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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.55 来るべき近い将来に望む未来 #3

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・お知らせ

今回の【乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.
55】は全4回に渡って掲載することになり。今回はその第3回目
となり、いよいよ話は佳境に進んで行きます。

尚、この最新のDiaryページは最新の投稿が一番先頭に来る形にし
てるため、続き物を読む時は少々スクロールの手間がかかるのです
が、>>次月を選んでクリックしてもらうか、2005年過去ログのフ
ォームリストから7月を直接選んで頂ければ掲載順は1日からの古い
順となりますので、そちらで読み進めてもらうと比較的読み易くな
ります。

それでは、第3回目を始めます。

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>>>#2からの続き

では、TVゲームの次のステップは何か?基本性能の向上だけでは実
現しない新しい刺激とは何か?これらについて、cocの持論は【感
覚に訴えるゲーム】です。

従来のTVゲームのスタイルは上述した様に、モニター、端末、イン
ターフェースの関係図で成り立っていました。

しかし、これでは所詮どこまでいっても平面の遊び。乱暴な言い方
をすれば、紙に描いた絵で遊んでるのと変わりません。

この状態を【客観性の刺激】と、ここでは表現することにします。

モニターの中で、どのようなゲームが動いてようが、やはりそれは
客観的な世界。どれほど美麗なグラフィックで演出をしたところで
、結局は映し出す側と覗く側の関係性が崩れる事はありません。

この不変的なスタイルを崩すことが今後のゲームの未来にとって最
重要だと思うのです。

まず必要なのはインターフェースの改良。

この点でcocが評価してるのが【NintendoDS】です。
これは従来機に無かったゲーム画面の中に直接関与しているという
錯覚を起させる【タッチ入力】方式を搭載し、その機能によって従
来のゲームとは違った遊びを想像するキッカケを作ったハードだか
らです。

突き詰めて考えれば【タッチ入力】など、子供騙しな技術ではある
のですが、タッチペンを使って、ゲーム中に影響を与える事が出来
るというのは、考える以上に刺激的で、同じ客観性の関係性は変わ
らないのですが、従来の【客観性の刺激】では得られなかった、毛
色の違う刺激を感じれるハードです。

これはつまり、視覚でしか遊んでこなかったゲームに触覚の刺激が
加わったことで生まれる新しい刺激なわけです。

このように、今後ゲームハードに必要な物は、基本性能向上の追及
ではなく、遊び方に新しい定義付けをもたらせる何かしらの独自機
能だと思うのです。

その可能性の一端を提示してくれたのが【NintendoDS】であると
cocは理解しています。

次なる可能性は【高精度の音声入力】です。

これも【NintendoDS】が有してる物ですが、一先ず話は【
NintendoDS】から離れて【高精度の音声入力】に話の焦点を絞るこ
とにします。

【タッチ入力】で触覚の参加が認められた次は、聴覚による刺激で
す。

聴覚と言うと、外的な信号による刺激と捉えがちですが、上述の従
来の関係図【客観性の刺激】の中では、5.1chでどれだけ臨場感溢
れるサウンドエフェクトを駆使したところで、その臨場性は客観的
な関係図の中では限界あります。

映画でも同じ事が言えます。いくら臨場感を出そうとサウンドエフ
ェクトに力を入れても、映画の世界に自分が居るという錯覚を長時
間に渡って維持することは不可能です。動く物の音などで一瞬の錯
覚を生み出すことは出来ますが、所詮は観客の立場という客観的な
立ち位置の現実の方が勝ってしまいますから、そういった方向性で
突き詰めていっても、現行のスタイルの環境では無意味です。

そこで考えるのが【高精度の音声入力】。
プレイヤーが発した言葉を正確に感知し、その言葉によってゲーム
の世界に影響を与えることが出来るというのも聴覚の刺激を生み出
します。

当たり前ですが自分の声は自分の聴覚に届いてますから、声でゲー
ムに関与出来るというも、想像する以上に快感を生むものです。

しかしながら【音声入力】とはせず【高精度の音声入力】としてる
ところに問題があります。

こちらが発した声でゲームが変化していくのは痛快ですが、放った
言葉を端末が感知出来なかった場合、同じ言葉を何度も発しなけれ
ばいけません。これは相当なストレスになるのと同時に、ゲームに
向けていた意識が急激に冷め、いわゆる【バカみたい】と己を客観
視してしまい、折角の聴覚を巻き込んだ刺激の楽しさが台無しにな
ってしまうのです。

それに加え、対話方式のシステムを組むのであれば、こちらが発し
た言葉にゲーム側が反応する際、同じ事や全く関係性の無い返答ば
かりを返されても興醒めという結果を生んでしまいます。

ですから、言い直す様な事にならないほど高度な感度と、膨大な
量のリアクションデータを準備して初めて、聴覚を刺激し足る素材
として慣熟させていかなけばなりません。

ここまでが、従来の【客観性の刺激】の関係図の中で使える応用的
なインターフェースです。

>#4へ続く


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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