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Elder ScrollsIV:オブリビオン プレイレポート #8

Xbox360を使ってる方は、縦置き派と横置き派のどちらが主流なの
でしょう?

あたしはディスクに擦り傷が付きやすいという評判を加味して横置
きで使ってます。

とは言っても、それだけの理由じゃなく、ゲーム機の配置の都合上
というのもあります。

現在Xbox360を一番下に、PS2を横置きで上に乗せて、その上にWii
を縦置きにして、Wiiの横にDCという積みハードスタイルで置いて
たりします。

こうして横置きで積み上げる方がスペース的に助かるんですよね。
DCだけはフロントローディングじゃないので、上に積んでいくこと
ができないけど、まぁ常に一番上をキープしてやれば問題ないです
し。

こういう置き方をしてると、縦置きの方が場所とるんですよ。

っとまぁ、どうでもいい話はこれくらいにしておいて…。

それでは、ロールプレイ手記の第8回目。展開開始です。時間の有
る人は読んでやって下さいな。

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【第一章 出自と運命 #8】

門番小屋に入った私たちに、懐から城門内部に続く扉の鍵を出し見
せ「ここからは一気に城門内側に突入するぞ。地下道の中には魔物
は居ないはずだ。向こう岸の区間まで行けばハシゴがある。それを
登って落とし戸を抜けた先が城門内部だ」っと緊張した面持ちで乾
いた唇を動かすベリック。

城の周りには堀が張り巡らされており、この門番小屋は掘りのこち
ら側にあり、ここから地下道を通じ、堀の下を通って向こう側に潜
入しようという作戦だ。

「問題は落とし戸を抜けた瞬間だ。そこは一気に敵の最前線。自ら
敵に四方を囲まれにいくようなもんだ…」っと続けたベリックに「
肝心の城門を開く装置はどこに?」っと彼の緊張に気付いてない振
りで話し掛ける私の声も少し上擦っていた…。

「城門は中央に位置し、その左端に開門装置、右端に落とし戸だ」
っと答えたベリックに帝都兵が「それでは、城門を横切って反対側
まで突っ切らねば開けないということか!!」っと声を荒げた。

"そうだ"っと頷いてみせたベリックの表情は益々緊張の色を浮かび
上がらせていた。

「敵は城門の格子、つまり通路中央に一番戦力を置いているだろう
。次に城門を支える支柱の上の城壁。そこに魔術を使う魔物が配置
され、正面から近づく者を狙い打つ布陣が引かれてるはずだ」と言
ったところで、ベリックは私を見る。

「あぁ、確かにそんな感じの布陣だった。ってことは、どれだけサ
ヴリアン達が頑張ってくれてるか次第ということになる」っと唯一
城門付近の戦闘を行った者としてベリックが欲しがってる情報を私
が伝えると、帝都兵が「数はどれほどだったのだ」っと詰め寄る。

「わからん」っと即答を返せば「わからんでは困る!」っと押し返
してくる。

その間をベリックが割って入り「数の把握は無理だろう。相手は城
門を抑えてる。っということは城内もその勢力化にしてるわけだか
ら、どれほどの戦力かは外からでは確認しようがない…」っと落胆
してみせたが、そこで沈んでられないのが現実だ。

「とにかく道は一つしかないんだ、誰かが突っ切って開門装置に辿
り付く、残りの二人は一気に城門の格子付近の敵を切り倒す。これ
しかない。もっともその格子付近は既に陣取ってる魔物と城内から
出てくる魔物。そしてサヴリアンが支柱の上の奴らを射掛けて落と
してなければ、前後と頭上という三方からの攻撃をまともに受ける
ことになるけどな」っと現実を突きつける私を二人は睨むわけでも
なく、深く頷いた後に私を見た。

「なんだよ」っと尖ってみせると、二人は一度だけ顔を見合わせ「
開門装置はアンタだな」っと二人して私の肩を叩く。

「なんでだ!何でそうやって死に急ぐ!」っと私が怒鳴ると、ベリ
ックが私の腕を取り「言っただろ。本懐を遂げたいと」などと強が
ってみせる。しかし、その強がりが勘に触った。

「男ってどうしてそうなんだ。見栄とか面目とか本懐?そんな下ら
ない物にどうして命なんか掛ける!」私の手はベリックの胸倉へと
伸びていた。

「だから女がいる。くだらないと呆れ果てる女が居て、呆れさせる
男がいる。」そういったベリックの聡明さに、私は押し黙るしかな
かった。

「決まったな。私とて女を矢面に立たせるなど死んでも承知できぬ
ことだ」っと帝都兵がベリックの胸倉を掴んだまま固まった私の腕
を解きながら男の声で囁いた。

ったく!っと吐いた私の溜息が余りに少女地味た色をしていたため
、二人はどちらともなく大声で笑い出し、その笑い声が懐かしく感
じた私は、この二人が死ぬことが無いように祈った。

開門に至る算段を終えた私たちは、ベリックの掛け声と共に、地下
道へ飛び込んだ。息付く間など考えもせず走り、一気に堀の向うの
出口下まで進み、正に決戦の火蓋ともいえる落とし戸の蓋の底を下
から見上げた。

「さぁ、いくぞ」っと最初に声を発したのは帝都兵だった。

彼は私の腕を掴み私の背中を抱くような体制でハシゴに近づいた。

首を少し後ろに向けた私に帝都兵はニヤっと笑ってみせながら「私
が一番身体が大きい。力もある。アンタを懐に抱えてこのままハシ
ゴを登り、一気に落とし戸を跳ね上がるから、そのタイミングに合
わせてアンタは一気に飛び出せ、その後に私がベリック殿を引き上
げ、この穴から通路中央目掛けてベリック殿を投げ入れる。アンタ
は投げ入れられるベリック殿の脇をすり抜けて一気に開門装置まで
走れ」っと破天荒な作戦を言って退けた。

「おいおい、俺は敵のど真ん中に文字どうり放り込まれるってわけ
か」っと笑いながらベリックが言えば「奇襲は奇抜なほどその成功
率も上がるものだ」っとジョークのように言ってのける彼だったが
、確かにその戦法は面白い。異論は無かった。勿論、"放り込まれ
る"ベリックも覚悟は出来ていたようである。

彼の作戦に皆が納得した空気を読み取った矢先、私は我慢出来ずに
口を開いた。「その作戦、乗ってもいいが条件がある」っと突然言
い出した私を驚いた表情で二人が顔を見合わせる。「なんだ、条件
とは?」っと帝都兵が答えたのを待って、一つニヤリと笑みを落と
してから「あんたの名前、まだ聞いてなかった。教えておいてくれ
」と聞けば、また二人して顔を見合わせ笑い出した。

「なぜ笑う!」っと剣幕を立てれば「そんなことを気にするタイプ
でもないだろうに」っと更に笑いつづける二人に怒る気もなくした
私が黙って背中を向けると、少しの沈黙のあと「メランディル」だ
と野太い声で気恥ずかしそうに言った彼は振り返る私の視線から自
分の視線を逃がして咳払いで何かを誤魔化した。

メランディルの男臭い胸に抱えられてハシゴを登る。下からは、密
着する距離でベリックが追随してくる。やがて、戦場の音が遠くか
ら聞こえるようになり、上を見上げれば落とし戸まであと僅か。い
よいよだ。奇襲、盗賊には似合いの仕事だっなどと考えた刹那、メ
ランディルの「いくぞ!!」っという声が地下道の中で反響し、私
の心臓はその音が倍以上に聞こえるかのようだった。

メランディルの腕が暗闇の中、猛烈な疾風を作り出すほど振り上げ
られた瞬間、落とし戸が甲高い鉄の反響音と共に宙を舞い、地下道
に光が一気に流れ込んできた。「いけ!!」というメランディルの
声とほぼ同時に私は落とし戸から飛び出た。

目の前に魔物が1、2、3、…わからない。ざっとみただけで10
体以上は居た。抜けられるか!?っと思った瞬間、背後から野太いメ
ランディルの雄叫びが響き、一拍を置いて私の遥か頭上をベリック
が飛んでいた。

「ほんとに放り投げられてる」っと呟いた瞬間、魔物の注意が上空
と通路の二つに気を取られ隙が出来た。その瞬間を見逃すはずなく
、飛んでるベリックをよそに心の中で「メランディル!あんたサイ
コーだよ!」っと叫びながら、魔物の密集してる通路を駆け抜けた

真横でベリックの雄叫びが聞こえたのと同時に魔物の潰れるような
奇声も漏れ聞こえた。どうやら着地に成功し、間髪いれず魔物を仕
留めたようだ。そして、その後方ではメランディルの雄叫びが聞こ
える。振るかえる余裕もなく通路を横切る私の視界に格子越しの向
うで弓を絞るサヴリアンの姿が一瞬入った。

良かった。間に合ったっと思うのと同時に通路を横断しきった私は
開門装置に取り付き、そのバブルを一気に回した。

バブルを回しきった時、魔物の牙が私の右腕に食らいついた。しか
し痛みはなかった。痛みよりも怒り、そして奇襲を成功させた喜び
の方が勝っていた。

腕に食らいついた魔物をそのまま壁に押し付け左手で剣を抜き、魔
物の股下から一気に胸までを突き裂いたあと、これ以上出ないとい
う大声で「サヴリアン!突撃しろ!!」っと叫んだのだが、その声
の余りの大きさに一瞬血の気が引き、目の前から光が消えかけた。

腰から崩れそうになった私を救ったのは、サヴリアン達の雄叫びで
、彼らが開いた城門目掛け一気に押し入ってくる気配で正気に戻さ
れた。彼らが城門に押し寄せるのがもう少し遅ければ、魔物の注意
が私から逸れることなく、無防備に倒れかかった私を魔物が食らっ
ていたのは確実だ。

しかし、それでも少しグラ付く視線の煩わしさを頭を振って掃おう
とした時、城内から新手の魔物が一気に流れ出てきた。

格子が開いた城門通路の中央付近は正に激戦区となり、サヴリアン
、ベリック、メランディル達が鬼気迫る形相で押し寄せてくる魔物
を食い止めていたのだが、私の身体は思うように動いてくれない。

2度、3度、飛び掛ってくる魔物を斬り捨てることはできたが、遂
には膝を落として剣を床に突き立てる格好っとなっってしまった。

視界が歪み、次の牙が襲い掛かればそれまでだった…。そんな消え
そうな光の中、城内から押し寄せる魔物を斬り倒していたベリック
と偶然視線が交わった。

ベリック…、無意識に呟いた私の声が聞こえる筈はなかった。が、
しかし次の瞬間ベリックは私の方を向いて笑ってみせた。

ハっと息を呑んだ。その笑みが私の視界を正気に戻した。駄目だ!
ベリック!!そう予感して動こうとしたが、身体の正気までは取り
戻せないままだった私の視界の先で、ベリックは一層大きい雄叫び
を上げた直後、城内に突撃を仕掛け私の視界から消えた。

ベリックの叫び声が城内の中に移ったのをキッカケに、主戦場も城
門前から城内に移った。

城門周辺に居た魔物も一斉に彼らを追随して城内に殺到する結果と
なったことで私の周りには魔物はもういなくなっていた。

突如として襲った貧血と眩暈で動かなくなった身体を城壁にもたれ
掛けさせ、城内から漏れるベリックの叫び声を聞いていた。その声
が雄叫びから絶叫に変わり、勢いが失われていき、とうとう途絶え
た…。

ベリック…、そう呟いた私は城壁に後頭部を打ち付け、肝心な時に
動かなくなった身体を呪った。

突き立てた剣を杖代わりに体を這い上がらすことができた頃は遅す
ぎた。

フラ付く私の足が城内の赤い絨毯を踏んだ時、その視界には無残に
"食い散らかされた"ベリックだったらしい"物"が転がってるのを捉
えた。

「また奪うのか!奪い尽くしても尚…奪うのかぁー!」っと激昂す
る私の声を聞いて、メランディルが駆け寄ってきたが、その時の私
は修羅と化していた。

抱き寄せようとするメランディルを跳ね除け、サヴリアン達が随分
始末した魔物の生き残り達を片っ端から斬り裂いた。裂いても尚突
き、突いては裂いた。

レディ・ラック!!そう叫んだメランディルの声に振り向いた瞬間
、倒れて虫の息だった魔物がメランディルに向かって掌をかざして
いたのが目に入り、避けろ!っと叫ぶ間もなく、メランディルに向
かって放たれた魔物の火球は彼の頭を吹き飛ばした。

ドサリっと倒れたメランディルの首から、本来彼の頭部に送られる
はずだった血液が溢れ出し、その勢いからゴボっと残酷で無慈悲な
音が零れていた…。

>>続く

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◆あとがき(解説や注釈等など)

文中で、時折登場する残酷な描写、これは敢えてそうしています。

主人公が女性であるという性質上、その柔らかい存在と、居合わせ
てる現場のギャップを表現したいなっという意図からです。

でも、あまりにキツイ表現は流石にマズイだろうという節度は持ち
合わせてるので、実際に書いた表現をマイルドに訂正しては前節、
次節とのバランスを考えて、再度調整したりとかしてます。

稚拙な文章ですが、稚拙は稚拙なりに一応考えて書いてるのです。

あまり、そういった部分に固執して細かく描写してしまうと、そっ
ち系の人なのかという疑いを持たれてしまう恐れもありますし、そ
ういった残酷な表現が主題と成り代わってしまう危険性もあります
しね。

なので、●●を斬り裂いたっとアッサリした表現で通り過ぎてると
ころも、当初は物凄く緻密且つエグく表現してたりする箇所もあっ
たりしたのです。

基本的にそういうのが好きというわけではないのですが、漏らす事
で現実感が損なわれるなっと思ったシーンでは、在り得るだろうと
思う現象を過度に残酷になりすぎず描くことで嘘が嘘っぽく見えな
いようになればっと考えてる次第です。

とりあえず、そういった自制の元でエスカレートしていかないよう
心積りはしていきますが、ブレーキが壊れないという保障は今後に
おいてありませんw

さて、クヴァッチ奪還作戦も今回で終了。次回はその余韻と新たな
展開の導入部分となります。

個人的に、メランディルは書いてる途中で明確にキャラが立ってき
たので、存命させておいて、後々にも登場させたかったのですが、
キャラという意味においては次回から多いに絡む事となる人物がそ
の穴を存分に埋めてくれることになるので、今回は潔くメランディ
ルには死んで頂きました。

事実、ゲーム内でも死んでますしね^^;(1人の帝都兵としての参入
だったので、生死はそのどちらになるとは決まってない)

それでは今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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