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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.73 目線は既に遥か先

ポケモン(ダイヤ&パール)が予定通りといった感じで300万本を突
破したそうですね。

昨年から現在までの間に、200万本、300万本といった販売本数がDS
ソフト群の中で飛び交っていますが、なんとも奇妙な違和感という
か実感に乏しい印象を受けます。

2001年頃から、あれほどソフト売り上げが落ち込んでたゲーム業界
が、これほど潜在的に【売れる】ポテンシャルを維持できていたと
いう驚きと、やはり売れない時期は売れない理由があり、その理由
が明確に見えてきた感じがします。

やはり、この業界はビジネスグループなのですから、売らなければ
いけません。勿論、売れた物全てが良い物だっといった稚拙な思考
終着ではありませんが、やはり売れないものばかりってのはどうか
と思います。

そして、景気も回復してきたんだなって思いますね。

実際、娯楽商品の売り上げは景気に大きく左右されますから、現在
の景気がアナリストが分析してるとおり、バブル期に非常に近しい
水準になっているという見方に説得力を感じるようになります。

とは言っても、PS3のように、適正価格から逸脱し、一般消費者の
購入動機に至る特色のない商品は売れないわけですから、売れる時
代になったとはいえ、やはりマーケットはそれなりに感覚が成熟し
てきてるんでしょう。

ところで、12/02に発売されるWiiですが、初期出荷が40万台らしい
という情報が出てきてますね。

正直、その倍は用意してくれるんじゃないかと思っていたので、少
々残念です。

そして、40万台ではあっと言う間に完売となるでしょうね。

一般消費者に最もアピール出来る場であるCMにおいて、非常に商品
のコンセプトを明確に示せてると思うんです。至極シンプルな感想
ですが"楽しそう""面白そう"という印象が素直に湧き上がってくる
CMですから、ネットや雑誌などでゲーム情報を常に追いかけたりし
てない一般消費者の食指にも好感を持って認知されつつあるのでは
ないかとcocは推察してます。

事実、あのCMを見てると、12ボタンを駆使して遊ぶ既存のパッケ
ージソフトは無理かなっと思ったりしてる層にも、これなら自分で
も遊べそう。そして楽しめそうって思って貰えるんじゃないでしょ
うか。

ゲーマーにとって、Wiiは少々物足りないかもしれませんが、とに
かく今は激減しているゲーム産業の待機ユーザーの数の裾野を広げ
なければならない時期ですから、DSとWiiの連携で興味を惹けるだ
け惹いて、産業の厚みを増してもらいたいですね。

ゲーマーには、Xbox360なりPS3なりがあるわけですから。

何故、今の時期に待機ユーザーの獲得が重要であるかについてです
が、当然、売れる時代になったのだから、積極的に売りに走るべき
だっという理由もありますが、cocが重要だと思う理由は現状観察
のみでなく、もう少し先、つまり次の世代のハードへと切り替わる
であろう時期の為なんです。

2007年を現時点での次世代機登場の年とするなら、次の変革期は恐
らく2011年~2013年辺りになると思われます。

そして、基本スペックでは三機種の中で一番劣るWiiが恐らく今後
の据え置き型の市場のリーダーシップを取るであろうとcocは考え
ているのですが、それを前提とした場合、そのスペックの低さが原
因で、次々世代機への切り替わりは通例の6年周期よりも前倒しに
なる可能性が高くなるんじゃないかと思うのです。

ゲーム機のオーバースペックはよろしくありません。しかし、テク
ノロジーを真っ向から否定しては、デジタルコンテンツを核とする
ゲーム産業は立ち行かなくなります。

現状ではWiiがリーダーになる。それは頷ける結果と言えます。
テクノロジー優先で、ゲームを遊ぶという行為の【遊ぶ】という核
の部分が飽和してしまってる現状において、既に旧式ともいえるテ
クノロジーを利用して、遊ぶという行為に再び感覚に訴えてみよう
という切り口は正解であると思います。

しかし、Wiiは所詮子供騙し。Wiiコンを代表とする機能は既に使い
古されたテクノロジーで、いわばアイデア商品に近い部類です。

ですから、遅かれ早かれ、基本スペックの不足という問題にWiiは
悩まされるるでしょう。

そういう過程を辿ると推察した結果、次々世代機の登場が早まるの
ではないかという予測に至るわけですが、前倒しとなった場合、
2011年前後になるとcocは予測しています。

もし、その時期に予測どうりとなってしまうと、丁度その時期は、
地上波アナログ放送の終了時期と重なり、地上デジタルチューナー
内蔵端末の駆け込み需要が急増する時期なんです。

そこと次々世代機への切り替わりが被ってしまうと、消費者の投資
先としてゲーム産業は二の次にされてしまいますから、そうなって
しまった時に、少しでも利益率を確保する為に、今から待機ユーザ
ーの拡大は計っておいたほうが良いと考えるのです。

次々世代機の登場が2012年となれば、それはそれで前年にTVなりレ
コーダーなりの総買い替えを行った消費者のサイフの紐は固く結ば
れる可能性は高いですから、やはり厳しいと言えるでしょう。

つまり、顧客数のキャパが目減りするというのは確定と見るべきで
、ならばその絶対数を今から拡大しておかなければっというのが、
ゲーム産業が今後3~4年で取り組んでいかなければいけない課題で
す。

2013年まで延命させることができれば、それほど心配はないのです
が、Wiiで6年はキツイと思います。

だからといって、どこかの総合ゲーム雑誌の権力にベンチャラを生
業としてる髭のオジサンが唱えるように、2~3年後にPS3が巻き
返して売れるようになるという事態になるのは難しいでしょうし。

もしそうなれば、大雑把な表現ですが、前半の3年をWiiが牽引し、
後半の3年をPS3が牽引するという形になるので、2011年問題を加味
するという意味では理想系かもしれません。

しかし、今までの歴史から、形勢が喫した以降に逆転した例はあり
ませんから、難しいと思います。

無論、そういったケースが過去に無いというだけで、不可能である
と決め付けるのは乱暴ですので、可能性としては残されてますけど
ね。

そして、6年後に果たして現在のハードメーカー3社はそれぞれ次
々世代機を投入するのでしょうか?

任天堂は勿論継続するでしょうが、SCEとしてはPS3が完全に沈んで
しまった場合、継続する資本力は失いますし(母体であるSONYに資
本力が無いわけですし)、MSもOS事業と連動させて統合してしまう
かもしれません(vistaの次で)

まぁ、任天堂以外は、全く先行き不透明ですから、どうなるか予測
は難しいです。

ただ、cocはバンダイナムコの介入が有るのではないかと予想して
たりするんです。

ハード事業参入、または計画において、バンダイ、ナムコともに前
例がありますし、版権物の巨大資産を有するバンダイと、コンテン
ツ開発では業界トップクラスのナムコが合併した現在、ハード事業
というプランを描いても不思議ではないと思うのです。

そして、十分勝負出来るだけの勝算はあるという考えに至る可能性
は高いんじゃないかなっと。

まぁ、バンダイ、ナムコ共に、ハード事業のリスキーさを十分理解
してますから、軽率に動くことはないと思いますが、コンテンツレ
ーベルの統合だけで、2社の合併が落ち着くとはどうしても思えな
いのです。

とは言っても、これはcocの勝手な予想。いや、妄想ですし、確証
に足る何かを提示することもできませんが…。

とにもかくにも、そんなわけで、cocさんは既に次々世代機の投入
時期についての周辺事情を考えていたりしているのです。

え?セガのハード事業再始動?
ないない。セガのコンテンツ開発力の低下という厳しい現状の中、
ハード事業に再び乗り出す体力は蓄えられてないでしょう。

つーか、既にセガハードの担う位置にXboxが収まってるのだから、
これでセガが復活しても、マニア向けハードがブッキングして利益
なんて見込めないです。

SNKなんてのも・・・勿論ありません。
松下は、3DOで辛酸を舐め、GC事業に参加して墓穴掘ったばかりな
んで、暫くは動かないでしょう。

コナミという後ろ盾を得たハドソンの逆襲なんて可能性も考えまし
たけど、コナミの事業規模は拡大し過ぎてるので、ハード事業参入
というのはデメリットにしか映らないと思います。そんなわけで、
PCE復活は無し。

ま、そういったわけで、バンダイナムコに今後は要注目っというの
を結論として今回は終りとします。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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