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Elder ScrollsIV:オブリビオン プレイレポート #1

現在15時間ほどプレイしましたが、かなりヤバくなってきました。

こんなに好き勝手やらしてくれるRPGは海外産でも珍しいです。
ある程度自由にやらせてくれるRPGが海外産には多いのですが、脇
道の作りこみが浅く、結果メインとなるシナリオを進めざる負えな
いという状況に早々と対面することになりやすいのですが、今作は
そこらへんの作りこみがしっかりしており、自分のしたいように好
き勝手した後のお楽しみも用意してくれてるのには驚きです。

そして、ロールプレイを促す作り方にも好感が持てます。

善も悪も世界の一部にしか過ぎず、そしてその一部であり、それ以
上となるか否かもプレイヤーの意思に委ねてくれるのですから、あ
る意味では放りっぱなしですw

さて、cocさんのプレイの流れ、ファーストインプレッションで書
いた内容ををここでおさらいしておきます。(手記形式で)

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【第一章 出自と運命】

まず、皇帝陛下の最期に立居ってしまった故に、王家伝来の継承物
をある人物に届けるという役目を拝命した私は、その世界のの一部
として降り立った後、最寄の都市"帝都"に立ち寄ることにした。王
家のお膝元である帝都は流石の規模。多くの人々で賑わってる大都
市だった。

盗賊を志に持つ私は、まずその筋の技術を磨く術を探すものの、何
故か闘技場の闘士として剣と盾を奮うことに…。しかし、その理由
は勝者賞金。盗賊志願故に嗅ぎ付けた金銭の臭い故と今にして振り
返れば合点がいくもの。

順調に闘技場の戦いで勝利を重ねた私は無敵の闘士グランドチャン
ピオン、通称グレイ・プリンス【アグロナック・グロ=マログ】へ
の挑戦権を得る地位、闘士No.2のチャンピオンにまで駆け上がるこ
とに成功。しかし、その半人・半オークの姿を有してるアグロナッ
クに自分の出自の謎を調べてもらえないかと頼まれる。

その異形な姿故に迫害を受け続けてきたアグロナックにとって、闘
士グランドチャンピオンになることで得られた賞賛は何物にも変え
難い。しかし迫害の手から逃れた今、一番望むのはその自分を苦し
めてきた真実を知りたいという渇望。倒すべき相手に情けを掛ける
つもりではなかったが、彼にも快く戦い…死んで貰わなければこち
らとしても後味が悪い。よって彼の依頼を引き受けることにした。

しかし、彼から渡された手がかりが在るであろう場所の地図を見て
驚く。そこは余りにも遠く、西の果てとも言える【クロウヘイブン
】と記されてる土地。盗賊志願の身としては簡単に出向ける距離で
はないと思えたが、引き受けた以上は反故にしないというのも盗賊
として必要な気風。

アグロナックの出自を確かめるまで、闘技場に出向く理由が無くな
った私は、帝都の商業区を散策することにした。後の自分の職場の
下見である。

獲物を探し散策を続けていた途中で立ち寄った倉庫で、有ろうこと
か軽率にも倉庫管理人を殺害してしまう。余りにもその態度が勘に
触ったのだ。警備兵に取り押さえられ、監獄区に連行されたのだが
、闘技場で連戦全勝をしていた身としては無料に近い額の保釈金を
支払うことで即時開放された。罪を反省する暇は無かったが、前科
という有り難くない記録が残ってしまった事に関しては悔いた。盗
賊として生きようとする者にとって、前科は何よりもの足枷だから
だ。

瞬く間に自由の身となった私は、再び商業区に戻り散策を開始した
。街を往来する人々が私の行いを噂してる気配はない。大都市故の
"無関心"さがそうさせているのだろうか?

何件目かの商店散策を経て、私は"商工会議所"に足を踏み入れた。
そこで商店らを取り仕切る女主人から帝都の波止場地区に家が一軒
売りに出されてることを伝えられ、あばら家でも良いのであれば
2000ゴールドで構わないと持ち掛けられる。幸いなことに所持金は
その倍以上はある。大都市に拠点を置く、盗賊の私が。灯台下暗し
…悪くは無い選択だと考えた私はその主人に即金で2000ゴールドを
支払って、あばら家の"拠点"を入手した。

早速、そのあばら家を確かめに"波止場地区"へ出向いたのだが、港
に着くなり、停泊してる船から海賊が駆け出しながら、剣を振り下
ろしてきた。私が何をした?なぜ斬り掛かられてる?

そんな疑問で頭が一杯になってはいたが、相手の海賊は問答無用の
様子。黙って切られるほど私は臆病でも諦めの良い方ではない。闘
技場で幾人の闘士の命を奪ってきた腰の剣に手を伸ばし、思慮足ら
ずな刃の空波を避け一の太刀で深手を負わせ、恐怖を認知する間も
与えず二の太刀でこの世から葬った。

切っ先にベットリついた血に心地悪さを感じ、鞘に収めるのを躊躇
った少しの間、その隙を尽き、背後から二人の海賊が新手として斬
りかかってきた。

体勢を翻し、応戦の構えをする私の視界に飛び込んできたのは、騒
動を聞きつけた警備兵の興奮した抜刀姿だった。邪魔なやつ…、そ
う感じたのは悪党足る所以か。

むやみやたらに剣を振り回す警備兵を疎ましく感じながら、新手の
海賊二人を葬った私からは既に血塗られた刃を鞘に収める躊躇いは
消えていた。

周りを見渡せば、明らかに物乞いと思える身なりの浮浪者や、暴力
を生業とした者であるとすぐに伺い知れる風体のゴロツキなどが闊
歩しており、商工会議所の女主人が言葉の端々に隠していた含みが
何であったか理解に至った。

いかにも淀んだ空気で充満してる波止場地区の奥に、その"あばら
家"は在った。しかし…あばら家とは良く言ったものだ。訳有りな
連中が寄り添うスラム街の朽ちた小屋。あの女主人め…っと軽く舌
打ちで恨み言を打ち消し、木を隠すには森…、所詮は自分も悪党無
勢。この濁った吹き溜まりに拠点を置くというのも面白い。

拠点を手に入れた私は、手荷物の中から、"旅"に必要なもの以外を
チェストにしまい込み、ベットで一休みすることもなく部屋を出て
、ドアに鍵を掛けた。はたしてこの鍵に意味はあるのだろうか?っ
と心許ない感じはしたが、今はそんなことを心配してる時ではない
。闘技場のNo.1に一刻も早く付く為、そしてその名声を利用して人
々に油断させ"仕事"をしやすい状況にするのが当面の最優先課題だ

アグロナックの出自…、そんなものに興味はない。しかしその真実
を手に入れなければ、彼とは戦えない。何故そう感じていたのか、
この時の私は知る由はなかった。

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◆あとがき(解説や注釈等など)

まず今回は手記形式でプレイレポートをスタートさせるということ
で、カテゴライズ分けした手前、仕切り直しという感じで、ファー
ストインプレッションで記した範囲の書き起こしをしました。

ファーストインプレッションにも書いた様に、この作品はシナリオ
の順序は決まっていません。メインクエストが1本と無数のサブク
エストで構成されてるゲームで、メインとサブが内容的に直接関わ
ってる場合もあれば、関わってない場合もあります。

そして関わってない部類のサブクエストとメインクエストの繋がり
は、いわゆる"行間の想像"で埋めていくのがオススメな遊び方では
ないかと思います。

メインクエストを進めなくても楽しめるゲーム、それゆえにプレイ
ヤー1人1人がメインクエストに関わっていく理由などを、引き受
けたサブクエストなどを媒介にしてオリジナルの物語を作って遊ん
でいくと、ロールプレイの面白さが際立ってくると思います。

この後に続く手記の中で、主人公である盗賊志願の私がとある出来
事でメインクエストと称される事柄に関わっていくことになるんで
すが、その関わり合いの起点と動機も恐らく、cocのオリジナルで
す。

盗賊志願→場違いな闘技場出場→チャンピンという流れが今にして
思えば、とてもよいスタートだったと感じてます。

ロールプレイの軸として、その最初の流れが以後のキャラの行動選
択の基準になってるし、それが私だけの物語を作る大きな助けにな
ってます。

今回書いた手記にしても、闘技場でチャンピオンになってから、海
賊と遭遇、そして葬り去るという流れは、悪党をその出としてるロ
ールプレイ上、非常にナイスな展開だったと思います。そんな海賊
が襲ってくるような地域に拠点を構える。闘技場のスターの実態は
貧民街のあばら家に住む駆け出しの盗賊という設定が出来上がって
くれましたしね。

こうしてキャラが立つと、あとは楽です。そのキャラになりきって
世界に関わっていくだけでオリジナルの物語は綴られていくんです
から。関わるクエストの選択基準も、そういった背景のあるキャラ
なら引き受けるか否かという感じで。

そして、作り込まれて箱庭のスケールは巨大過ぎて、全ての事柄に
端から端まで総ざらいで関わりをもったりするのは無理だったりす
るんです。

あらゆる接触に関わっていくと、何を成すべきなのか見失ってしま
いますし。時には選択で一方を切り捨てなければならない場合もあ
ります。

なので、そういった関わりの選択の基準にロールプレイが非常に役
立つのです。

例えば、助けてくれ!っと頼まれても、助ける相手や内容によって
、盗賊の自分が関わることじゃないと思えば断れるし、断ったこと
で生じる展開も盗賊の身をなぞって物語りに仕立てあげていくこと
もできますしね。

事実、システム側から要求していく選択以外に自然と生じる選択が
自身の物語を作る上で大きな要因になってたりする場合があります

簡単な例をあげれば、二手に分かれる街道のどちらを進むかで、遭
遇するクエストは違うでしょうし、立ち寄る、立ち寄らないの無意
識の選択が後の自分の別の無意識の選択に影響を出していたりして
、その結果で関わるクエストに違いもでるでしょうし。

ま、そこらはリアルと一緒ですよ。自分の行動に理由付けをしてい
けば、あの時の選択が今に繋がってるなって思うことあるじゃない
ですか。それと同じようにゲームとプレイヤーの距離感が設定され
てるわけです。

今回の手記にしたって、最初に戦士見習いのキャラでスタートした
ら、全く同じ行動と順序で行動したとしても今後に続く結果は随分
と変わったと思います。

闘技場は戦士なわけですから、腕試しですね。
民間人殺害で投獄、社会復帰。家を購入。ごろつきに襲われ、街の
治安を守ることで過去の罪を償おうと戦士ギルドに加入。っていっ
た感じの物語になったと思います。

尚、これらの物語はシステム側から示されるわけじゃなく、自分で
作っていくものです。それがロールプレイですから。

まぁ、TRPGに疎遠な方には伝わり難い例えでしょうけど^^;

とにかく用意された場所で自由に遊べる。遊び方の強制も指示もし
ない。そこでどんな行動を取ってどんな遊びを作り上げるかも自由
。何をしたらいいかわからないというのはオカト違い。何をしたい
?だったらすればいい。やったら次はどうする?自分で決めればい
い。気付けば後ろに物語が出来上がってる。それがロール・プレイ
ング・ゲームの醍醐味ってもので、プレイした人の数だけ違う物語
が作られるというのも魅力の一つです。

それでは、今後もこうした手記をベースにオブリビオンの魅力の一
端を伝えていきたいと思います。尚、手記中には敢えて事の子細を
語らず表現してる部分が多々あります。その理由は勿論ネタバレに
配慮してのものですが、手記と言う性質上、完全にネタバレ防止は
出来ないので、その点は御容赦願います。

それではまた次回。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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