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乙女日記 Vol.907 F-1 2005年レギュレーションに物申す!

まず、最初に。cocさん凄く気分を害してます。今回は文句です。

F-1 2005が開幕しましたが、視聴された方はどう感じましたか?

今シーズンから大幅なレギュレーション(レースのルールと解釈し
てください)変更が行われると昨年に発表され、その過酷な変更内
容に不安を感じていたのですがその不安は見事に、そしてはっきり
と分かる形で現実のものとなってしまいました。

今回変更されたレギュレーションの中で、大きくレースに影響を出
す項目が2つあります。

・1エンジンで2GPを戦う
・1GP(予選含み)に付き、タイヤは1セットのみを使用。

この変更が最悪な形でレースに影響を出してしまってます。

あまり詳しくない人為に説明しますと、【1エンジンで2GPを戦
う】というのは、車に積まれたエンジンは2回のグランプリ開催中
変更できないということなんです。壊れても交換できません。

いや、交換しても良いんですけど、すればペナルティを科せられ、
決勝レースのスターティンググリッドで最後尾からスタートしなけ
ればならなくなります。

そして【1GP(予選含み)に付き、タイヤは1セットのみを使用】
というのは、そのままの意味で、1回のグランプリで予選2回、決
勝レースと全て同じタイヤしか使えません(レインタイヤは別途)

ですから、レース中、タイヤ交換という物がなくなりました

こういうレギュレーション変更は、様々な理由から生まれてくるの
で、変更の根本的な意図はわかりません。

推察するに、やはり安全面の考慮はあったのでしょう。
エンジンがハイスペックなればなるほど、マシンの平均速度は上が
り、大惨事を生み出すやもしれない。

そして、F-1はプロスポーツの国際大会ですから、当然のことなが
ら【興行】という要素が根底にあります。

グランプリを開催することで関連事業も含めたトータルビジネスで
利益を得るのが目的で、人の関心を多く集めなければスポンサーも
巨額の投資はしてくれません。

よって、面白いグランプリにしなければならないという観点から毎
年様々なレギュレーションの変更を繰り返し、エンターティメント
としての完成度向上を図ってきてます。

昨今はフェラーリに搭乗するミハエル・シューマッハの独走状態に
なるグランプリが多く、それは見ていて面白くないだろういう意図
から、ドライバーとマシンの優劣の差を狭めて混戦になるように今
回のレギュレーション変更が考案されたという事実もあるんじゃな
いでしょうか。

ま、真相はともかく、上記2つのレギュレーション変更で、F-1は
F-1でなくなりました・・・。いや、あくまでcocの主観ですよ。

とにかく全てが悪循環なのです。

エンジンが2GPで一基しか使えない。壊したら、それは最後尾ス
タートを意味しますから、エンジンに負担を掛ける走りは出来なく
なる。

そしてタイヤも1セットしか使えないから、決勝で後方からの追い
上げなんて出来ないんですよ。

追い上げれば追い上げるほど、タイヤには厳しい走りになりますし
、仮にグリップ力を失ったタイヤをねじ伏せ、強引な形で上位を狙
ったとしても、無茶な走りでエンジンを壊したら、次のレースで最
後尾スタートになってしまう。

決勝レースの周回数が半分までいくころには、全ての車のタイヤは
酷く磨耗していて、とてもバトルなんて出来る状態じゃなくなって
ます。

だから、後はフィニッシュまで安全かつ安定した走りで乗り切ろう
としちゃうんです。次のグランプリのこともありますから。

そんな状態って・・・F-1ですか?

一台数億円の豪華な車が巨大なロータリーをグルグルと回って流し
てるだけの状態になるんですよ。

なんじゃこりゃっと憤慨しました。

FIA(国際自動車連盟)も、まさかこんな展開になるとは思ってなか
ったんじゃないかな。

レギュレーションで制限を付ける事で混戦になり、熱く激しいグラ
ンプリになると考えてたんじゃないかな。

しかし蓋を開ければ・・・、最悪な結果で・・・。

このレギュレーションだと、速いエンジンは必要なくなるんです。
遅くてもいいから壊れない安定性を有したエンジンが有利。

なぜなら、今回のレギュレーションで変更されたものに、もう一つ
改悪なもの【決勝グリッドは予選1日目と2日目の合算タイムで決
定する】というのがあるんです。

ですから、その2日間の間にエンジントラブルが起きてしまうとア
ウトなわけです。エンジン載せ替えたらペナルティで最後尾確定。
でもタイムが出せなければ、合算タイムなわけだから、これまた最
後尾確定。

速かろうが、加速が素晴らしかろうが、そんなものより壊れないエ
ンジンが一番重要になります。

そして、ドライバーも同じで、キレた走りをするドライバー、ここ
一番で素晴らしいポテンシャルを発揮するようなドライバーよりも
、決まった事を決まった手順で従順にやり遂げるドライバー、そん
なドライバーの事を欧州では皮肉を込めて【タクシードライバー】
と表現するそうですが、そんなタクシードライバーが有利なレギュ
レーションなのです。

クセもなく安定稼動しかセールスポイントの無いエンジンを積んだ
タクシドライバーがグリッド上位を占める割合が多くなるなんて、
そんなのF-1じゃないよTT

最高峰のカテゴリーで、最高峰のフォーミュラーカーで最高峰のバ
トルをしてくれてこそ、F-1GPっしょ。

そして、cocさんにもナショナリズムは有りますから、唯一の日本
人ドライバー【佐藤琢磨】は勿論応援してます。

彼は昨シーズン、表彰台にも上りましたし、GP全体を通じて常に攻
めのレースを展開し、フェラーリ勢を脅かす存在にまで成長し、欧
州でも彼のそのキレた走りは高く評価されていました。

実際、日本のメディアだけでなく、世界各国のメディアが琢磨を意
識し、GP開催の度に琢磨パフォーマンスに期待し、GP内部、つま
りFIA関係者から、各ドライバーらが明らかに彼を意識し、そして
触発されていました。

そんな彼の2005年は、勿論【表彰台】の一番上を狙うというシーズ
ンになるわけですが、正直言って今回のレギュレーション変更の環
境下では、琢磨はまともに走れない。いや戦えないと思います。

琢磨の売りは、多少強引でもチャンスとみたら果敢にバトルを挑ん
でいく特攻スタイルです。

昨年、何度その無茶とも言える果敢な攻めでフェラーリを脅かした
ことか。

なかには、そんな彼を無謀とか一発屋と評する人も居るでしょう。
でもそれは、あながち間違ってません。確かに無謀なバトルを仕掛
けにいくこともありますから。

でも、そんな彼をF-1界は歓迎した。
欧州のマスコミの間では、現状のF1はタクシードライバーばかりで
面白くない、琢磨はその中で唯一観客を沸かせられるドライバーだ
っと評された事もありますし、cocもそれと同じ意見です。

絶頂期のジャン・アレジ(現婦人と内縁関係になる以前)以来じゃな
いでしょうか、こんなにワクワクさせてくれるドライバーは。

しかし、今回のレギュレーション変更で、琢磨が琢磨として走れる
場面が無いように思えます。

攻めれば攻めるほど、タイヤにダメージを抱えますから、結局仕掛
けた方が後々不利になるんですもん。

今までも毎年レギュレーションの変更は行われてきましたが、coc
がF-1を見るようになってから(確か91年から見始めた)過去一番最
悪な変更だと思います。

個人的にミハエルの独走状態のままで良かったのにって思ってます
。極悪な程速くて、FIAと結託してるんじゃないかってくらいのレ
ース運びにムカついてw

でも、そんな彼を追い込んでいくのが面白い。
しかも、その追い込む役が琢磨だったりしたら、鼻血出そうなくら
い興奮するしw

ま、とにかく今回の開幕戦は予選から天候の関係で荒れまくってし
まったので、ここですべての結論を出すのは早計でしょうし、しば
らく我慢して観戦しますけど、おそらくこのレギュレーション下で
は、まともな【レース】なんて実現しないだろうから、途中で見る
のやめるという結果になるでしょうね。

そういったわけで、開幕戦を見て、個人的に感じたこと好き勝手に
書いてみました。

主観、そして持論ですから。当然違った見解を持たれてる方もおら
れるでしょう。もし気分を悪くさせてしまってたら、すいませんで
す。

それでは今回はこのへんで。
また次回の更新でお会いしましょう。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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