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乙女の掌にPSP Vol.14



今回はタイトルカテゴリーがPSPとなってますが、文中でPS3や
Xbox360についてのは記述が多くなりそうです。

では、さっそく今日の本題へと参ります。


チマチマと続けていたスパロボAに最近飽きてきまして…。

一応、26話まで進めたんですけど、結局この先もリセットゲーム
なんだろうなって思っちゃうと、攻撃が当たる当たらない、避ける
避けれないに終始してるのに疲れてきちゃったんです。

つーことで、新たな通勤のお供として、以前から目を付けていた【
アントールド・レジェンド-ウナタカの勇剣-】という作品をプレイ
してみることにしました。

ジャンルは見下ろし型のアクションRPGでして、一言で表現するな
ら【ディアブロ】ですw

ディアブロ風だという事で目を付けていたのですが、ディアブロ好
きとしては、この【ディアブロ風】というのが案外曲者でして…。

ディアブロの面白さの核は、トレハンとキャラ育成の2点に集約さ
れてるわけですが、それだけで良いというわけではありません。痒
い所に手が届くといったシステム周りの丁寧な作り込みが、トレハ
ンやキャラ作成にストレスを感じさせないといった効果を及ぼして
いるからこそ名作に成り得たわけです。

しかし、アクションRPGで、物量で迫ってくるモンスターを薙ぎ倒
しながらアイテムを広い集めて装備を強化し、キャラのレベルが上
がることでキャラのステータスやスキルなどをカスタマイズできさ
えすればディアブロ風なんだから、それでいいだろ?っといった感
じで作り込みの甘い【似非ディアブロ】がどれほど世に現れたこと
か…。

その度に、ディアブロファンは嘆くわけです。そして「やはりディ
アブロはディアブロに限る」っと回帰していっちゃうわけです。

そんな前置きをまず最初に書いておいて、いざ【アントールド・レ
ジェンド-ウナタカの勇剣-
】についての感想を述べるとしましょう


最初に得られる印象としては【シンプル】です。ダンジョンやフィ
ールドに赴き、モンスターを倒して戦利品をゲット。それで装備を
強化していき、レベルが上がればステータスカスタマイズとスキル
カスタマイズ。それにゲームを集約させていると言っても過言では
ないです。

そして、真上から見下ろす視点でのプレイ(ややクォータービュー
風味にカメラ位置は動かせる)は遊びにくいんじゃないかなって思
ったりもしてたんですが、実際遊んでみると意外にもスムーズにプ
レイできるので問題なしでした。

戦闘アクションの操作もシンプルで、基本的に1~3つ程度のボタ
ンを扱うだけのシンプルな作り。

それらを総合して印象をまとめると、携帯機向けにディアブロの面
白さを集約した作りといった感じです。

同様とも言えるジャンルで最近ヒットしてるのが【ファンタシース
ターポータブル
】というのがありますが、coc的にはちょっと取っ
付きが悪いなって印象があったんです。サイバーSF調の世界観です
から、武器の名前とかでどの系統の武器なのか判断しにくいものも
あったりしましたし、武器に魔法をセットしてどうのこうのってい
うのが理解するまでしんどいかなってね。

その点【アントールド・レジェンド-ウナタカの勇剣-】の方はファ
ンタジー系のRPGではお馴染みの名称で武器、防具が登場してきま
すし、アイテムの運用にも複雑な点はありませんので、取っ付き安
さではこちらのほうが秀出ているとcocは感じました。

それに、先ほど書いたように、携帯機というフィールドに併せたシ
ンプル設計なので、腰を据えて遊ぶ気概がなくても、ダラダラと遊
んでる内にトレハンに夢中になったり、シンプルな戦闘アクション
の小気味の良さについつい遊び続けてしまうような魅力があります


本腰を入れて、あれもこれもやりこむぞってな感じのモチベーショ
ンをお持ちの方には、出来ることがトレハンとキャラ育成くらいで
すので、物足りなさを感じるかもしれませんが、気楽に携帯機でア
クションRPGを遊ぼうって人にはピッタリな作品だと思います。

で、この作品は何でも北米市場でのPSPのローンチタイトルだった
そうで、それをコナミが日本語にローカライズして発売してるのが
アントールド・レジェンド-ウナタカの勇剣-】ということらしい
です。

そして、これには続編がありまして。2作目となるのが【アントー
ルドレジェンド ダークキングダム
】といって、PS3で発売され
ています。

PS3版は、初作で可能だった武器への属性添付などは廃止され、チ
マチマとトレハンを楽しむタイプから、爽快なアクションを重視し
てテンポ良く遊ぶタイプのゲームに変化しているそうです。

そんな変更点を知って脳裏によぎったのが、Xbox360でリリースさ
れた 【キングダムアンダーファイア : サークルオブドゥーム】で
す。

この作品についてはここでも何度も書いてるので今更ですが、戦国
無双のようなコンボアクションをベースにして、骨組みをディアブ
ロで作った作品でした。

ゲーム序盤では、小気味の良い爽快なアクションとディアブロ風を
裏切らない豊富なアイテム郡とそれを探し求めるトレハンに夢中に
なり、神ゲーの予感がしていたのですが、ゲーム中盤以降からゲー
ムバランスが崩壊しまくって、折角の良い素材を台無しにしてしま
うという作り込みの甘さに泣かされました。

それに加え、マルチプレイ周りのシステムの作り込みも甘く、まる
で中学生のノートのように、下ろしたての最初の数ページは楷書書
きでキレイに使っているのに、最後のほうになると本人ですら一瞬
解読に苦労するような乱雑な字が躍り狂ってる。そんな印象を受け
てしまうような出来栄えでした。

で【ウナタカの勇剣】をプレイして、とても気に入ったので、PS3
の【ダークキングダム】についても調べてみたんですが、やはりこ
れも【ディアブロ風】を傘にして、肝心な所の作り込みが甘い作品
に仕上がってるようです。

特にマルチプレイの仕様が難解で、かなりテキトーに作ってしまっ
てる臭いがプンプンです。

その奇怪なマルチプレイについては
http://k-ps3.jp/dk/online.htmを読んでもらうと良くわかります


で、読んでみて思ったのは、どういった目的でこんな仕様にしたん
だ…という解かれる事ない疑問です。

普通に各自のデータで遊べるようにするだけでいいじゃんか…ね。

折角の素材を台無しにしてる。正に【キングダムアンダーファイア
: サークルオブドゥーム
】と同じと言えます。

更に極め付けを最後に書きます。

この【アントールドレジェンド】シリーズ、初作をPSPで、2作目
をPS3で出してるわけですが、なんと3作目も存在します。

3作目ではプラットをPSPに戻し、タイトル【アントールドレジェ
ンド ウォーリアーズ・コード
】として発売されています。

40万種類にも及ぶ組み合わせが可能なほど増加されたアイテム郡
をトレハンで制覇していき、自分好みの自慢の装備を集めてキャラ
を育成できるという。正に歓喜の絶叫迸る強力な内容なんです。

初作からの典型的な洋ゲーの雰囲気はそのままですが、日本市場向
けを意識して、声優によるアニメチックなヴォイス演出を加えてあ
るので、洋ゲーテイストが苦手な人にもマイルドに仕上げてみせて
います。

そして、この3作目の大きな特徴がマルチモードで、PSP版では前
作となる【アントールド・レジェンド-ウナタカの勇剣-】では、ア
ドホック通信のみのcoopプレイでしたが【ウォーリアーズ・コード
】では、なんとインフラストラクチャーモード対応、インターネッ
トを通じて最大4人までのcoopプレイが出来るんです。

こ、これは…、いよいよ神ゲーなのか!?
携帯機でディアブロ風、さらにネットを介してマルチプレイ可能!?

奇妙なほど恵まれないディアブロファンの同士なら、この衝撃と興
奮の意味は判って頂けると思います。

しかし…、しかしです。冒頭に書いたディアブロファンの嘆きはこ
こでも健在でした。

信じられないでしょうが、いや…書いてるcocですら信じられない
のですが、情報を拾い集めてると驚愕の事実が…。

なんと発売日初日からインフラストラクチャーモードのサーバーが
停止しており、拾い集められるだけの情報をいくら漁っても、その
サーバーが稼動していたという時期が存在しないらしいのです…。

えぇ、ここは爆笑するところですw

なんの為のインフラストラクチャーモード?

なんでもインフラストラクチャーモードでの対戦において、ソフト
側ではLAN対戦というのも出来るように作られてるそうで、インフ
ラストラクチャーモードでスタートさせて、サーバーに繋がらない
と、自動的に(?)LANモードになるそうです。

なので、もしかしたら知人にIPを教えて、ポートを開放しておけば
、通常のPCゲームのTCP/IP対戦のような形で対戦できるのかもしれ
ません。

しかし、メーカーのロビーサバーが一度も起動してないって…一体
何事なんでしょう?w

残念ながら、この三作目に関してはネットで情報を拾い読みしただ
けなので、インフラストラクチャーモードの真意。つまり…、もし
かしたら、TCP/IPのみってのが本来の仕様なのかもしれないと思っ
たりもするんですけど、それを確かめる術がございません。公式サ
イトにもサポートやFAQの類のページは存在してませんし…


つまり…、ディアブロファン恒例の「結局、なんちゃってディアブ
ロの未完成品かよ!」という叫びが、当シリーズにも適用されちゃ
うというわけです…


ですが、ですがですよ。PS3版はともかく、PSP版の方は、マルチプ
レイを最初から度外視して遊べば、充分楽しめます。現にcocさん
も【ウナタカの勇剣】をプレイしだして、完全にハマってしまいま
した。

とにかく手広くあれもこれも出来るよってな作りでなく、ダンジョ
ン探索、トレハン、キャラ育成の3点だけに絞り込んだシンプル設
計は何かと時間のない社会人ゲーマーに非常に向いていると思いま
す。

電源を入れるのが億劫になったり面倒になったりするほど、あれも
これもやらなきゃって感じの作品だと、電源入れて10分で電源を
落とすなんで不可能だし、プレイを始める前に、プレイに掛かる時
間の計算をしてしまい、そこで溜息を付いて結局電源を入れないと
いう事態になりがち。

でも【ウナタカの勇剣】は目的がハッキリしてて、中断してもすぐ
に続きが始められるし、その続きを始めるにあたっての準備も何も
いりません。

電源入れて(PSPならスリープ機能使うでしょうから、復帰させてと
いうことになりますね)すぐに武器を振ってモンスター倒してアイ
テム拾う。ちょっとした合間の時間でも出来ちゃいます。で、すぐ
に止めれる。

そういう気軽なプレイが出来る点をcocは非常に高く評価していま
すし、何よりもそのシステムが大好きなディアブロを模写してるん
ですから、兼ねてより望んでいた、携帯機のディアブロの移植とい
う満たされてない願望を埋めてくれる格好となって、一気にcocさ
んの中でヘビーローテーションタイトルに踊り出た次第です。

あれこれと、驚愕な欠点というか、欠落部分を書いてきましたが、
結論としてはPSP版の2作は買って損無しです(ウォーリアーズ・コ
ードは未プレイなので保障度は下がりますけど)

マルチ度外視でプレイするなら全く問題のない良作だと思います。
(マルチするならKaiを介せば解決ですし)


つーことで、PSPが休眠の危機を迎えてたcocさんですが、一気に一
番熱いハードになった次第です。

それでは、思いも寄らぬ長文となってしまい、ちょっと疲れました
し、充分まとまったとも思ってますので、今回はこれにて終わると
します。

それではまた次回。



*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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