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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.46 ドラクエの存在意義と今後の展望 前編

ドラクエ8の続報が今週の土曜に発売される『週
刊ジャンプ』誌上で掲載されるのですが、そこに
掲載されるドラクエの変化に賛否両論のようです
ね。

coc個人としては、これくらいズバっと変えちゃ
っても良いと思います。

別の言い方をすると、もう変えないといけない時
期は過ぎてるくらいでしょって感じですかね。

事実『7』で感じたのは、古臭さでしたし・・・

面白い、面白くないという判断で無く、シェアナ
ンバー1のハードで出す、ドラクエの最新作とい
う位置付けの作品がその重責を果たしきれなかっ
た印象を持ちました。

クラシカルなコマンド選択式に加え、2Dの趣き
を残した感じの3Dにしろ、とにかく目新しさが
感じられなかったですしね。

更に言うと、DQの売りの1つでもある『堀井節
』も影を潜めがちで・・・。

とにかく作品全体にパワーが無かったっていうの
が、cocとしての7の感想です。

そもそも、ドラクエはクラシカルなままで良いと
いう意見も多いのですが、cocの考えは違います

『DQは前衛的でなくてはDQでは無い』という
のが、coc個人としての見解です。

思い返せば、ドラクエはその作品を重ねる毎に、
プレイヤーに『初めて』のドキドキをもたらして
くれてた作品です。

ですが、5作目でその傾向に陰りが見え、6、7
と続いた結果、ドラクエはいつしか『王道』とい
う賛辞と共に『クラシカルの良さ』を牽引する代
表的な作品になってしまいました。

ドラクエは『王道』なんでしょうか?
cocは、もともとドラクエというのは邪道と言って
もいい作品だったんじゃないかなって思うのです。

新しい物を運んでくるという意味での邪道ですけ
どね。

ドラクエは、4作目までは確かに前衛的な作品だ
ったと思うんです。
(国内コンシューマー枠の中で)

1作目はコンシュマー用に海外で流行し始めてい
たRPGをシステムローカライズし、和製RPG
の種を撒いた作品だったと思います。

2作目は、和製RPGの種を前作で撒き、それを
開花させたという位置にあると思います。パーテ
ィープレイや、乗り物という概念もここで登場さ
せましたね。

3作目は、ロト3部作の完結編であると同時に、
和製RPGの成長期での総決算的作品だったと思
います。
前作、前々作のシステムに転職を加え、和製RP
Gここに極まりっといった内容でした。

4作目、3までの基礎が多くのメーカーの作品の
基盤になり、和製RPGが乱立しきった頃に出さ
れた作品ですが、ACTシナリオ、馬車システム
などの新しい驚きを詰め込んで、3で極まったか
に思えた和製RPGに更に刺激を加えました。

このように、4作目までは、非常に前衛的な作品
だったと思うのです。

しかし、4作目以降、突然の失速・・・。
ドラクエの前衛的な趣きは影を潜め、可も無く不
可も無くといった、非常に安定した作品をリリー
スするようになりました。

そして、7に至っては、クラシカルの筆頭とも言
える作品になり、作品の出来はまずまずの出来だ
ったにしろ、その余りにも非挑戦的な作風に、ド
ラクエの限界をcocは感じました。

だからといって、ドラクエをFFのようにしろと
言うわけではありません。

ドラクエというのは、その最新作が出たならば、
同時期に存在する他の和製RPGの一歩前を進ん
でる作品であるべきだと思うのです。

つまり、これからの『お手本』になるような新し
い刺激に満ちていたのが、ドラクエの最新作だっ
たのです。

ですから、8で3Dになっても一向に構いません

勿論、3Dでなく、様々な部分で前衛的なシステ
ムを組み込んでプレイヤーに驚きを与えて欲しい
です。

ですが・・・
8も、結局は無難な作品になると思いますよ…

やはり、堀井雄二というマンパワーで続けてきた
ドラクエは、もう限界を超えたのだと思います。

どういう意味かと言いますと、例えば『7』なん
ですが、cocは7について堀井氏に問いたいこと
があるんですよ。

『堀井さん。あなたは本当にDQ7のような作品
で遊びたい!っと願った上で製作されたのですか
?」っという質問をしたいのです。

こうしたら?ああしたら?と試行錯誤して作られ
たのは承知してますが、まず最初にどういうゲー
ムで遊びたいのかっという大前提が完成した7と
ほぼ一致するのか大きな疑問として残ります。

少なくとも4作品までは、堀井氏のパワーが作品
に込められてると強く感じましたが、7に至って
は、堀井氏の意思をそこに感じ取ることが出来ま
せんでした。
(堀井節は別として)

RPGの起源として、ウルティマやウィザードリ
ー、ローグを上げることは良く有ります。

cocもそれに異論はありません。

そして、それらの作品から波及した作品も含めて
(ドラクエも含み)それぞれが、現代に併せた進化
を遂げています。

しかし、ドラクエだけが、その進化から退行して
るように思えてしかたないのです。

あの初期のウルティマの無茶な作風から、美味し
いところだけ抽出し、日本向けにアレンジし、日
本にRPGというジャンルを確立させ、和製RP
Gという良きにも悪しきにも取れる、独自の文化
の出発点だったドラクエが、今はポツンと取りに
越されるような気がしてなりません。

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16日の日記を飛ばしたので、急遽連作をUPし
ます。

時間的に日付は17日となってますが、こちらが
16日分とさせてもらいます。

この続きは後ほどUPしますね。

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