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Elder ScrollsIV:オブリビオン プレイレポート #15

このゲームにも一応キャラのレベルという定義は存在してるんです
が、cocさんはそれを意識してプレイしてません。

何故なら、レベルを上げると、それに応じて対するエネミーも強く
なる仕組みだからです。

ただ、レベルステータスの上昇の仕組みが各スキルの数値上昇が基
準となってるので、何かの分野に関係するスキルを上げなければプ
レイしにくいという弊害もあるので、自然とレベルは上がってしま
うんですけどね。

そして、運動のスキルがまだ低いのが原因かどうかわからないんで
すが、未だに上手に泳げません^^;

少し潜ってしまうと、天地が判らなくなってドンドン潜ったりして
、そのまま溺死というパターンになってしまいます^^;

盗賊をロールしてるのに、泳げないってちょっと情けないです…

鍵も上手く開けられないし…

ほんとにアンタ盗賊か?って感じです。

さて、それでは愚痴を軽く溢したところで、ロールプレイ手記の第
15回目。展開開始です。時間の有る人は読んでやって下さいな

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【第一章 出自と運命 #15】

荒れ狂う空気、焼け付く風、そびえ立つ異形の塔。

正にそこは、クヴァッチの門の中で見た光景ととてもよく似ていた

しかし不思議に思うのが、出迎えの攻撃がないのだ。確かにその佇
まいと圧倒的な邪気が充満するその世界は恐怖を掻き立てずにはい
られない世界ではあるのだが、クヴァッチの門と比べて随分静かな
のだ。

ひしゃげた地面をよじ登り、静かに建つその塔に入った私は、また
驚きに包まれた。

ここは…、まだ"出来ていない"っと感じたのだ。

とにかく魔物の気配が少なすぎる。居るには居るのだ。確かに気配
は感じる。しかしそれらの魔物はこちらに殺意を放ってはない。言
うなれば形式的に配置された警備兵のような物静かな気配を漂わせ
ている。

現に塔に入った直後のフロアには、魔物が居ない。吹き抜け構造と
なってるその構造上、どこか上のフロアにそいつらが居るという気
配は感じるが、こちらに気付いてるような殺気は飛んでこないのだ

原因は判らない。しかしここはまだ完全ではないのだ。王者のアミ
ュレットの継承者が不在となっただけでは、魔界の全てがこちらの
世界に干渉しきれないのか、それともココは何かを待ってる。つま
り完成と成り得る為の要素を待っている状態なのかもしれない。

これなら…、慎重にやれば1人でもやれそうだ…っと感じた私は、
腰を深く落とし、得意の忍び足でフロア内の調査を始めた。

幾つかのドアを抜け、階段やスロープを登り塔の頂上を目指して私
は進んだ。途中、幾度か魔物に遭遇はしたものの、こちらの襲撃を
予期してなかった様子で、戦力配置も滅茶苦茶だった。故に容易に
強襲を仕掛けられ、手傷を受けることは一切なく、クヴァッチでサ
ヴリアンから譲り受けたクヴァッチの兵装具だけが返り血で汚れた
だけだった。

塔内部の構造はクヴァッチのソレと良く似ていた。恐らく仕掛けも
同じようなものを使ってるのだろうと予想したとおり、暫くすると
クヴァッチの門の中で見た同様の仕掛け機械を発見した。

その動力を作動させてみると、塔全体が軋んだ。何かが大きな振動
で動いた気配がした。

恐らくクヴァッチ同様、別の塔へ移る連絡通路のような物の作動装
置だったんだろう。

あのアップルウォッチの婦人達が何も被害を受けてないというのに
も合点がいった。塔内部には拷問器具の類が殆どないのだ。そして
拷問された形跡もない。やはり、ここは出来上がってないのだ。故
に戦力も警備程度しか配置されてない。

門と再び遭遇してしまったのは運が悪いとしか言いようがないが、
その内部が未完成であったのだから、私の運というのもバカにはで
きない。

準備の整ってない施設、守備兵力とは言い難い散発的に配置されて
る魔物。それらは私の障害になりえなかった。クヴァッチを潜り抜
けた私には子供の遊びに等しいものだったからだ。

一気に塔最上部までを制圧し、その塔に仕掛けられる予定の脅威の
源として準備されていた【印石】を排除すると、眩い光が一帯を覆
い、視界の全てが真っ白になったかと思うと、崩壊を感じさせる大
きな音が鳴り響き、一瞬意識が途絶えた。

僅かな意識の消失の後、ゆっくり目を開くと、そこは門があったと
されるアップルウォッチを眼下に見下ろすことの出来る丘の上に私
は立っていた。

どうやら、あの【印石】がここの門でもその存在を維持する原動力
となっていたようだ。それを排除することによって、クヴァッチ同
様、その門はこちらの世界から消失した。

「案外、楽な仕事だったな…」っと苦笑いを溢し、先ほどまで門が
そびえていた個所をぼんやり眺めていると、背中越しに蹄の音が聞
こえ、その音は一気に私の元まで近づいてきた。

「アンナ殿…、無事だったか!」っと振り向いた私にジョフリーは
似合わない笑顔で出迎えたくれた。

「英雄なんだろ?私って。なら造作も無いことだろ?」っと嘯けば
「あぁ、そうだったな。"元"悪党」っとニヤリ笑うジョフリーが私
にも居たのであろう父の姿を思わせた。実際記憶をなくした私に父
を思うことなど無駄なことなのだが、彼の横顔にそういったものを
感じたのは確かだった。

アップルウォッチまで戻ると、子供のように喜び騒ぐマーティンと
、事の子細が掴みきれた無い婦人がとにかくも良き事が成されたの
だということだけは理解した様子で、その長閑な微笑みで迎えてく
れた。

「クヴァッチに続き、ここでも門を閉じられた!貴女は正に神が御
遣わしになられた救世主に違いない!」っと大袈裟に喜ぶマーティ
ンに苦笑いでジョフリーに視線を逃がすと、彼もやはり苦笑いでマ
ーティンを見ていた。

「人殺しをする救世主なんて聞いたことないけど?」っと高飛車に
答えてみせると「ま!貴女そんなことを!」っと話を本気にした婦
人が横から顔顰めてみせる。慌ててジョフリーが「御婦人、彼女独
特の戯言です」っと婦人の勘違いを正すのだが、流石にそれを見て
笑いを堪えられなくなった私は大声で笑い出してしまった。

キョトンとしてる婦人にまだ納まりきらない笑いの尾を引きつつ「
冗談じゃないんです。山賊なんか何人殺めたことか」っというと、
婦人の顔が少し強張り一度外した視線をもう一度私に合わせてから
「そういった悪党から身を守る為には仕方ないことですわよ」っと
言った。

それに続くように「しかし、私は一度罪のない民間人を"勘に触っ
た"という理由だけで殺害してるんです」っと言うと、婦人の表情
は益々曇る。

「私は別に正義の味方ではない。ただの盗賊。そう、貴女が嫌う悪
党です。成り行きでこの騎士と神父の護衛としてこんな北まで旅を
してきたけど、性根は悪党のまま。貴女がお金持ちで高飛車な下卑
た人なら、殺して財産を盗み出してるかも」っとまで言ってしまう
と、ジョフリーの視線どころか、マーティンの視線まで厳しくなる

「私は世間の事は良くわからないのよ。帝都など生まれてこの方一
度も行ったことがないし。だから貴女の生き方を否定しきれるほど
の知識もないけど、それでも…やはり人殺しは良くないことよ。奪
った命の後ろにはそれを嘆き途方にくれる別の命があり、その命ま
で不幸にしてしまってることは忘れちゃいけない」っと驚くほどし
っかりとした口調で私から目を逸らさず言い切った彼女に私は一言
「承知は…してるつもり。」とだけ言うと、それで此処でのわだか
まりは決着した。

彼女も女として生き、それなりの世間に触れて此処に至ってるのだ
。人の悪事に潜む理由。果ては必要悪といった世界すら全く知るよ
しもない世捨て人というわけでないというのは、彼女が私を諭して
いた時の目から感じ取れた。

あとは、女同士の暗黙の領域である。そばで見ていた2人の男はな
にやら話しがまとまったと言う事は判っても、何故そうなったかま
では見当がつかない様子で、不思議そうな視線を飛ばし合っては首
を傾げていた。

彼女に促され小屋に入ると、とんでもなく空腹を刺激する魅惑的な
香りが漂っていた。「さ、特製スープもいい具合に仕上がった所よ
。今夜はここでゆっくりしていきなさい。それにその血まみれの鎧
も洗わないとね」っと背中に周り、鎧の止め具を勝手に外しに掛か
る婦人の勢いに私は完全に呑まれた。

まるで母親に服を脱がされる子供のようにじっと立ち呆けていた私
から武具を剥ぎ取った彼女は、ジョフリーにそれを渡し「裏に用水
庫があるから、そこで洗ってきてやってくださいな」っと言うのだ
から適わない。

呆気に盗られアタフタするジョフリーに「何をグズグズなさってる
の。女性一人をその何とかの門ってところに戦いに向かわせちゃっ
たんだから、帰ってきた彼女の武具くらい綺麗に洗ってあげなさい
な!」っと怒鳴りつけられたジョフリーは「申されるとおりだな」
っと、そそくさと小屋を出て行く始末。

そんなジョフリーを見てクスクス笑ってるマーティンにも「あなた
もグズグズしない!薪を準備してお風呂の準備をしてきなさい!今
夜のお風呂は彼女が一番最初ですよ!あなた方は最後!」っと容赦
なく彼女の雷は落とされた。

「は、はい!承知しました!」っと慌てて小屋を出て行く"次期皇
帝陛下様"の姿は傑作だった。

「こんなに傷だらけにして…」っと武具を脱いだ私の下揃え越しに
覗く傷を手で擦り、少し哀しげな表情を浮かべた婦人の顔は紛れも
無く"母"だった。何を言って良いか判らず突っ立ってると、唐突に
「はやくイスに御坐りなさいな!」っと尻を平手打ちされた私は、
その予想だにしてなかった"攻撃"にある意味で致命傷を与えられ、
完全に彼女に負けた。

「さぁ!早くイスに付いて。今夜は特製スープにワイン。パンにチ
ーズもあるよ」っと言った彼女に「いや…、私はチーズは結構だ…
」っと恐々呟くと、腰に両手を置いた仁王立ちで睨まれるのだから
堪ったもんじゃない。

「好き嫌いなんかしてるから、そんな細っこい足のままなんだ!」
っと言った彼女は本来カットして食べるはずの大きさであるチーズ
をそのまま皿に乗せ「今晩は大サービスだよ。全部食べちゃいなさ
い」っという壮絶な拷問を宣言した。

魔物がこの小屋を襲わなかった理由がハッキリしたなっと思った私
は、目の前に置かれた巨大な石鹸の固まりのような固形物を相手に
2時間も格闘するハメになったのだった。

>>続く

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◆あとがき(解説や注釈等など)

実プレイもこの2つ目の門のゆる~い状態に首を傾げてました。

ウジャウジャと魔物が待ち構えているもんだとばかり思っていたか
ら、門内部の予想外な手薄さには拍子ぬけでした。

ただ、クヴァッチの時より塔の仕掛けが少し複雑になってましたが
、そういった謎説き部分は結構アッサリした感じの作品なので、迷
うほどではありませんでした。

しかし、一つだけ問題がありまして。このアップルウォッチの門の
内部には鍵の掛かった部屋が1つあったんです。

ですが、手元にあった開錠用ピックを全て使ってもあけれなかった
んです。で、塔の最上階で印石を取ったら、門自体が消えてしまっ
たんです。あの部屋には何があったんだろう?

それがなんとなく気になったしてます。

ってわけで、2つ目の門に関しては今回で終了、次回は旅の本来の
目的である次期皇帝護衛の任に戻ることになります。

果たして無事に曇王の神殿に辿り着けるのでしょうか?

それでは今回はこれにて。続きはまた次回に。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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