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乙女のらぶらぶサッカー Vol.62 アテネ五輪 男子サッカー 日本の予選敗退確定

言いたい事は山ほどある、しかしこれが世界TOPレベルの国との
差なんだという実感が多方面に浸透するならば、この敗戦も意味あ
るかなとも思います。

フランスW杯出場から、シドニーオリンピックベスト8進出、アジ
アカップ優勝、コンフェデレーションカップ(日韓共催)での準優勝
、日韓共催2002ワールドカップベスト16進出、アジアカップ連覇
等の成績から、いつしか日本が世界のトップレベルに居ると勘違い
したサッカー専門ではない方面のマスコミの煽りで、今回も36年
振りメダル獲得に望み有りなどと期待感を撒き散らしていたけど、
そういうのは本当にやめてほしい。

確かに、10年前と比べれば日本のサッカーは格段に強くなった。

しかし、それはサッカーの強さをABCDの4ランクで分けた場合
、Dの上位だったのがBの下位に成ったまでで、その成長力は素晴
らしいですけど、まだまだ世界のTOPどころの強豪国には適いま
せん。

最近の日本人選手の海外移籍ラッシュにより、日本のサッカーは世
界に通用するという見方が生まれたのかもしれませんけど、確かに
中田英は成功した、小野も成功した、中村もまずまず、高原、鈴木
も失敗ではなかった。

でも、それは選手の話であって、日本チームの話じゃないです。

無論、個々が各国のリーグでレベルを上げ、持ちよった経験値の集
合体が代表チームなんだという理屈もありますが、それは単に経験
値の集合体なだけで、チームへ還元していくにはまだまだ時間が必
要。つまりプロリーグ発足から10年で日本のサッカーはアジアの
粋を突出出来るところまでレベルを上げれた、そして選手は海外へ
と旅立った。それらの経験が代表チームに生きていくには、更に年
数が必要なんですよね。

中田英の成功は、日本人選手にとって本当に喜ばしい事だと思いま
す。彼が成功してくれたお陰で、世界のリーグから日本人プレイヤ
ーへの門戸が開かれやすくなりましたしね。

追随しやすくなったという意味において、中田英の日本サッカー界
への貢献度は図りしれません。

さて、少々話が脱線してきたので、閑話休題。

日本が各大会で好成績を納めたといえ、ブッチギリで勝利した大会
は無く、大物を食いまくったこともないのが現状なのです。

ドーハの悲劇。もう耳が腐るほど聞いたフレーズですね。
あの時、たった15秒の壁でW杯を逃した。
でも、15秒の差しかなかったとも言えるわけです。
つまり、15秒というギリギリの差までしか詰めれなかったってこ
とです。

その4年後、フランスW杯アジア最終予選、日本は第三代表決定戦
までもつれて、イランとその第三代表の椅子を巡ってシンガポール
はジョホールバルで戦ったわけですが、そこで120分近い激闘の
末に中田英が放ったシュートをイランGKが弾き、そのこぼれ玉を
岡野が押し込み、悲願のW杯出場を決めたのはまだまだ記憶に新し
いですが、それだって裏を返せば、最終予選の勝ち点数で1位にな
ってればスンナリW杯に行けたのに、取りこぼしをして第三代表決
定戦までもつれたわけですし、その第三代表決定戦にしても90分
で決めれば良い物を決めれず、120分近く戦い、ギリギリで勝利
したのです。

そのギリギリであろうとも勝つことが重要なんだというのも承知し
てますが、別にそこで勝った日本がいけないと言ってるわけじゃな
いのです。

あくまで、今日の日本のレベルを語る上での回顧録です。

で、悲願のW杯出場を果たすも、3戦惨敗で初のW杯を追えたわけ
ですから、世界のレベルにはまだまだ追いついてなかったわけです
ね。

そして、2002年の日韓共催W杯は、予選を免除されての参戦。
予選グループの組み分けにも恵まれ、強豪と言える程のAクラスの
チームとは当たらなかった。

日本が2002年W杯で対戦したチームは、ベルギー、ロシア、チュニ
ジア、そしてトルコだけです。世界に名を轟かせているチームはト
ルコくらいなものですが、そのトルコですらAクラスの国では無い
わけです。

そんな相手と戦ってベスト16だって言われてもね・・・。

アルゼンチンやブラジル、イングランド、イタリア、ドイツ、スペ
イン、フランス、ポルトガルなど、問答無用のAクラスチームのど
こかを下して得たベスト16なら、日本もついにここまで来たぞっ
て思えるけど、同レベル、又は格下と戦ってのベスト16に本当の
強さという意味において価値なんてありません。

そして最近ではアジアカップにて、ヨルダンやバーレーンなど4年
前では全くの無警戒、参加する事に意義が有るみたいなチームだっ
た所が急成長してきて、アジアのパワーバランスが韓国、UAE、
サウジ、日本の4強から群雄割拠の時代が到来してきたことを予感
させられましたし・・・

日本はそんなアジアの枠ですら突出することができていませんから
、世界TOPクラスと渡り歩くなんてまだまだ先の話なんですよね

ですから、今回オリンピックで、ブラジルを破り出場を果たしたパ
ラグアイと、今世代では世界最強とも言われてるイタリア。そして
近年益々その成長を加速させてるアフリカ勢のガーナと同じグルー
プになった時点で正直言って決勝リーグは絶望的でした。

長きに渡り南米の雄と言われながらも表舞台に縁遠かったパラグイ
アの確かな強さに圧倒され、個人の技術からチームプレイの質の高
さと全てにおいてレベルの違いを見せ付けられたイタリア。

改めて、今の日本の位置を知ることが出来ました。

そして、やはり問題が浮き彫りになった日本のディフェンスの甘さ
、世界で戦うには、あんな行儀の良いデフェンスをしていては駄目
ってことが身に染みたことと思います。

潰すなら徹底的に、抜かせないなら確実にコースを消す。マークの
受け渡し、フォローに動くタイミング、デフェンスラインの甘さな
ど、課題は沢山出ました。

現代サッカーにおいて、一番重要なのは、ディフェンスです。巧み
なボール裁きで、敵陣を切り崩して得点を取る技術よりも、まずは
ディフェンスです。

よく、攻撃は最大の防御っという表現がありますが、完璧な守備は
最大の攻撃力に繋がるんです。

相手の攻撃を防ぐということは、相手は攻撃態勢になってるわけで
す、そこで完璧に守りボールを奪えば、相手の陣形は守るという意
味おいては適切な状態ではないですから、そこを攻めるわけです。

そうです。攻めさせて攻めるの応酬なんです。

攻めておいて攻められ、失点するというのが一番無様です。

今回の2試合でも目立っていたのが、ディフェンスライン周辺での
ミスからボールを奪われての失点です。

絶対ミスをしていけないゾーンでは、ミスしてはいけないのです。
アジアレベルでは見逃してくれても、世界レベルは見逃してくれま
せん。

1つの横パスにもFKで得点を奪う時と同じくらい集中して、始動
から完結までの流れを徹底しないと世界とは戦えません。

さて、なんか色々好き勝手書いてきましたが、結局は日本代表を愛
しているのです。愛してるから本気で悔しいし、本気で呆れるし、
本気で怒るんです。

今回の結果はもう確定したわけですから、仕方ないです。
だけど、この苦い経験を今回オリンピック代表に選出された選手の
中から何人がA代表のレギュラーに上っていけるかわかりませんが
、これからそこを目指して欲しいし、辿り着けたのならこの経験を
活かして、また一歩強さに近付けるようにがんばって欲しいです。

それと、現状では難しいでしょうけど、Jリーグに是非とも各国の
強いFWをガンガン移籍させてほしいです。

Jリーグ発足から日本が急成長した要因の1つとして、世界のトッ
プアタッカーを沢山Jリーグに呼びこんだでしょ。あれで日本人選
手のディフェンス能力が飛躍的に向上したとも言えると思うんです

だから、もっともっと強いアタッカーを呼んで来てもらって、日本
人DFを鍛えなおしてやってほしいです。

ただし、呼ぶのも良いけど動ける選手だけ呼んでねw
イルハンみたいなのは勘弁ですTT

さて、オリンピックサッカーでの日本は予選敗退が確定したわけで
すから、今後はドイツW杯アジア予選、そして来年のコンフェデ杯
と、A代表が激しい戦いへと向かいますので、気持ちを切り替えて
熱く応援していくとします。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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