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乙女日記 Vol.1674 ズレ

長いことゲーマーをやってると、ゲーマーとしての感覚がズレてき
たなって感じることってありません?

cocさんの中でその感覚が決定的になったのはFF7でした。FFファン
の人には未だに高評価されてる作品であり、スピンオフ作品も排出
してるわけですが、cocさんにとってFF7は6で走った悪寒が確定的
になった、つまりFFは終わったと定義付けた作品で、その思いは今
も変わりません。

しかし、世間では高評価され、FF7以降、それを模した作品が大量
に出現していき、その流れの余韻は今現在にまで色濃く反映されて
います。

ですが、cocさんは未だにFF7のどこが面白いのか理解できていませ
ん。

シナリオがガチガチすぎて、プレイヤーの思惑で行動を決められる
余地が一切無い点。ムービーを見る為にフラグ立てをやらされ、そ
の繰り返し。

cocにとって、どうしてもそれがRPGだと思えなかったのです。

あれをプレイしてから、FFは完全に終了したなって確信しまして、
それ以降のシリーズには一切触れていません(FFXIは除く)

ただ、FF7が面白くない、RPGじゃないと声高に唱えれば唱えるほど
、反感を買ってしまいます。異端者扱いですね。

あれをRPGと考えるからマズイ。キャラゲーだと考えれば問題ない
だろと言われたことがあります。確かにFFはキャラゲーにシフトチ
ェンジしたようです。

しかしです。キャラゲーにとって重要なのは、そのキャラクターに
魅力があるか否かじゃないですか。

週刊少年ジャンプの編集長に【ジャンプの漫画の要素を組み込んで
みなさい】と言われて取っ手つけたようなお約束な演出で味付けさ
れた程度のキャラゲーを作られても、コミックやアニメ媒体の市場
で成功を納めてからゲームへと進出してくる作品と比べれば、その
魅力の差など比べる以前の問題。

RPGでなくなってしまったFF。キャラゲームとしても3流なFFとい
ったようにcocには映り、それを高評価してしまっては、他のRPG、
他のキャラゲーに申し訳ない気がするのです。

ですが、この言い分も大抵は跳ねつけられます。

そしてRPGじゃないRPGが市場を闊歩し始め、それが当たり前になっ
ていくにつれ、世間とのズレというのをハッキリ感じるようになり
ました。

今に至っては、RPGを遊ぼうと思っても、肝心のRPGが希少な物にな
ってるので苦労しますし、現状でキチンと真っ当なRPGを遊ぼうと
なると海外産しか選択肢がないと言っても言い過ぎではないほどで
す。

日本の市場、それを支える大半のホワイトユーザーがそれでいいと
いう回答を出したから、現状のような状況になってるわけですが、
本当にこの状態で良いのでしょうか。

RPGって、もっともっと面白いジャンルなんです。シナリオをなぞ
っていくのではなく、シナリオを作っていくのがRPGなんです。あ
っちはダメとかそっちは行けないとか、そういう制限で選択肢を奪
われちゃったら面白くないです。cocがプレイすれば、それはcocだ
けの物語になっていくのです。

…でも、この主張が通じない。

多分意味すら通じてないんだと思う。

最近、あるヒットシリーズのリファイン移植版を遊んでみたんです
。世間ではRPGとして堂々と売られてる作品です。

しかし、ゲームをスタートしたら、何分にも渡るムービーが流れ一
向にゲームの操作ができません。ようやく始まったと思ったら、主
人公が早々に喋りだしました。一言二言の相槌程度でなく、あれや
これやベチャクチャ喋るのです。主人公は私のハズです。ロールプ
レイングゲームなんですから。なのに主人公は勝手に喋り出して、
勝手に物語の方向性を説明臭く語る周りの者の発言と協調しあって
cocに方向性を示すんです。

そして、一通り喋り終えたら「さぁ、あとはお前が動かせ。ただし
言ったとおりにな」って感じで、ゲームの嘘の主導権を一端渡され
ます。

戦闘システムを理解するために、すぐさま町の外に出て試そうとし
たら、「今は街の中で●●しよう」と再び勝手に喋り出して町から
出してもらえません。

「アホか…」それが、そのタイトルを起動してる際に放った最初で
最後のcocの呟きでした。そして、その言葉が口から出たとほぼ同
時にゲーム機の電源を切りました。

これが、有名なキャラクターを使って作られたキャラクターゲーム
ならば、構わないんです。

キャラゲーは"なぞって"そのキャラの存在する世界の中で追体験し
ていくのが主旨ですから。

でもRPGとして売られてるのに、あそこまであからさまになぞれっ
て強制されるとムカつきます。

まるで知らない人にいきなり顎で指図され、あれをしろ、これをし
ろっと身勝手なこと言われてるような気分になります。

でも、こういう捉え方自体が、今の人たちとはズレてるんです。

ただ、どれだけハードが進化しようが、ゲームは遊ぶものであって
、遊ばされるものではないという考えはどうしても捨てれません。

故にRPGでも、アクションRPGをcocは好むんです。アクションRPGな
ら、そういった縛りで固められる作品は少ないですし。

でも、やはり悲しいもんですよ。日本市場から事実上RPGが消えて
しまってるという現状というのは…。

長いことゲーマーやってると、そういうズレ。そして悲惨な現状。
そういった見たくない現実とも共存していかないといけないわけで
すから、趣味とはいえ継続というのも長くなればなったで色々厳し
いもんですね。

なので、そろそろ大人ゲーマーに向けたタイトル開発ってのもパブ
リッシャーは考えてほしいです。本物が本物として存在することが
当たり前だった時代を通過してきた世代に向けた骨太な作品。そう
いった分野を狙うのも新しいビジネスチャンスですぞ。

っと、最後はヤンワリ風味で納めることで、冒頭から中盤に掛けて
の刺々しさを緩和して終わろうという企みだったりするcocさんな
のでした。

それでは、その企みも成功(?)ってことで、今回はこれにて。では
また次回です。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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