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乙女日記 Vol.1258 緊急出張ラプソディー 第4話

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==前回までのあらすじ==

cocが無計画で引き受けた緊急出張の道先案内人に指名された【引
率君】彼の献身的な行動、そしてどこか反抗的な態度に、悪魔の異
名を拝命したcocさんが繰り出す無責任パワーとが織り成す、緊急
出張ラプソディー。引率君にとって悲惨な9時間以上のドライブを
経て、二人は東京の依頼先事務所に到着。

宿泊予定のホテルに先にチェックインして休むつもりだった引率君
は、唐突に仕事のアシスタントも兼ねてると聞かされ、回路崩壊。

そんな彼に打たれる鞭は休み無く、瞬く間に下僕から奴隷、そして
ポチへと扱いが代わっていき、自尊心との葛藤に【諦め】という大
人ならではのアビリティをもってして全てを受け入れていくことな
ったポチ。

過酷な初日の仕事が終わり、全くの無駄足となった使いに出されて
しまうという落とし穴に頭から突っ込んだ二日目のポチの疲労はピ
ークに達しようとしていた。

そんな矢先、宿泊先のホテルで予約が入ってないというハプニング
が発生。深夜1時、ホテルの部屋はダブルしかない。無言で佇む忠
犬ポチと飼い主の夜は更けていくのでありました。

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「はは…、部屋取れてないって。ど、どうしましょう?」
"僕、動揺しちゃってます"っと顔に書いてあるかのように判りやす
い態度でcocに決定権を譲渡しようとするポチ。

「今から、○○さんに電話して事情話してみましょうか?」っと依
頼先の方に相談してみてはという議題をあげて、その場の微妙な空
気を打破しようと努めるポチ。

「あ、でも、もうこんな時間だし。電話は失礼か…」っと1人完結
するポチ。

「えっと…」っと更に何か続けようとしたポチの言葉が非常に煩わ
しく感じたcocさんは、ポチの無意味な発言を遮り『じゃ、そのダ
ブルでお願いします』っとホテルマンに伝えると「え!いや!それ
は!」っと、またもやウザったくカットインしようとしてくるポチ
にイラっっ!!ってきたcocさんは、再度ポチの言葉を遮り『2部
屋で』っと伝える。

「へ?」

間抜けな声を漏らすポチw

ってか、あったりめぇーだろ!
本来ならあんたは犬小屋指定で屋外放置なんだぞ、そんな犬があた
しと同室なんざぁ、4年7ヶ月はぇーんだよ!(なんだその微妙に短
い指定期間はw)

「はは…、そうっすよね。普通二部屋ですよね。なんかすいません
。オロオロしちゃって…」っと詫びてくるポチに『いや、別に一緒
でも構わないんだよ。でもそうなるとポチは床で寝ないといけなく
なるから、ちょっとだけ慈悲ってやつ?それで部屋分けたのよ』っ
と後ろに付いてくるポチに振り向くことなくcocが言うと「優しい
んだか、酷いんだか…」っと漏らすポチ。

優しいだろ!優しさ以外のなんなんだ!
なんだ、一緒の部屋にしないのが酷いのか!
つーか、図々しいぞ!生意気な雑種め!

『襲おうとで思ってたのか!?』っと、振り向きポチを睨みつける
cocに「いや、そんなつもりじゃ!」っと取り繕うポチ。

『何が不満?内容によっては今から同室に変更しても構わないよ』
「いや、不満とかそういうんじゃなく…」
『じゃ、なに?』
「いや…、あぁもスパっと"二部屋で"って言われると…」
『言われると?』
「なんか、寂しい…」
『キモっ!つーか、懐くな!』
「キモいとか言うな!」
『キモい以外で表現のしようがないんだけど』
「……。それに、あの噂も本当なのかなって…」
『噂?』
「……。いや、女の人専門な趣味なんじゃないかっという…」

次の瞬間、深夜のホテルの廊下に、激しい殴打音と男の悲鳴が響き
渡った。

持っていた、アルミ製のボックスバックに目一杯の遠心力を加え、
ポチの脇腹にクリティカルヒット炸裂。

「いっっっってーーーーーーーーーー!!」っと喚くポチ。
一睨みし、無言で踵を返し、痛んだ駄犬を置き去りに自分の部屋へ
と消えていくcocさんの背中に「やっぱ、悪魔だー!」っと浴びせ
るポチの遠吠えが虚しく響く9月のい夜でした。
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翌朝、ホテルを出る時間の一時間程前。激しくドアを叩く音。
「cさん!cさーん!」

朝っぱらから…うるせぇっての。これだから犬っころは始末が悪い
。つーか、こちとらシャワー終えて、髪乾かして、メイクしてっと
いう一連の朝の流れを素っ裸で遂行中なんだから、すぐドア開けれ
るかってのw

ドンドンドン!!「起きてますかー!」

…本気で殺す、いや駆除すんぞ!

『なによ。朝から騒々しい』っとドア越しに返答すると「あ、起き
てましたか。朝メシどうします!」っと…

どうしても、こうも男ってのはウザいんだろう…
過密スケジュールで疲労が蓄積してるにも関わらず、満足な睡眠時
間も取れてない朝に、朝食を何にするとかって、有り得ないっつー
の。

『そこらへんに落ちてるものでも拾い食いしてないさい!』っと怒
鳴りつけると「またまたぁ~」っと呑気なトーンで返してくるポチ

「で、朝食は何が良いっすかー?」っとまた叫ぶバカに、cocさん
マジギレ。

『うるさいっ!静かにしれ!朝食なんて食べません!』っと言うと
、「身体に悪いっすよ~?」っと…

なんでしょう、このワナワナと沸いてくる殺意は…w

「まだ時間ありますし、食べちゃっておきましょうよ」っと続ける
バカに我慢効かず、ショーツとキャミだけ一先ず着けて、ドアをバ
ン!って開け放ち、殺意に満ちた視線で睨みつけたら「あ!いや、
すいません。まだ支度とかの最中でしたか…」っと目が泳ぎまくる
ポチのバカっぽさは恐らく世界クラス。

『そう支度中。そしてまだ支度中。むしろこれから支度中。なんな
ら見ていく?構わないよ。その代わりお金取るけどね』っとドSキ
ャラで攻めたら「いや、お腹減ってるんで、何か食べてきます…」
っと、そそくさ消えるポチ。

はぁぁぁ…、なんだかなぁw

駄犬の騒ぎで、遅れた支度を手早く済ませ、出発時刻の5分前にロ
ビーに降りると、バカ犬が尻尾を振りつつ近寄ってきて「おはよう
です。」っと。

し、しかし…

お、お、お、おはようじゃねぇー!!
クサっ!なんだこの臭い!

『ちょっとアンタ、何食べてきたのよ!』っと聞くと、シレっとし
た顔で「キムチ牛丼食ってきました」っと…。

朝からキムチ牛丼だと!?
ありえねぇー!そしてくせぇー!

『あたしの半径3メートル以内に近づくな!』っと固く命じられた
ポチは、ややションボリ気味にテクテクとcocの後に付いて、スタ
ジオへと向かうのでありました。

いよいよ出張最終日!気合十分の1人と1匹は意気揚々と現場に向
かいます。

しかし、その最終日に前代未聞の事件が勃発!
ドタバタ続きの【緊急出張ラプソディー】その結末とは一体!!

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はい…、そうなんです。今回で終わりではないんです。
いい加減、これいつまで続くんだって呆れてます?
安心してください、筆者も同じく呆れてますからw

しかし、いよいよ次回が最終回です。

でも、ここまで書いておいて思うのも変ですが、果たしてこのテキ
ストは面白いんでしょうか?

これを読んで楽しんでもらえてるのかどうか…

だからといって、ここまで書いて止めるわけにもいきませんし…

でも、それもこれも次回で終了。

気になる【前代未聞の事件】とは何か!?御期待下さいませ。

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*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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