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乙女日記 Vol.1231 とても悲しい。そして…、そして…


"左舷弾幕薄いぞっ! 砲撃手なにやってんの!!"
"総員、第一戦闘配備!スタンバっておけっ!"
"殴って悪いか!"
"メガ粒子砲 ぅてっー!!"

数々の名セリフ、名調子でUCシリーズのガンダム(OVA除く)におい
て【ブライト・ノア】を演じ、シリーズには無くては成らない名ア
クターとして名を馳せた声優【鈴置洋孝】氏が8月6日に肺癌の為
、死去されたという発表がありました…。享年56歳。

近年は舞台のプロデュースも手がけて、役者としての幅を更に深め
られていました。

幼少期にガンダムと出会い、今尚もその世界に惹かれ続けてる身と
して、今回の訃報は非常に痛く、そして残念でなりません。

ガンダムにおいて、氏が演じられた【ブライト・ノア】は今更書く
事でもありませんが、作品の中では脇役です。

しかし、【ガンダム】【Zガンダム】【ガンダムZZ】【逆襲のシャ
ア】の所謂UCシリーズと言われ、そのシリーズの本編的な位置付け
の上記4作品全てに出演されています。

この上記4作品全てに登場している、つまりファーストガンダムが
初出となり、そこから4作品全てに登場してるのは【ブライト・ノ
ア】だけなのです。

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*主要キャスト登場作品(絵のみは除外)

・アムロ/ガンダム、Zガンダム 逆襲のシャア
・シャア(クワトロ)/ガンダム、Zガンダム、逆襲のシャア
・セイラ/ガンダム、ガンダムZZ
・ハヤト/ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ
・カイ/ガンダム、Zガンダム
・ミライ(旧姓)/ガンダム、Zガンダム、逆襲のシャア
・ブライト/ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、逆襲のシャア
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UC本編全てに唯一登場している【ブライト・ノア】

初作では、仕官候補生が戦時特例で大型強襲揚陸艦の艦長を任され
、未熟な青年であるにも関わらず、指揮官を勤めなければならない
苦悩。そこにある強さと弱さの狭間で揺れ、しかし確実に軍人へと
成長していく様子が描かれていた。

Zガンダムでは、過去の英雄として、自身の有るべき姿、有るべき
場所に立ち返り、経験を糧として逞しく成長し、一段と凛々しくな
った姿が描かれ、ガンダムZZでは、新しい世代へと意思を繋ぐ物と
して、更には父親として大人の男性が持つ包容力もって見守り、支
える姿を演じきりました。

そして、逆襲のシャアでは、歴戦の名将として、貫禄さえ感じさせ
る落ち着きをもった軍人として、更には、成長した息子の手本とな
るべく厳しくキリッとした中年を演じました。

脇役で有りながら、そして決して大きな脚光を浴びることはなかっ
た【ブライト】という男の青年期から成熟期、そして中年期と、シ
リーズ4作品で描かれおり、それを見事に演じ分けたのは見事の一
言。

今回の氏の死去というのは、役者【鈴置洋孝】の幕引きと同時に、
古参ガンダムファンにとって、長年切望してきた【閃光のハサウェ
イ】の映像化が永遠に適わぬものとなってしまった事を意味します


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*閃光のハサウェイ

今更、説明する必要もないと思いますが、小説のみで発表されてい
る、UCシリーズの一編です。

物語は【逆襲のシャア】で描かれた【シャアの反乱】から12年後、
ブライトの息子【ハサウェイ】を主人公に据えて書かれた長編作品

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【閃光のハサウェイ】の映像化は、色々な思惑、事情等々が絡み、
実現は難しいであろうというのが、周知の事実ではありましたが、
やはりファンとして是非とも映像化を!っという強い思いは消えず
にずっと思っていました。

そして、もし映像化されていれば【鈴置洋孝】氏演じる【ブライト
・ノア】がUC本編シリーズ5作品連続出演ということにもなったの
です。

実現こそはしませんでしたが、それだけ氏の演じた【ブライト・ノ
ア】はガンダムに欠かせないキャストであったのです。

そして、更に言うと、月刊ガンダムエースで連載中の安彦良和著の
【機動戦士ガンダム ORIGIN】のアニメ化というファン渇望の夢も
これで潰えたといっても良いでしょう。

鈴置洋孝氏が出演しないファーストガンダムなんて、絶対嫌ですし
ね。

56歳での急逝、本当に残念でなりません。

しかし、ブライトは永遠です。まだ亡くなっていません。

どういう意味かは察して頂くと共に、故人の功績を称え、そして冥
福を心より御祈り致したく…。

では、最後に氏の名セリフの中から、遭えて"これ"を選んでお別れ
です…。

誰だって死ぬんだよ…。


鈴置さん、ありがとう。そして、おつかれさま…。



*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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