記事一覧

乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.58 携帯機市場から想像する今後 後編




お約束どおり、今日は昨日の続きです。
まだ前半部分を目にしてない方は、昨日の分から先に目を通してく
ださい。

それでは、後半をどうぞ

============================================================


実際、私的な意見としてですが、どうしてもソニーの消費路線とい
うのには同調できません。なんでもかんでも作りっぱなし、売りっ
ぱなし。その後の事なんてお構いなし。ゲーム市場という畑から吸
えるだけの養分を吸い上げて、枯れれば枯れたでさようならって風
な魂胆が見え隠れするスタンスは昔から敵意に近いほどの嫌悪感を
持っています。

そんな消費路線でここまで淀みきってしまったゲーム市場は、そろ
そろ水の入れ替えをしなくてはいけない時期に来てると思うのです
。この【そろそろ】というのは時期的に【次世代機投入戦】を意味
しています。

cocはPS3に実は脅威を感じています。もしPS3が成功してしまった
ら、本当にゲーム市場は取り返しの付かないところまで行き過ぎて
しまうのではないかと思うからです。PS3が登場して、何か変わり
ますか?あの端末が何か新しい物を引っ張ってきますか?

cocにはどうしてもPS3がゲームというものに、新しい【遊び】や【
刺激】をスペックアップした分程持ちこんでくれるとは思えないの
です。ですからPS3が市場に放り込まれ、その事業が成功した場合
の2年後のゲーム市場ってのを想像するとゾっとするのです。

PS2で危機的な雰囲気さえ感じられた、新鮮味の無いラインナップ
と続編物、焼き回し物で店頭の陳列棚は埋め尽くされ、一般客がど
んどん離れて行ったという、あの状況が2年後に更に深刻さを増し
て、デジャブするのかと思うと、もう取り返しつかないぞ…ってね


【PS2よりも綺麗なファイナルファンタジー】【PS2よりも綺麗な鉄
拳】【PS2よりも綺麗なグランツーリスモ】【PS2よりも綺麗なキン
ダムハーツ】【PS2よりも綺麗なガンダムゲーム】等で埋ってる陳
列棚…、想像するだけで嫌な汗が…

そうならない為に、ゲームが娯楽で有り続け、玩具で有り続けて欲
しいと願うcocにとって、任天堂の次世代機【レボリューション
には頑張って欲しいと思ってます。既報のとおり【レボリューショ
】は既存の据え置き型ハードとは一線を隔し、その独特なインタ
ーフェースが話題を呼びましたし、それらを用いて、又は使い切っ
たタイトルというのはどういった作品なのか、想像の範疇だけでは
収まりません。これはイコールで新しい【遊び】や【刺激】が生ま
れる予感でありますし、DSが取った路線とコンセプトは同じです。

ですから、DSとPSPというのは、レボリューションとPS3の前哨戦で
あったとも言えると思うのです。だからといって、レボリューショ
ンとPS3の戦いがそっくりそのまま同じ結果になるほど、ビジネス
というのは甘くないですし、市場は生き物ですから、どうなるかは
わかりません。

ただ、可能性としては非常に面白いと思うのです。そう考える中で
気になるのが、任天堂が据え置き型の現行機【ゲームキューブ】で
発売を予定している【ゼルダの伝説】の最新作【The Legend of
Zelda
】、シリーズ中1、2の傑作と称されるN64ソフト【ゼルダの
伝説 時のオカリナ
】の血筋を受け継いだ、いわゆるリアルゼルダ
の最新作の存在です。

ゲームキューブユーザーには申し訳ない表現ですが、現状を考える
と、GCに【The Legend of Zelda】を投入する必要性は皆無です。
DSでここまで勢いに乗ってる時期に、GCでゼルダを出すよりも、DS
との連動も視野に入ってるレボリューションのタイトルとして発売
する方がコンテンツ自体が持ってるポテンシャルを十分に発揮出来
ると思いますし、レボリューションの普及に大きな力になる事は確
実です。

なにせ【The Legend of Zelda】は確実に売れるテッパン作品です
から、これをレボリューションと同時発売のタイトルとして持って
これたら、かなり強いインパクトを与えられるハズです。

ただ、前述の【Mother3】のような例もありますから、【The
Legend of Zelda
】の動向は、任天堂がどこまでビジネスに拘れる
かが問われるキータイトルとなりそうです。

ビジネスを優先させるなら、【The Legend of Zelda】はレボリュ
ーションで出すべきだし、ポケモンの本編シリーズ新作は、レボリ
ューションの発売時期周辺で、レボリューションとの連動が大きな
比重を持つような仕様で出すのがベストですね。

逆に【The Legend of Zelda】とポケモンシリーズ本編をレボリュ
ーションと関係ない時期や端末に投入するのは、ユーザーは許して
も、投資家は良しとしないんじゃないでしょうか?

レボリューション発売前に、それらを出し切ってしまえば、レボリ
ューションという端末の事業には先行き不透明な印象を持つでしょ
うし、株価的にも良い結果にはならないと思うのです。

正直言って、任天堂にとって、ここまでのチャンスって早々無いと
思いますから、攻め時を見誤らずに係るべき時に然るべき的確な動
きをしてくれるのを期待するcocです。

まぁ、最後の最後に激しく俗っぽいこと言えば、西の名門と東の覇
者の天下分け目の大戦、関が原の戦いってのが目前なわけです。冬
の陣では、西に軍配が挙がりましたが、果たして、次の最終決戦は
どうなるか!

って・・・、なんかゴシップ誌みたいな言い回しを書いて、少々後
悔ですが…、とにもかくにも2006年は後々に大きな影響を出す、重
要な変革期であることは確かでしょうね。


それでは、長くなりましたが、今回はこれにて終わるとします。


===========================================================

追記

The Legend of Zelda】は現在、レボリューションへの移行が噂
されており、一部業界筋からの情報として、GCでは出さないという
のは周知の事実とされる向きがあります。

加えて言うと、任天堂は「GCで出します」と噂に対してコメントし
てるが、「レボリューションでは出しません」とは一度もコメント
を出していません。

更に噂として、レボリューション専用ソフトではなく、プラットは
GCのままで出るが、レボリューションの下位互換機能の元で、レボ
リューションの斬新なインターフェースが【The Legend of Zelda
】に完全対応し、実質レボリューションソフトとしての役割を担わ
せ販売戦略の路線で進められているとの話し。

尚、これらは全て【噂】であり、任天堂の正式な発表ではありませ
ん。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

トラックバック一覧

コメント一覧