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乙女のドラクエ8 インプレッション Vol.1

【ダイの大冒険】を読破してきた煽りが容赦なくcocの神経を襲い
、GT4修行中の間は封印するぞっと思っていたDQ8をアッサリと開封
しプレイをはじめてしまいました^^;

プレイ直後、既存シリーズとの視覚的な変化に違和感を感じました

これ…ドラクエか?ドラクエなのか?っと疑問を感じつつも、冒頭
部分をプレイしてたんですけど、30分ほどプレイしていたら、や
っぱりこれドラクエだっとw

何がどうで、どうだからドラクエってのは説明しにくいんだけど、
確かにドラクエなんですよね。

素晴らしいと感じたのは、テキストRPGであるくせに、強烈な箱庭
感。たしかに今自分はここにいるっという感覚。これは【ゼルダの
伝説 時のオカリナ】をプレイした時と非常によく似た感覚です。

しかし【時のオカリナ】はアクションRPG。N64の神がかり的な操作
性の良さも相まって、自分が操作してる違和感を感じないという恩
恵有りきで発生していた感覚ですから、DQ8の場合とは感じ方の趣
が違うはず。

でも、似た感覚を受ける。
主人公を操作する上で、基本的に歩く、走る、つぼやタンスを調べ
るくらいしか動的な場面はないのにも関わらず、良質なアクション
ゲームを遊んでるような錯覚を覚えます。

これが、良い意味で奇妙と言いますか・・・
いや、もう不気味に近いくらいの感覚ですね。

街の中をウロウロと徘徊してるだけで楽しい・・・
そんなテキストRPG、今まであったでしょうか。

cocの記憶ではなかったと思います。

プレイすればするほど、箱庭の完成度に驚かされます。

フィールドに出たとき、広大かつ、起伏に富んだその世界にも驚き
ました。

その時点で妙な葛藤がcocの中にありました。
『これはドラクエじゃなねぇーっ』という拒絶感と『でもこれドラ
クエだよ』という衝撃。

この二つの思いが混在しつつ、戦闘を幾度か終えた時に
は、土下座するくらいの勢いで『まいった』っとコンサバティな自
分を恥じる結果になりました。

グラフィック演出の大幅な改良の恩恵に伴い、まるで鳥山明氏のア
ニメを見てるかのように、滑らかに動きまくるモンスターとパーテ
ィキャラ達。

しかし、そういった視覚的な変化も大切ですが、RPGにおいて最も
重要なポイントと言える戦闘において、その新しいグラフィック演
出は仇になってるんじゃっと思っていたのですが、見事でしたよ・
・・。

あれだけ動かしておいて、戦闘におけるテンポが明らかにドラクエ
。そう、ドラクエそのもの。

これも言葉では説明しにくいですが、既存の7作で代々培われてい
た、ドラクエの戦闘のテンポというのは、肌で記憶してますし、何
よりもそれがドラクエのドラクエたる証明みたいな部分であるとも
言えるのではないかとおもうのです。

それが、キッチリと踏襲されていて、動きまくってるくせに、紛れ
もなくドラクエのテンポで戦闘が流れていく。

この事実を突きつけられた時に、cocの中にあった葛藤は崩壊しま
した。もう、これはどっから切り取って見てもドラクエだっと。

そして、初めてのダンジョン潜入。
ここで、完全にトドメさされましたね。

あぁ、やられた・・・。
堀井氏が兼ねてよりドラクエでやりたったことが8でようやく実現
できたっという発言が脳裏に蘇り、作品発表後はあまり多くを語ら
なかった氏が8完成後、やたらと饒舌に8を語る姿は嬉しさに満ち
満ちていた理由。それらが最初のダンジョンに足を踏み入れた時に
、全て理解でしました。

カビ臭い空気までも感じてしまえるほど、その箱庭の完成度は高か
った。

これぞ、ダンジョン。ドラクエのダンジョン。
2Dの頃は仕方なくパーツワークで組まれていたダンジョンだけど
、ここでようやく、あのダンジョンが帰ってきた。

そう、一作目で初めてダンジョンに入ったときのドキドキ感が、8
作目にして再び戻ってきたような感じを受けました。

一作目当時、ファミコンは稚拙なグラフィックしか表現できず、剣
と魔法と魔王の世界はプレイヤーの想像力無くしては完成しなかっ
た。

だからプレイヤーは想像した。ダンジョンもそうだけど、堀井氏の
独特な毒気のあるテキストも、その想像力を刺激するスパイスにな
っており、作り手と遊び手の絶妙なキャッチボールこそがドラクエ
の世界観を作り上げていった。1MBにも満たない容量の世界では、
それは必要不可欠な補填作業だったも言える。

で、1作目、2作目、3作目、4作目と、そのキャッチボールは続
いたものの、5作目、6作目でSFCという良くも悪くも優等生なハ
ード環境で、ドラクエはドラクエらしさを少し失った。

グラフィック演出がFC時代よりも良い環境になったものの、今から
思えば中途半端な環境向上だったのだ思います。

プレイヤーがFC時代より補完してきた想像力の世界と多少のずれを
感じる結果になっていたと思うのです。

キャッチボールの返球に戸惑ってしまったっと言ったほうが良いの
かもしれません。

SFCのドラクエの印象は、やたらとPOPになったなぁっという印象を
cocは感じました。

基本環境が向上しても、劇的な変化を起こすまでには至らず、結局
FCの頃のドラクエのディテール部分をゴテゴテと付け足しただけで
終わった感じを受けます。
(グラフィックから派生する世界観の構築と箱庭感の確立において
の話し)

そして、初の光学ディスクで出された7は、悪い意味でSFCの延長
線上になってしまい、ドラクエという安定感は得られたものの、刺
激に関しては酷く寂しく、多くの酷評を得てしまうことになった。
無論これは期待しているからこその叱咤であったであろうとは思っ
てますが。

で、4から途絶えていた、作り手と遊び手のキャッチボールは、8
において作り手からとんでもない返球によって復活した。

それは、発売前には、大きな変化、改革、刷新などと言われ、ドラ
クエの革命のように言われていたものが、実は変化でも改革でもな
く、ドラクエのオリジナル作品をリアルタイムで体験してきたプレ
イヤーが待ち望んでいた、直球ど真ん中の痺れるような返球だった
んだと、今実際にプレイして強く感じてます。

cocは7でドラクエの最後を感じました。
もう、ドラクエは終わったのだと・・・
ドラクエは時代を築いた、でも、その時代は今幕を閉じるんだ。こ
れ以上続けても意味がない。

そんなことを思っていました。

8を発売日に購入しなかったのも、それが理由です。
あのドラクエの悲惨な姿をもう見たくないと思ったから買わなかっ
た。

しかし、意外にも世間で好評を得てる・・・
何故だ!?

知人に聞く。するとドラクエがドラクエとしてもう一度立ち上がっ
たことを知る。

そして実際にプレイして、正直感動でした。
ドラクエが戻ってきた。ドラクエがドラクエとして戻ってきたこと
が凄く嬉しかった。

この圧倒的な完成度の箱庭の中、あの頃想像していた世界が実際に
目の前に現れ、その中で旅を出来る…
こんなに嬉しいことはない。

ここに来るまで19年。長かった…
でも、19年間に感じた世界を今こうして見事に完成させてくれた
ことを、一人のゲーマーとして感謝の極みです。

まだ、プレイを開始したばかりで、総括は出来ませんが、ここまで
しっかりとドラクエしてるのならば大丈夫でしょう。

これからのプレイが楽しみです。

そして、下世話な話しですけど、この8のエンジンで1作目~3作目
までをリメイクして欲しい(汗

2Dで構築した世界を3Dにするのは厄介ですが、この8のエンジンに
合わせて、ガンガン変更を加えてもOKですから、是非、遊んでみ
たい。

などと考えるのは、このエンジンを8だけで終わらせてしまうのは
惜しいと考えてしまうからで・・・

cocの貧乏性故の下世話な欲求ですw

取り合えず、まだまだ書きたい事はあるのですが、あまり長くする
と読んでくれてる方にはウザったくなるだけなので、また機会を伺
い書こうと思います。

それでは、また次回の更新でお会いしましょう。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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