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乙女のモンスターハンター探険記 Vol.17

今回は【乙女のモンスターハンター探険記 Vol.15】から3日
連続に渡って書いてきた、インプレッションの最終分です。読んで
頂く場合は、最初のVol.15からお読み下さいませ。

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まずは【難易度】ですが、初作に比べるとかなり上がっています。
【2】で最初に訪れる事になるフィールドの【密林】には、早くも
難敵が2種族配置され(桃猿、ヤシガニ)、初心者でも楽々進める場
所ではありません。

初作で最初に訪れることになるフィールド【森丘】と比べると、か
なり危険度は高くなってます。

そして【2】では、初作から登場してるザコモンスターのランゴス
タ(巨大なハチ)のAIもかなり変更され、非常に粘着質な動きになっ
ています。cocはボウガンのみしか扱わないプレイスタイルなので
、ボウガン使いとしての角度からの見解ですが、ザコモンスターの
配置の仕方が、かなりボウガン使いを意識して配置されてるような
気がします。

PTプレイにおいて、ボウガンなどの遠距離武器のプレイヤーの特権
は、登れる段差などが有るエリアでは、その段差の上からモンスタ
ーを狙い撃つことができるのですが、そういった場所の殆どにラン
ゴスタの無限沸きポイントが配置されていて、遠距離攻撃者をイラ
付かせます。

更に、先に触れた新ザコモンスターの桃猿とヤシガニ。双方ともボ
ウガンの天敵とも言えるモンスターでして、とにかく撃ち続けても
滅多に仰け反ってくれないのです。

仰け反ってくれないと、弾丸を再装填する間が取れませんから、狙
い撃ちのみで駆逐する事は難しくなってます。

更に、この難易度の上昇は戦闘のみに限らず、フィールドのあちこ
ちに点在する、地生する素材の採取をも難しくしています。

しかも、【2】では昼夜と季節(繁殖期、温暖期、寒冷期)の概念が
あり、その変化によって採取出来る地生素材にも影響が及ぶのです

もう少し細かく書きますと1つのフィールドには昼夜と季節の概念
によって6通り用意されていて、その1つ1つで、取れる地生素材
、生息モンスターの種類、配置エリアなどが変化します。

ですから、目的の素材、モンスターを決め撃ちで狙うことが難しく
なっています。

個人的にフィールドの地生素材までに影響を及ぼしてしまう、これ
らの季節概念は正直好きではありません。

地生素材の殆どは、消耗品の作成に使われる素材が多いのですが、
季節や昼夜の制限で必要な時に必要な分だけ採取しにいけないのは
非常に不便で億劫に感じます。

しかし、それは好みの問題であって、システム自体に欠陥があるわ
けではありません。

さて、次はアイテム収納庫についての見解。

初作では、アイテムの収納は100種類までしか出来ず、かなり不評
でした。【G】ではそれが500に増えたそうで、【2】でもその500
を受け継ぎ増した。

しかし、500では少ないのです。

先に書いた様に、季節の概念で消耗品の作成に必要な素材が必要な
時に必要な分だけ採取しにいけるシステムではありませんから、取
れる時に集めておき、それらを収納庫に保管しておくっていうのが
、多くなるのです。

さらに【2】では、今までの作品では武器しか強化出来なかったの
ですが、とうとう防具まで強化出来るようになりました。

すると、防具を強化する際にも素材が必要になり、更にその防具の
強化過程では強化ルートに分岐が発生してしまうのです。

Aという防具を一定のレベルまで素材を用いてレベルアップさせた
後、分岐ポンイトでBという防具にするのか、Cという防具にするの
か決めなければいけません。1度分岐ルートを決定してしまうと、
戻る事は出来ませんので、仮にBとCの両方供が欲しい場合は1から
その防具を再度作る必要があります。

そして、武器はシリーズ通して同じ様に【2】でも、強化していく
、分岐もします。

こうなると、不要な素材というものが断定し難くなるのです。

初作では武器のみの強化、分岐だけでしたから、防具に関しては自
分が着たいと思う防具の作成に必要な素材の確保と、自分が使うで
あろう武器の素材の確保さえ計算して認識してれば、素材を処分で
きてましたが、今作では1つの素材の使い先がかなり増えた為に不
用意に処分してしまうと、後々になって、あれが足りない、これが
足りないという面倒を引き起こしてしまう可能性が格段に高くなっ
てます。

ですので、自ずと収納庫に貯めておく素材の種類は増えます。

先に書いた消耗品の作成素材のストックもそこに加わってきますか
ら、正直言って収納庫の限界が500種類というのは、バランス的に
厳しいと言わざる終えません。ここらへんもう少し考えて欲しかっ
たと思います。

狩りをして、採取してというのだけでもかなり苦労するのに、収納
庫整理とアイテム取捨に悩まされる時間は余計な足枷としか言えま
せんし、そんな無駄なことに時間を割かれるのは不愉快です。

次はインフラ周りについての見解。

MHのインフラは少々特異な形式で構築されています。
オンラインでは、3つのサーバーに処理が分担されています。
その3つとは【ログインサーバー】【ロビーサーバー】【ゲームサ
ーバー】です。

オンラインの階層の仕組みは、ランド→エリア→グループ→クエス
トという風に構築されており、まずログインサーバーに繋ぎ、どの
ランドに入るか選択します(ランド1つで1500人~2000人)

次ぎにどのエリアに入るか選択します(1エリアで150~200人)

そして、最大10人まで参加出来るグループを選択し、そこから最
大4人でクエストに出掛けるのです。

ただ、問題はクエストでして、クエストに行く時に【ゲームサーバ
ー】に回線が繋ぎ直されるのですが、その再に、他の全てのサーバ
ーとのリンクを完全に遮断されてしまうのです。

ですので、外からゲーム内メールが届くことはありませんし、クエ
ストの中から、外に向けて連絡も取れません。そしてクエスト開始
で回線が繋ぎなおされる仕様ですから、クエストへの途中参加も不
可能です。

この不便なシステムは初作からの伝統で、KDDIのマッチング回線を
使ってる以上、こういう仕様にしかなりませんので仕方なにのです
が、せめてメールくらい届くようにして欲しかったというのが正直
なところです。

そんなわけで、2になって、このインフラにおいて変化してること
は皆無です。初作は1グループに8人までしか入れなく【G】で1
0人まで拡張され【2】はその【G】のシステムをそのまま受け継
いだだけのようです。

グループ10人というのは少なく、4人でクエストへ出向くわけで
すから、2PTが出掛けてしまったら、残こされた2人は別のグルー
プに移動してメンバーを募るしか4人でクエストに行く手段が残さ
れてない状態になりますので、やはり少なくても16人くらいは入れ
る様にして欲しかったっと、あくまで無責任な希望としては常に思
っています。

しかし、実際問題としては10人以上は難しいんです。
根本的な原因はPS2の欠陥とも言えるRAM容量の少なさが、この10人
限度という枠を作ってしまってるのです。

RAMとは、簡単に説明すると、データの一時的保管庫です。
もっと噛み砕いて言いますと、ゲームディスクをお風呂の湯船とし
たら、RAMは桶です。

湯船からお湯を汲み上げる際、そのお湯の量は桶の大きさに全て委
ねられますね。その桶が小さいのです、PS2という端末は。

全てのデータをいちいちディスクから読み込んでいたら、ゲームな
どまともに動いてくれません。

ですので、その場所で必要なデータを圧縮してRAMに取り出してお
くのです。するとディスクに読み込みに行かなくても瞬時に必要な
データが展開されるわけですが、MHのグループ(通称 街)ではプレ
イヤーの装備品がキャラグラフィックとして反映されますので、防
具データをすべてRAMに放りこんでおかなければなりません。

しかしPS2のRAMは貧弱、故に10人分で限界ってなってしまうわけ
です。

実際、10人になってることで、街の中ではよく固まります。
誰かが待ちの中にある施設に出入りするたびに、装備グラフィック
等が再展開されるので、その展開にまごついてゲームが数秒固まる
のです。そういう状態からして、この10人ってのがPS2の限界な
んでしょうね。

次ぎは【2】になって加わった独自のものについてです。

【2】ではPvP、つまりプレイヤー同士が戦う事が出来る様に、闘
技場なるものが加わりました。

更にその闘技場で戦う際に、捕獲してペットとしたモンスターと共
に戦うことが前提とされていますので、捕獲、育成、対戦という要
素が加わり、今までのMHとは違う遊び方も楽しめるようになってい
ます。

そして、先にも書いた様に、防具にも強化、分岐のシステムが加わ
ったことで、素材集めもかなりの時間を要さないといけなくなって
ますし、出現率が低い素材もかなり追加されてるという事ですので
、長く遊べる(遊ばせる)仕組みは完備されています。

戦闘においての難易度も上がっていますし、相当な期間を遊んで遊
び尽くせない作品に仕上がっています。

それと、今作で評価出来る点としてもうひとつ。
それは【オフラインモード】の充実ですね。

初作では、お世辞にも楽しいとは言えなったオフラインモードです
が、2では例えオンラインに繋ぐことが出来ない人で楽しめるよう
に色んな工夫が随所に施されていているのに感心しました。

初作では、オフで基本を学んで、オンラインで協力してモンスター
を狩り、そこで得た素材で装備を強化し、その強化した装備でオフ
ラインを進めるっていうのが基本スタイルで、勿論、2でもそのス
タイルが一番多いのでしょうけど、オフラインで入手し安い素材と
いうものを有るようですので、あまりオフラインモードを放置する
のはお得じゃないようです。

とりあえず、以上が事実上のファーストインプレッションとなりま
す。

まだまだ細かな部分で書き加えたい事もあるのですが、それらにつ
いては追々書いていきたいと思います。

最後にMHという作品は、初作において、そのコンセプトは素晴らし
いものの、完成度という意味においては荒削りな面も多く感じられ
た作品ですが【2】になったことで、その完成度はよりコンセプト
に歩み寄る形で質が高まっており、印象としてはかなり作り込まれ
た作品であると感じました。

詰めの甘いカプコンですから、正直言って満点は付けれませんが、
自信をもって85点は付けれる出来映えだとcocは思っています。

それでは全3回に渡って御付き合い頂き、ありがとうでした。
これからも、ドップリとハマり続けるcocさんなので、2を熟知し
たころに、また違った角度でテキストを仕上げてみるつもりです。

それでは、今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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