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Elder ScrollsIV:オブリビオン プレイレポート #7

Xbox360にはデフィルトでワイヤレスコントローラーが付属してる
わけですが、cocさんは、昔からワイヤレスパッドが好きになれま
せん。

理由は3つ。1つ目は滅多にありませんが、応答のミスから生じる
操作不良です。滅多にないとはいえ、100%無いわけではありま
せん。そう言う意味で信用性が低いと言わざる終えません。

2つ目は、バッテリー残量を気にしなければならない点です。有線
なら全く気にする必要のない問題を気に掛けねばならない煩わしさ
と、バッテリー交換及び充電での不経済さが嫌です。

3つ目は、バッテリーを搭載することによる重量の増加ですね。

これらの理由によって、ワイヤレスパッドは好きくないのです。つ
ーか、無線にする意味なんて無いとおもうわけですよ。プレイ環境
なんて、TVの近くなわけだし。端末の接続ケーブルの都合上、本
体もTVの近くに置くわけだから、わざわざ無線を飛ばす距離でもな
いっしょってのがcocさんの言い分。

今は金欠なので、まだ購入してませんが、近々有線に切り替えます

まぁ、アメリカ産ハードってことで、アメリカは家が広い+ハイデ
フ環境でのプレイを推奨ということは大画面前提=離れて遊びまし
ょうっということなんでしょうけどね…。

日本人への嫌味かっとひねくれて皮肉を言いたくなっつぃまう、そ
んな今日この頃です。

それでは、ロールプレイ手記の第7回目。展開開始です。時間の有
る人は読んでやって下さいな。

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【第一章 出自と運命 #7】

飛び交う怒号、放たれる矢の空気を裂く音、耳障りな魔物の奇声。
魔物の魔術の炎に焼かれる倒壊した家屋の木材の焦げた臭い。

正しくそこは戦場だった。再び私は戦場に戻ってきたのだ。

時には正面から、時には物陰から現れ、その爪を突き立てる魔物に
剣を奮い、オブリビオンの門の中で経験した返り血の洗礼に幾たび
もまた晒された。

「城門の周りの敵を排除しろー!」っというサブリアンの声がした
のは、最初に衛兵の断末魔を一つ聞いてから暫くしてのことだった

死んだことはわかった。2体の魔物に挟み撃ちされ、応戦虚しく飛
び掛けられ"食われた"のだ。残念な事に私は彼の名すら知らない。
ただ勇敢なクヴァッチの英雄であることは確かで、それ以上に必要
な名などなかった。

1人の英雄が倒れても、残りの英雄の士気が下がることはなかった
。そこには振り向くような軟弱さはなく、自らの命を厭わぬ英雄達
の死力を尽くした戦いが場を支配していた。

城門に取り付いた1人が叫ぶ「格子に鍵が掛かってる!ここからで
は開けられないぞ!」

一瞬、私の中に動揺が走った。足を止め、城門を視界の真中に捉え
て呆けてしまった。その視界に影が入り込んだ時は遅かった。既に
魔物が左横から私に向かって飛び掛ったあとで、振り払う剣が間に
合う猶予はなかった。

しくじった…。そう観念した刹那、飛び掛ってる魔物の喉に背後か
ら弓が突き刺さり、魔物の体勢が崩れた。その一瞬の隙を見逃さず
、右膝を軸にして身体を右側に回転させ、その勢いを利用して地面
を這うように切っ先を滑らせ、一気に振り上げた剣で飛び掛ってき
たその魔物を切り裂いた。

頭上から、シャワーのように鮮血を浴びた時「迂闊だぞ!」っと弓
を引くサブリアンは私を一喝すると同時に、こっちだ!っと城門と
は離れた脇の方に私を誘導した。

サブリアンに近寄ると、腕を掴まれ引きずられるように物陰に押し
込められた。「どうするんだ!?」っと問う私の声の倍はある怒鳴
り声で「聖堂の地下墓所から地下道に入れる。その地下道から門番
小屋の中に通る道を辿れば、内側から城門を開くことの出来る装置
が有る城門内部に出られる!」っとサブリアンは城壁の壁の向うを
指差しながら喚く。

魔物の放つ魔法の炎の炸裂音がけたたましい戦場でとはいえ、耳が
痛くなるほどの大声で叫ばれた私は、そのお返しとばかり「地下は
好きじゃないんだ!!」っと叫び返すと「まだ余裕あるじゃないか
」っとサブリアンは眉を動かし笑ってみせた。

「その門番小屋に入るには鍵が必要だ。その鍵は聖堂に待機させて
るベリック・イニアンに持たせてある。」っと続けたサブリアンの
言葉を疑った。「そいつは鍵をすんなり渡してくれるのか!」っと
睨みつければ「それはお前さん次第だ!ここは俺たちで奴らの注意
を惹きつけつつ食い止める」っと再び怒鳴るサブリアン。

「判った!任せておけ!」っと物陰から聖堂に向けて走りだした私
だったが「何がヒロインだ。良いように使いやがって!」っという
悪態を振り返りながらサブリアンにぶつけるのは忘れなかった。

駆け出した私の視界は赤く濁っていた。魔物の鮮血を頭上から浴び
たことで止め処なく伝わり落ちてくるその血が目を曇らせていたか
らだ。しかし、その赤い透かしから見える光景は、果たして血を拭
っても色は変わらないのではないかという思いに怯えながら、一心
不乱に聖堂への道を急いだ。

血みどろの姿のまま、聖堂に駆け込んだ私を、ベリック・イニアン
は抜刀という物騒な反応で出迎えた。

「アンタか…」っと安堵したベリックの目には、何故戻ってきたん
だっという色も浮き上がっていた。

門番小屋の鍵について途切れる息の中で怒鳴り散らかして伝えると
、ベリックの表情に若干の曇りが浮かび上がる。

「サブリアン隊長が貴女を信頼しているとはいえ、どこからやって
きたかもわからない貴女にこの鍵は渡せない」っと言い放ったベリ
ックの態度に苦笑した私は「貴公の言い分は最もだ」と額に落ちて
くる血を拭いながらベリックの次の言葉を私は待った。

「しかし、貴女があの門を閉じてくれたのは事実だ…。なら俺も真
っ当したい。クヴァッチの兵士としての本懐を!」っと真っ直ぐな
男の目で懐から鍵を差し出し、その鍵を握り締めて見せるベリック
に私は黙って頷いた。

そのやり取りの脇から「一体どうしたというのだ」っと興奮した様
子で割って入る見慣れない兵士が二人、野営キャンプ方面に続くド
アがある影から歩み寄ってきた。身形からして、帝都の警護兵。お
そらく巡回任務の兵士だろう。

近寄った帝都兵の1人が私を見て目を見開く「アンタ…、たしか闘
技場の青軍のチャンピオンだろ、そうだ、レディ・ラックだ!」っ
と言えば、ベリックが首を傾げて「レディ…ラック?」っと私の顔
を覗き込む。

「そうさ、帝都の闘技場に彗星の如く現れ、デビューから僅か3日
で青軍のチャンピオンまで登っちまったラッキーガールだよ。あの
無敵のアグナロックを倒せるんじゃないかって、闘技場界隈は彼女
の話題で持ちきりだ」っと帝都兵は大袈裟な身振り手振りを交えて
得意げにベリックに聞かせる。

「ラッキーガール…、故に強運の持ち主(レディ・ラック)か」っと
帝都兵に移っていた視線を再び私の方に向けたベリックは皮肉交じ
りの笑みを溢した。

「運が味方してるんじゃ勝ったようなものか」っと今度は皮肉の色
を消した眼差しで私を見たベリックは「しかし、周りの者を不幸に
するという意味もその言葉に含まれているのを知っているか?」っ
と続けた。

「だからだよ…。そう名付けたトレーナーは流石ってところだ」っ
と視線を外して呟く私を横目で覗き見たベリックは「よし!判った
。この作戦では誰か1人でも生き残って伯爵の安否を確かめればい
い。俺の運を吸い取るなら、くれてやる。あんたら二人も付いてき
てくれ。帝都の領国クヴァッチの大事なんだ、給料分は働いていっ
てくれよ」っと帝都兵の肩を叩き、次に私の背中を叩いた。

「さぁ、いくぞ。俺に付いてきてくれ」っと言い放ったベリックの
背中を帝都兵と共に追随する。

ベリックの背を捕らえる視界に地下墓所へと続く扉がその姿を割り
込ませてきた時、この旅、帝都を西に向け旅立ってすぐ遭遇した【
フィナカセクル】遺跡の亡霊が思い出され、あんな薄気味悪いもの
は出てこないだろうなっと願う自分のズレた臆病加減に呆れたりも
した。

地下墓所は外の騒ぎとは別次元に佇むような静けさで私たちを出迎
え、ひやりと肌を撫でる空気と独特の薄気味悪さに、忘れていた足
の痛みがその存在を訴える。

「グズグズするな!」っというべリックの怒鳴り声に肩がビクンと
動いてしまった様を後ろの帝都兵に勘付かれたのではないかという
下らないことを気にしつつ、地下墓所を一気に走りぬけた。

地下墓所を抜けた先は、瓦礫で寸断されていたクヴァッチ城下の広
場一角で、その奥に目指す門番小屋があるとべリックが大声で指示
を吐いたと同時に魔物の群れが眼前に現れた。

帝都兵の怯えた声に「恐れるな!考えるな!目の前の人成らずもの
を片っ端から殺れ!それが生き延びる唯一の術だ!」っと叫び、帝
都兵の目に軍人として使命感が浮かび上がったのをキッカケとして
、ベリックの背後に回りこみ次々と迫り来る魔物たちを私は無我夢
中で切り裂いた。

四方八方から現れる魔物の勢いに最初に飲まれたのは、聖堂で私を
レディ・ラックだと言い当てた帝都兵だった。4人が背中をつき合
わせ、少しずつ広場の奥に進んでいた最中、その帝都兵は魔物の群
れの勢いに我を失い、1人で魔物の群れに突撃をするという愚を冒
した。

「あのバカ!」思わず口から零れた。ベリックともう一人の帝都兵
に「二人で固まって応戦してろ」っと言い放ったあと、突撃した帝
都兵の後を私は追った。

「落ち着け!戻るんだ!無茶をするな!!」っと叫ぶ私の声は届か
ず、次々と現れる魔物に剣を振り回し応戦するも、背後から飛び掛
ってきた魔物の腕が胸をえぐった。痛みからか、その恐怖からか…
、更に無茶苦茶に剣を振り回す彼の元へあと5メートルといった所
まで迫った時、その帝都兵の喉が魔物によって切り裂かれ、その兵
士の全てがそこで途切れた。

間に合わなかった…。「だから戻れと言っただろ!!」っという絶
叫が私の口から放たれたあとの数分後には、その帝都兵と混じって
無数の魔物の亡骸と、流れ出た血の溜まりが私のブーツの踵を全て
飲み込んでいた。

背中を合わせ、一歩、また一歩と慎重に進んできた二人が私の背後
まで近づいてきた時には、門番小屋周辺に巣くっていた魔物は全て
行き途絶えていた。

「あいつは!」っともう1人の帝都兵が声を上げる。私は無言で幾
体も折り重なる魔物の死体の山を指し「そこに埋もれてしまってる
よ…」っと吐き捨てれば「バカ野郎!」っと帝都兵は涙声で搾り出
した自分の声の勢いのまま、膝を落とした。

「弔ってやる暇はない…。変わりにその血を授かろう」っとベリッ
クが魔物の死体を払い除け、もう何も写すことのない瞳がガラス玉
のように無機質に開かれたままの彼の胸に、一度切っ先を上着で拭
ったあと、その剣を突き刺し、それをゆっくり引き抜いた。

切っ先を高く持ち上げれば、柄に彼の血が伝って落ちてくる。ベリ
ックが私を見た。趣味ではなかったが、これも戦場の、そして男達
の慣わしならば、背を向けるほどの無礼は出来ない。

柄に落ちて堪る彼の血を指ですくい取り、その指を口に運んだ。ベ
リックも帝都兵も同じように指を口に運び目を見合わせた。

「英雄の血はこれで我らと共に!」ベリックが吠える。正直に言え
ばバカバカしい。こんなことをしても死者は報われたりしない。死
は無を運び、生を一瞬にして否定し去っていく。残されるのは、さ
っきまでその者であったとされる肉の塊だけだ。放っておけばやが
て腐り、腸の中の排泄物が発酵しガスを作る。そのガスが腐敗の進
行を早め、ウジが湧き、鳥に啄ばまれ朽ちていくだけだ。そこに人
であった尊厳など微塵も残らない。

死など、生物が無生物になるだけで、そこに意味などない。魚を食
らい、豚を食らい、馬を食らい、牛を食らい、その死骸を摂取する
ことで生きてる人間だけに特別な死が有るわけが無い。

肉屋で解体される家畜と同じだ。しかし、ベリックの行った儀式を
私は否定しない。

そうだと判っていても人の命は家畜のそれとは違うと思いたいとい
う傲慢さはまだ私にも残っているからだ。しかし、それに酔うほど
信心深くもなければ、臆病でもない。

帝都兵の血の鉄臭さを喉の奥に感じながら、この苦さが私を守って
くれるとでもいうのか…っと心の中で呟けば、それが瞬く間に怒へ
と変わり膨れ上がった。「ならば生きた姿で守って欲しいものだ…
」と溢した私をベリックが覗き見て何かを言おうとしたが、その言
葉を待つ前に私は無言で門番小屋の入り口へと身体を向け歩き出し
た。その唇には帝都兵のものでない、血を滲ませて…。

>>続く

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◆あとがき(解説や注釈等など)

前回のあとがきで書いたように、物語の都合上、体験クエストの順
序を変更して手記としてる真っ最中のクバッチ奪還作戦を今回もお
送りしました。

こういった戦闘を主にした回では、通常よりも脚色の量は多くなり
ます、どうしても"戦い"に魅力を持たせる為にあれこれと脚色する
ことになってしまいます。

そして…、第一章はいつまで続くんでしょうか?w
予定では7回で終わるはずだったんですが、先に書いたクエストの
昇順入れ替えで随分と加筆したことで。、章全体が肥大してしまっ
てます。今のところ12回で終りそうなんですけど、また加筆修正
するかもしれないので、もしかしたら15回くらい伸びる…かもで
す。

つーか、さっさと書き上げて実プレイを再開せねば…ね。(いまの
所11の途中まで書きあがってます)

ところで、劇中では、サブリアンが結構場数を踏んだベテラン兵士
風に書いてますが、実際はそうではありませんw

でも、ここでは彼にそういうキャラになってもらうことで、非常に
展開が組み易くなったので、変換効果的には成功です。

そんな風にして、今後も捏造…は続いていくのでしたw

それでは、今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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