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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.47 ゲーム業界はもっと悲惨な状況になっていく 前編

唐突ですが、やはりオンラインゲームを家庭用に
落としたのは大きなミステイクだったと思う。

コンシュマーで最先端のゲームという位置付けで
ネットゲームが登場し、確かに業界は沸いた。

しかし、サービスがスタートしてみれば、やはり
マニアの世界。一日何時間もゲームで拘束される
ような生活を送れる学生や社会人は稀。
大抵は何かを犠牲にしなければネットゲームを遊
ぶ上で『やりこんだ』という域までにはいかない。

更に、当然のことですが、ネットロールプレイン
グでは英雄に成れない。スタンドアローンのRP
Gは自分がいつも勇者や英雄だった。

けれどネットロープレで英雄になるには、確実に
実生活の殆どを犠牲にしなけければ成れない。

でも、実際にそういう犠牲を払って英雄になって
るプレイヤーも居る。
(それが良いのか悪いのかは今回の話題ではない
ので言及はしません。)

そんな英雄を見てしまうと、自分も置いていかれ
ないようにっと頑張ろうとする。
しかし、差は埋らない。当たり前です。相手は食
事や入浴、そして仮眠以外の全ての時間はモニタ
ーに向き合うことに費やされてる人物なのだから。

こういうふうに書いてしまうと、そういった廃人
も愚かに思えるだろうし、それを追いかけようと
するプレイヤーも愚かに思えるでしょうけど、そ
れは有る意味で仕方の無いところだったりすると
思うのです。

ゲームは競争という性質を多分に含んでるメディ
アです。

『点数』や『クリア』『勝者』『敗者』などの概
念は競争という物に密接した観念です。
だから、ゲームで遊ぶ以前に、人と比較してしま
いがちなのです。
(それが愚かだという話しは至極当然なことなの
で割愛)

ネットロープレの英雄というのは、他のプレイヤ
ーとは比較に成らない程のゲーム上の財産を獲得
し、優位な立場に立ちます。

ゲームという物を有る程度見極めたベテランゲー
マーならば、それが優位とは感じないのですが、
ベテランプレイヤーに開眼してないプレイヤーは
、そのプレイヤーが自分と比べて優位なことに焦
りや妬みを抱いてしまうのです。

その後の成り様は3通り。自分もドップリと廃人
ロードに入っていくか、もう太刀打ち出来ないや
っとネットゲームから去るか、自分が楽しいと思
う事と他人が楽しいと思うことの違いに気付き、
比較対象なプレーを捨てるベテランへと成る。

この3つのどれかです。

で、一番多いのが『去る人』
多いというより殆どの人が去ります。

で、残されるのが、ひたすら極めようとする廃人
と、その横で我関せずと自分のペースで遊ぶベテ
ラン。

「もうこんなのレアアイテムって程の物じゃない
し」っと優越感の当て口を見つけた廃人がわざと
らしく反り返ってる側で、誰でも入手出来るよう
な基本アイテムを集めて、そのアイテムを材料に
して何か生産して楽しんでるベテラン。

そう、まったく噛み合わない人達ばかりの世界に
なってしまがちなのが、ネットロープレ。

そして、去った人はどうなるか?
自分の生活スタイルの中で無理なく遊べるゲーム
、つまりスタンドアローンのタイトルに戻る人も
居るけど、大抵は『最新のゲーム』で脱落した人
は、しばらくゲームから離れるケースが多いです。

離れた人は中々戻ってきてくれないのが現実。

そして、一番肝心な事が残ってます。
コンシュマーでネットゲームが数作リリースされ
ましたが、一番売れたのはどのタイトルでしょう
?って、それは当然FFXIですによね。確か20
万超~30万の間って感じだったと記憶してます。

これはネットゲームでは良く売れたといえる数字
です。ええ、立派な数字です。

だけどね、たった20万ちょいなんですよ。ゲー
ムソフトという大きな括りで見ると、ただのスマ
ッシュヒットクラス。
別にFFXIをバカにしてるって意味ではないので、
過剰に反応しないように願います。

ゲームソフトが売れない時代で20万本売るって
のは、確かに立派なんですけど『売れない時代に
しては良く売れた』という考え方がそもそも危機
の前触れです。

『売れない時代にしては』という時点で、ゲーム
業界のポテンシャルダウンが確定的だと認めてし
まってるわけです。

確かに『売れない時代』です。
でも、忘れてはいけないのが、売れてる物もある
のです。

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っと、まだまだ続きますが、今回はここまで。
『前編』はあくまでフリなので、この前編以降が
本題だったりします。

ではまた次回の更新でお会いしましょう。

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