocも激しく同意なんです

なんか、最近の日本人格闘家って腑抜けてる人ば
っかりのような気がしてなりません。

外国人と比べ、どうしても体格で勝てないハンデ
がある為、打撃中心の格闘をする日本人選手はど
うしても技術でカバーしようとしてるんですよね

その考えは良いと思うんですけど、そこに囚われ
過ぎて、肝心の『プロ格闘家』としての本分、そ
して『格闘家』として意地みたいなものが置き去
りにされてる気がします。

パンチを当てては距離を取り、蹴りを入れては間
合いを戻したり・・・

まるで、アマチュアボクシングを見てる気がして
きます。

アマチュアなら、それで良いと思いますよ。
手数を出して、ガードをキチット行いポイントを
稼いで判定で勝利する。

そしてメダルを取るってのがアマチュアの世界の
セオリーですからね。

でもプロになったなら、そんな試合はしてはいけ
ませんです。

そもそもプロの格闘家に試合の勝ち負けなんて、
拘るべきでしょうか?

拘るべきことは、『プロ格闘家』として何に勝つ
か?ってことじゃないでしょうか?

無難な判定で勝利することがプロの格闘家にとっ
て、そんなに大きな意味を持つものとは思えませ
ん。

やはり、プロならば、自分の格闘家としての意地
との戦い、そして、お金を払ってチケットを買っ
て見に来てもらってる観客の方に感動を与えるの
が本分じゃないでしょうか?

例え、試合に負けても、観客に感動と興奮を持ち
帰ってもらえれば、その格闘家はプロと言えるの
ではないでしょうか?

プロ格闘家は1つの職業です。
例えば板前さんの本分ってなんでしょう?

来て頂いたお客さんに、その時に用意できる最高
の食材と技術で料理を作り、その料理を食べても
らい「おいしかった」っと幸せな気分に浸りなが
らお見送りするのが勤めではないでしょうか。

格闘家も同じだと思うのです。
観客にその時に準備出来うる最高のコンデション
で試合に臨み、見ている観客に興奮と感動を与え
て、帰宅しても冷めない高揚感を持ち帰ってもら
うことが本分だと思うのです。

勝つ為の試合、負けない試合にばかり拘りすぎて
自分がリングに立てる一番の支持者でる観客に対
しての気持ちが抜けすぎてます。

鍛え上げた身体と身体がぶつかり合う様を見に来
る客が一番望んでいるのは、勝ち負けじゃないん
ですよね。

どれだけ胸の奥にまで響いてくる試合を見せてく
れるか?格闘家としての意地を見せ付けてくれる
か?そういったものを期待してると思うのです。

なのに、日本の格闘家達はヒット&アウェイでコ
ツコツと打撃を与えてはガードしまくって逃げる
のみ・・・

そうじゃないだろ!って常々思います。

例え、玉砕しても、格闘家としての魂をその試合
に込めて、熱い試合をするべきだと思うんです。

そして、試合に負けても、そういう試合を続けて
れば、お客さんは必ず付いてくるし、そういった
玉砕を重ねることによって得られる経験の方が、
チマチマ攻撃当てて、逃げ回って判定で勝つより
も得られる物は大きいハズです。

負けない試合。勝つ試合では無く。
負けない魂、折れない魂を見せて欲しいんですよ

圧倒的に不利な状況の中、角田さんは最後の試合
で格闘家の基本。格闘家の魂っていうのを存分に
見せてくれました。

何度蹴られて、ダウンを喫しても立ち上がり…
モロに蹴りを食らってもも気合の雄たけび一閃で
足を前に進め…

最終ラウンドでは、もうグチャグチャの顔をしな
がら、泣きながらでも立ち上がり、武蔵選手の攻
撃を受け続けて試合終了のゴングまで戦い続けた
角田さんの侍魂に理屈抜きで感動を覚えました。

決して恵まれた体格では無いし、金字塔を打ち立
てた程の偉業を成し遂げた選手でもない。

ただ直向きに空手に生涯を捧げた男の最後の戦い
は、決して鮮やかな物では無かったですが、その
輝きは賞賛に値するものでした。

試合が終わり、リング上での挨拶を終え、花道を
去っていく角田に握手を求めるK-1関係者の多さ

それが全てを物語っていたと思います。

偉大な戦績を残した選手では無いけど、多くの人
に尊敬され、称えられる姿こそ、空手家 角田の
一番輝かしい姿でした。

引退試合の相手を務めた、武蔵選手のこれからを
cocは期待します。

角田さんの格闘家としての魂は伝わったはずです
から・・・

自らの引き様すら弟子に指導をしていたわけです
し、その最後の指導を受けた武蔵選手、もし次の
試合でしょっぱい試合なんてしようものなら、あ
んたは格闘家としてはクズですよ。

同じリングで戦い、師匠のボロボロの姿を見たん
だから・・・

そして、そのボロボロの姿に観客は賞賛の拍手を
送っていたのも見てるわけなんだし・・・。

格闘家として何をしなければならないか?
試合に立つとはどういうことか?
折れない魂とは何か?

全部、教えてくれたわけだから、その師匠の教え
に応えた試合を次、そしてその次と見せていって
欲しいです。

良い師匠に恵まれた幸せを噛み染みて『K-1ジャ
パン』の選手達は精進して欲しいものです。

そして最後に角田さん。お疲れ様でした。
更に・・・すいません。惚れちゃいました(汗

ではでは、今日はこのへんで。
また次回の更新でお会いしましょう。

追記

昨日は日記をアップしようとしたらgaiaxサバが
落ちていたようでアップ出来ませんでした。

最近、またここのサバ、不安定になってきてる
ですTT

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