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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.50 オンラインゲームの現状から望む今後 中編

しかし、そのオリジナリティも、効果的な宣伝でユーザーに世界観
やシステムにおいて直感的に伝える事に成功しなければ失敗に終わ
ります。(シムズオンラインがその典型)

よって、オンラインゲームというのは、マーケティングが最重要で
あり、次に作品の独自性、そして効果的宣伝という、ゲーム産業の
基本原則スタイルが一番色濃く反映される市場であると言えるわけ
です。

スタンドアロンのように、取り合えずは"買わせれば成功”という
商法は全く通じないわけですから、クリエイター、コンサルター等
の実力がハッキリと結果に跳ね変えってきます。

そういった厳しい業界だからこそ、新しさは生まれやすく、今後も
更に成長発展していく産業なのではないかと思うのです。

今後も、中途半端な作品はどんどん淘汰されていくでしょう。
それで良いのです。どんなに面白くても、宣伝が下手で自滅してい
く作品も、それで良いのです。

ビジネスである以上、クリエィティビティだけで財を得ようなんて
のは怠慢ですし、いくら作品の出来が良くても、ビジネスとしての
要である宣伝にしくじるようなタイトルは存続させてもそれ以上の
発展はありません。

オンラインゲーム市場というのはいわば、ゲーム産業のトップカテ
ゴリーなんです。生半可な創造性と生産性では勝ち上がっていけな
い世界です。

それに気付いてない、もしくは机上のビジネスモデルでのみしか見
えて無いから、中途半端なオンライン作品が乱立し、その乱立した
個数分、破綻数も増えて行きますから、このオンラインゲーム業界
が混迷してるように思われるのです。

しかし、根本は至ってシンプル。
人の興味を引けない物、独創性に欠ける物、二番煎じだけで終了し
てるものなどが消えていってるだけです。

一箇所でも、これがこのタイトルの売りだ!っという独自性と、そ
れを多くの人にアピール出来るコンサルティングパワーが揃ってい
てこそ、生き残れる世界ですからね。

成功タイトルと、その成功理由を簡単にまとめた場合・・・

[ウルティマオンライン]
元祖MMORPGとして世に登場し、オンラインゲームの本質的な面白さ
と可能性を広めた開祖というポジションパワーは登場から7年が経
過した今でも、全世界で多くのユーザーに支持され、オンラインゲ
ームの入門的役割も担え、コア層のプレイにも堪えうる世界観の深
さを併せ持つ作品。

[エバークエスト]
ウルティマオンラインが開拓した土壌に『戦闘』と『アイテム探し
』に内容を特化させ、アクション性を高めた独自性が全世界のユー
ザに支持され、王道のウルティマと双壁をなすまでに成長。発表当
時は2Dのウルティマ、3Dのエバークエストと評されており、そ
のグラッフィックパワーで箱庭型のウルティマの弄る楽しさに対し
、体感する楽しさを実現した作品。

[ディアブロ]
古くはウィザードリーに代表されるような、ダンジョン探索型ゲー
ムにマルチプレイを融合させ、更に2Dならではの視認範囲の広さ
を利用したアクション的な演出が多くのプレイヤーに支持され、オ
ンラインゲームの中でダンジョン探索型の教科書的な作品に成長。
俗に言う『洋ゲー』ティストが色濃く反映されてる作風に、古くか
らのゲームマニアにはノスタルジーを、現世代にはその独特の世界
観が新鮮に映り、剣と魔法というファンタジーの王道を一番色濃く
伝承されてる作品。

[FFXI]
コンシュマー待望の本格MMORPG。今までPCの独占ジャンルだった
MMORPGを初めてコンシューマゲーム機で発表した功績は非常に大き
く、多くのスタンドアロン作品オンリーのユーザー達に多大な影響
を及ぼした作品。MMORPGの開祖がウルティマオンラインならば、コ
ンシュマーMMORPGの開祖がこの作品になる。

[ラグナロクオンライン]
アジア市場で支持される、ジャパンニメーション系のキャラデザイ
ンと、そのキャラカスタマイズの視覚的効果から感じられる愛具的
な印象が若い世代を中心に支持された作品。韓国市場で既にスタン
ダードとなっていた『アバター』という固有キャラを着せ替えて遊
ぶシステムを上手く取り入れた先駆け的な作品で、類似する作品が
乱立するなか、やはり先発の強みで現在でも他を圧倒している。

[リネージュ]
ダンジョン探索型の代名詞となっていたディアブロに多人数同時プ
レイ、つまりMMO要素を組み合わせ、大規模集団との覇権抗争を実
現させた作品。ディアブロの限られた人数のコミニュケートの面白
さとは別に、多人数での共存というティストを上手く消化させ、デ
ィアブロと双壁をなすまでに成長。新作の開発が遅れているディア
ブロを尻目に、最近2を発表。ダンジョン探索型のスタンダードに
なりつつある。

[ファンタシースターオンライン]
事実上、コンシューマー初の本格的オンラインRPGとして登場。
ディアブロとエバークエストを融合させたようなシステムに、オン
ラインゲーム未経験のコンシュマーユーザー達は熱狂。その後、多
くのプラットフォームに移植展開されており、最近では事実上の最
新作としてwinndows版で新展開しているが、コンシュマー初という
発表当時のインパクトから帯同してるコアな層に支えられてはいる
ものの、PC展開後は、その作風の独自性が意味を成さなくなり、年
々支持者は減少の傾向にある。しかしながら、比較的ゲームに精通
してないライトユーザー層に対しての入門的な作品という位置付け
に移行しだしてからは、その存在を盛り返しつつある。

以上の7作品が、厳しいオンラインゲーム業界で成功を納めてる作
品と言ってよいでしょう。
(GNOはまだ成功と言える段階ではないと思うので外してます)

それぞれの存在意義がハッキリしています。
ただし、それはビジネスモデルとしての特異性での話しで、実際に
プレイしての内容は取り合えず別の話しです。

無論、ゲーム自体がつまらなければ生き残れませんし、上記の7作
品はどれも高い水準で面白さを提供していると思います。
当然、後は個人の好みの問題です。

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はい、中編はここまで。
この続きは後編で、そしてようやくの終了です^^;

しかし、このテキスト、薄々気付いてる人もいるだろうけど、、、
いや、その辺りの話も次回ってことでw


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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