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Elder ScrollsIV:オブリビオン プレイレポート #18

ちょっと掲載間隔が開いてしまいましたね。

まだ数話分は書きあがっているのですが、一章の締めくくりをまだ
書き上げてないので、少し焦りもあっての間隔の間延びだったりし
ます。

では早速、ロールプレイ手記の18回目。展開開始です。時間の有る
人は読んでやって下さいな。

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【第一章 出自と運命 #18】

思えば、ここが全ての厄介事の始まりだった。

ブレイズの本拠地、曇王の神殿を発って6日、私は今までの一連の
騒動の入り口と称して差し支えない【べレトール鉱山】の入り口に
立っていた。ここから延びる山道を登っていけば、今は恐らく復建
に向けて既に民衆達は動き出しているであろうクヴァッチに着く。

ふと、グヴァッチ奪還作戦のリーダーだったサヴリアンの顔が浮か
び、クヴァッチに足を向けようかとも思ったが、その考えは無かっ
たことにすることした。

彼らに会いに曇王の神殿からわざわざ戻ってきたのではない。今、
いやこの旅の当初からの目的【クロウヘイブン】を出向く為に一路
南下してきたのである。

この【べレトール鉱山】の山道を登ってしまったことで、先の旅の
その行き先が大きく変わったのだ。故にそこを起点として本来のこ
の旅の目的だった方角へと進路をとることによって、軌道修正を図
ろうという半ば儀式的な意味合いでこの地まで足を運んだ私は、ク
ヴァッチに伸びる山道ではなく、その真逆のベレトール鉱山の脇か
ら山野に分け入って地図上に示されてるクロウヘイブンへと最短距
離をとることにした。

今更、山賊達を恐れることもない私は、警戒だけは神経の端に留め
置き、起伏が揺らめく山野をひたすら分け入った。

しかし、歩き続けた身体の疲労からか、少し方角を誤り必要以上に
北へと進みすぎてしまった私は、慌てて進路を南に向け歩き出した
ときだ、なにやら民家のような建物が目に入った。

ようやく【クロウヘイブン】に到着したのかっと勘違いした私は、
その民家のドアを開き中へと入ったのだが、待っていたのは非常に
不愉快極まりない態度の夫婦だった。

傲慢且つ強欲な空気を漂わせた婦人に突然お邪魔したことを詫びつ
つ、事情を聞くと、なんでもそこはドラッド卿の私有地とのこと。
しかし話を聞くにつれてこの夫婦の素性が見えてきた。どうやら金
で名跡を買い取り、この地に土地を手に入れ鉱山建設を営もうとい
う腹らしい。しかも幾人もの奴隷を迎え入れる準備も整えてるよう
だった…。

気に食わない連中だ。早々にこんな薄汚い場所から立ち去ろうとし
た時、私の長居に気を立てた婦人がいきなり私に「さっさと出て行
け!」っと怒鳴りつけ、その声に触発されたかのようにドラッド卿
が腰の剣を鞘から抜いてしまったのだ。

正気か…。旅の迷い人に剣を向けるとは…。しかも相手の素性も力
量もわからないのにだ。腹も立ったが、それよりも哀れに感じた私
は、ドラッド卿の一太刀目を交わすと、自らの腰に手を伸ばし、同
じく刃を構えた。

騒ぎ声を上げ、更に襲って来ようとする夫婦を峰打ちで応戦し、二
人の意識だけを少しの間だけ消失させた。

屋敷のドアを開き外へと足を踏み出した時、峰打ちなど…甘かった
か…っという思いが過ぎりもしたが、それと同時にアップルウォッ
チのペレニアの顔が浮び、思わず苦笑いで足を屋敷から離した。

しかし、黙って退散するには虫が治まらない。その時、イラ立つ私
の視線に畑が目に入った。

「あぁいう失礼の極みのような奴らには少しくらいはお仕置きして
やんないとね」っと独り言を漏らしながら口の端を緩めた私は、畑
に実るとうもろこし、トマト、イチゴ、タバコの葉を片っ端から刈
り取り、その摘み立てのイチゴを頬張りながら、地図を広げクロウ
ヘイブンの方角を再度確認した。

「どうせ、金は腐るほど溜め込んでるんだろ。食料は街で仕入れな
!」っと、まだ恐らく気絶の最中の夫婦達に、無駄を承知で悪態を
投げ捨て、そのドラッド卿の私有地とやらを後にした。

方角確認して歩き出し、いかにもといった佇まいの建造物が見えた
のは、その私有地を出て5分ほど歩いた先の丘の上に立った時だっ
た。眼前にそれらしきものが見える。

長かった、いや…長くなってしまった旅の目的地をついに視線の中
に捉えた喜びで駆け出した私は、その足をすぐ止めることになった

アグロナックからは、自分の高貴な出自に関する証拠があるはずだ
と聞かされて、私はこの地をやってきたのだ。しかし、眼前に確か
められるのは、随分以前は屋敷と言って差し支えない外観を纏い、
周囲に畏怖すらも感じさせるほどの権勢を誇っていたような名残は
見て取れるのだが、今はただの…荒れ果てた廃墟にしか過ぎない。

ここが…クロウヘイブン?っと恐らく皺が寄っていたであろう私の
眉間が、嫌な物を感じたのは、その廃墟に足を進めて間も無くのこ
とだった。空気が淀んでいた、そしてその淀みの中に黒く邪悪な意
識が蠢いてるを感じた私が、腰の剣に手を伸ばそうと腕を身体の前
で交差しかけた時、ビュンっと空気を圧殺しながら飛んでくる矢が
頬を霞めた。

咄嗟に身体を矢が放たれた方に向く。居ない…。視界には木々が風
と戯れ囁いてる落しか聞こえない。目を見開き、耳を澄ませた。カ
チャリ、右斜め前方の岩の裏方から異質な音が僅かだか漏れ聞こえ
た。

すぐさまその死角を正面に捉えられる位置に走り込んだ私に草むら
から突然刃が襲い掛かった。全く意識を向けてなかった前方からの
太刀光に驚き、転ぶような格好で横に転がった私の身体のすぐ近く
を、先ほどの岩の陰から矢が離れて砂利質の地面に突き刺さる。

気配がない!っと現状を把握する為に必要な言葉がそれしか見付か
らなかった私が、転がる身体を止めて膝立ちの体勢になったとき、
気配の無い相手が目の前で剣を振り上げていた。

再び身体を横に逃がした私が返す刀で粉砕した相手は骨だった。人
骨。いや、ボーンナイトと言うべきか…。骨だけの姿で動き回る異
形な存在。「気配がないわけだ!」っと誰にともなく叫んだ私は、
岩の影で弓をしならす骨の戦士に一気に接近し、その骨しかない身
体を剣で砕いた。

噂には聞いたことがある、人の骸を用いる禁忌。魂を持たない殺戮
人形を生成する術。「ネクロマンシー…」そう呟いた私の視線は、
朽ちた館を逃すまいといった勢いで注視しつづけていた。

>>続く

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◆あとがき(解説や注釈等など)

いよいよこの旅の目的地であるクロウヘイブンに到着しました。

しかし、このクロウヘイブンはサブクエストの一つの目的にしか過
ぎません。

そうです。本来のメインクエストはクヴァッチ~ブレイズといった
皇帝絡みの物が本筋なわけですが、cocさんのロールプレイ上では
、そちらがメインではないのです。

プレイする人によって、ロールするキャラの背景は違うわけですか
ら、どういったクエストがそのキャラをロールする上で相応しいか
。そういった基準でプレイする人によって"メイン"となるクエスト
に違いがでてくる。そういった所もロールプレイングゲームの特徴
の一つですね。

自分だけのストーリーを作っていける、その一例としてcocはそれ
を手記という形でお伝えしてるわけです。

現在、別のゲームに冒頭してる為に、プレイは休止してますが、近
い内に必ず再開することでしょう。2章の手記のためにもねw

それでは今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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