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キングダムアンダーファイア・サークルオブドゥーム プレイレポート#3


プレイ時間は100時間を超えましたが、まだまだ遊び込みたいと考
えてるcocさんです。

しかし、遊び込んで見えてきた、作品の詰めの甘さに関して今日は
書いてみようと思います。

最初に結論を言うと、至るところに【詰めの甘さ】が見え隠れする
作品です。

以前に書いたアイテム倉庫のソート順が出来ない仕様(厳密には出
来ますが、かなり面倒)が一番最初にプレイ中に体感する【詰めの
甘さ】です。

そして、100時間やり込んで一番強く感じたのが、ゲームバラン
スの調整の甘さです。

合成によって武具を強化していく事は以前書きましたが、その強化
が青天井だったんです。

基本的に武具は【+値】【着装SP】【消費SP】【回復SP】の4つの
パラメーターで構成されています。


【+値】は武器ならそこに+99攻撃値といった表記になり、その
数値が攻撃力の基準となります。

防具や装飾品などの場合は攻撃値でなくHP数値が表記されます。例
えば+1000HPといった感じです。


【着装SP】はその装備品を装備する上で必要なSP値の最低値を意味
します。武器の場合、この数値が【一回の攻撃で必要なSP値】と同
義となります。


【消費SP】というのは装備してるだけで毎秒SP値が消費されるとい
う意味です。武器の場合は前項の着装SPが消費SPにあたるために、
消費という意味のみにおいて関与するのは防具と装飾になります。


【回復SP】は装備してるだけで毎秒SP値が回復する数値を意味して
おり、武器、防具、装飾の全てに関与します。


以上が装備品のプレーン状態の基本構造です。ここにスキル(マジ
ック効果)を合成で加えていくというのが本作の面白さの核の一翼
なわけです。

ただ、この装備品の基本構造の数値は各種のポーション系と合成す
ることによって、数値を変動させてしまえるです。

例えば【パワーアックス】という武器があったとしましょう。

そして基本性能は以下のような感じだと仮定します。

(同時期に入手可能な標準的な片手ソードの平均攻撃値を100と想定
し、キャラの保有ステータスSP値が1500だという状況で以下を考慮
)

【+攻撃値】350
【着装SP(一回の攻撃で必要なSP値)】750
【回復SP】125

この数値から読み取れるのは、一撃は強烈だが、振りまわすことは
できない武器ということになります。

一振りで750ものSPを消費し、125しか回復しないのですから、先に
記したキャラの状況から考えると、連続で2回までしか触れません


物量で迫ってくるモンスターの群れを相手にする上で手数が稼げな
い武器はいささか使い難いと言えます。

しかし【灰色の飲み薬】というポーションをこのアックスに合成し
てやると、回復SPの数値が上昇します(詳細な上昇率公式は不明)

何度も灰色の飲み薬を合成した場合、このアックスの数値が以下の
ようになったと仮定します。

【+攻撃値】350
【着装SP(一回の攻撃で必要なSP値)】750
【回復SP】980


こうなると、一回の攻撃で750SPを消費するわけですが、即座に
980SPが回復するので、永続的に振りまわすことが可能になります



更に【オレンジの飲み薬】という物が存在しまして、それを合成し
てやると【+攻撃値】の数値をおよそ20%程度上昇させることが出来
ます(武器の合成状況によって上昇率は変動する)

しかも、この【+攻撃値】の上限が無いんです。5000でも10000にで
も上げることが可能なのです。

防具や装飾品の場合、【+攻撃値】の部分は【+HP】となってますが
、【青い飲み薬】という者が存在し、防具や装飾品に合成してやる
と、+HP数値を上昇させることができます。(こちらも上限無し)

ここまで書けば、もうお分かりですよね。
そうです、際限無く装備品の性能を強化できてしまうため、とんで
もなく強い装備品を作れてしまうのです。

ここでの【詰めの甘さ】ですが。やはりポーション系の合成で、装
備品の基本性能の数値を上昇させらるところまでは良かったのです
が、そこに上限を設けなかった点が甘いというしかありません。

このゲームはSP数値というのがとても重要です。SPが無ければ何も
出来なくなりますし。

逆に言えば、そういう制限を利用して各武器の性能に明確な差別化
を施せる下地はあるわけです。

それぞれの武器に固有の基本攻撃力を設定しておき、+攻撃値の最
大値も設定しており、SP性能の数値の上限も定めておけば、バラン
スが崩れることはなかったでしょう。

例えば、一般的な幅広のソードの固有攻撃値を10とし、アックスの
固有攻撃値を30として、+攻撃値は、その固有攻撃値への一定割合
の掛け算で数値が決まるようにしてれば良かったのになって思うの
です。

ソードの攻撃力は10で、+攻撃値の最大は99で数値の還元率は基
本攻撃力X1攻撃値=1.5。

アックスの攻撃値は30で+攻撃値の最大は25で数値の還元率は基本
攻撃力X1攻撃値=5.5。

更にSP数値の上限設定を、その攻撃値の上限数値を加味した上で設
定しておけば、一撃は強烈だか振り回せない武器。一撃は弱いがか
なりの長時間にわたって攻撃を連続で繰り出せる武器っといった感
じの各武器固有の個性が出来たと思うのです。

そして、そこに各武器の弱点を補えるものや、長所を更に伸ばせる
ようなスキルを不可できるようにしておけば、武器固有の限界性能
の更に先の領域でどういった風な武器へと強化していくかで個性が
出せたのですが…。


現状の一つを例に出しますと、エルフの武器に投げナイフという武
器があるのです。連射性に優れてはいるのですが、攻撃力は低めと
いうのがノーマル状態の時の武器のとりあえずの個性です。

その投げナイフにオレンジの飲み薬と灰色の飲み薬で攻撃値とSP性
能をブーストしまくった後に【誘導】【反射】【破裂】というスキ
ルを最大レベル(スキルレベルは最大で25)まで付けると…とんでも
なく強烈な武器になります。

【誘導】というスキルは、放ったナイフが一番近くのモンスターを
追尾してくれるスキルです。(スキルLVは誘導性能に関与)

【反射】は放ったナイフが障害物にヒット場合、反射して軌道が変
わるスキルです(反射後は誘導スキルの適用外、スキルLVは反射回
数に関与)

【破裂】はモンスターに攻撃がヒットした瞬間、投射した武器が周
囲に飛散します。(スキルLVは飛散数に関与)

この3つを付けた状態の投げナイフを30体ほどのモンスターの群
れに目掛けて一発だけ射撃すると、最初のヒットが誘導で確実にモ
ンスター目掛けて飛んでいき、ヒットした瞬間に破裂の作用でナイ
フが飛散。飛散した物でモンスター当たった物は、更に飛散。モン
スターに当たらなかった物は周囲の障害物に当たって反射し、その
反射の過程でモンスターにヒットすれば更に飛散。

一言で表現するなら【強すぎる】といった感じです…。

一発放ったナイフが、一瞬ににてモンスターの群れを刺し殺す様は
、あのガンダムのファンネル攻撃を彷彿させます。

放った一発が、ヒット後に次々飛散し、周囲の障害物に反射しつつ
、更に飛散して敵の群れ猛烈に襲いかかるソレは、多数のファンネ
ルを飛ばし、攻撃対象をあらゆる方位から一斉に射撃して駆逐する
様子と全く同じです。

その様子から、その攻撃をプレイヤーの間では【エルファンネル】
って言われてるそうな^^;

しかし、これはソロプレイでは重宝するんですけど、協力プレイで
は使い所が難しいです…。

なにせ、その殲滅力が凄まじ過ぎるので、一発放っただけでモンス
ターの群れが屍の山と化してしまいます。他のプレイヤーが何も出
来ないという状況を作ってしまうわけです^^;

一応、ステージの難易度はノーマル、ハード、スーパーと3段階用
意されてるのでが、最高難度のスーパーでさえ、相手が物理攻撃を
受け付けるモンスターならエルファンネルで一気に殲滅できちゃう
のです(スーパーでは物理攻撃を受け付けないモンスターは多いで
すが)

普段から2chなどを訪れたりする習慣のないcocさんは、そのエルフ
ァンネルの極悪さを知らず、純粋に武器を強化していった結果、そ
のナイフを完成させてしまったのです。

一番最初に、モンスターの群れに放ったとき、愕然としました。
何なんだ…コレは…っと^^;

苦労して3スキルを最高レベルまで揃えて、大金を投じて合成し作
り上げた武器が協力プレイでは使えないほど極悪な強さだった時は
暫く立ち直れませんでした^^;

武器毎に付けられるスキルに違いがあったりするというバランスは
取られているのですが、スキルの性能、そした最初に書いていたよ
うに、武器の基本性能の上限無しな強化が可能という二つの部分で
確実にバランスは崩壊してるわけです。

【誘導】【反射】【破裂】の3つのスキルが付けられる武器ならば
、やはり攻撃値の上限は低くしておかないといけませんって…。

低く設定しておく変わりに、ヒットした時にモンスターが高い可能
性で仰け反るみたいな特性を付けて置けば、エルファンネルは戦闘
開始直後の牽制として、近接攻撃の方の援護として活躍の場は沢山
あったのになぁ…。


さて、まだまだ【詰めの甘い】部分に関しては書くべきことはある
のですが、とりあえず今回はこの武器性能の上限無しなハチャメチ
ャ部分をまずは書いてみました。

そして、最後に付け加えるなら、こういうバランスも何もないよう
な作品であるにも関わらず、cocさんはまだ続けてるのです。そし
て今後も続けるのです。

何故なら、豊富なスキルを武器、防具に合成しまくって自分のキャ
ラを完成させていくという過程が楽しいからです。

モンスターを倒すという事に関しては面白みは消えましたが、トレ
ハンをして、スキルを揃えて自分の描いたプラン通りに装備品を完
成させていくというのが面白いんです^^

今回書いたような【大問題】があるにも関わらず、面白いと感じれ
る部分が残ってるというのは、素材的に良質だということなんだと
思います。

味付けと盛り付けに難があったっといった状況でしょうかねw

まだ発売時期は確定してませんが、Win版ではキチンとバランスを
修正してリリースしてほしいものです。

360版は有料パッケージ版のβテストだったと、もう覚悟も踏ん切
りも付きましたからw

人柱、大いに結構。win版に繋がるならこの犠牲も目を瞑ります。

そう言ってしまうほど、根本の素材に光る物はあるのです。

それが【キングダムアンダーファイア・サークルオブドゥーム】と
いう作品なのです。

それでは、今回はこれにて。

また次回では別の【詰めの甘さ】についてでも書くとします。


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*関連テキスト

キングダム~プレイレポート#2
キングダム~プレイレポート#1

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*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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