記事一覧

乙女日記 Vol.1986 昨年の今頃にも…、まるでデジャブです

F1GP2009最終戦[アブダビGP]での小林可夢偉(トヨタ)の活躍も記憶に新しい今日、トヨタは来年度のF1に参戦しないという撤退表明を行いました…

理由は2期連続の赤字とそれを改善させる見通しが明るくない現状で、これ以上巨額の費用を投じてF1に参戦しつづけるのはベストではないということだそうです。

去年、ホンダが撤退し、トヨタも多くの工場ラインの縮小、契約社員、期間社員との契約打ち切りなどで経営的に厳しい中、トヨタはF1に継続参戦することを決めました。

しかし、その判断に対して問題視する方々も大勢いたのは事実です。大量の解雇者を出しておきながら、F1続けるってどういうことよ?ってね。

まぁ、モータースポーツというのは遊びではなく、最新の技術開発のテストを行い続ける巨大なラボであり、そこで開発運用された技術が5年後の市販車にフィードバックされ、より快適でより安全な市販車の製造に繋がるので、参戦すること、レースで凌ぎを削るkとおは決して無駄なことではありません。

しかし、ホンダは撤退した、トヨタは残った。この決断の違いのどちらに苦渋が含まれていたと思うのです。

ホンダとしては撤退などしたくは無かった、しかし背に腹は変えられない。つまり技術開発よりも自社を立て直すことをしなければならなかった。っという苦渋。

トヨタもホンダ同様、世界大恐慌の影響で大幅な赤字を抱え、多くの従業員を解雇せざる負えなかった。しかしF1に残る、つまり最新技術の見本市という現場に残ることで、最高峰の技術開発に空白の時間を作らないという判断をしたわけだけど、多くの解雇者を出した上での継続参戦なわけですから、悲願であった優勝という結果は目標ではなく、至上命題でした。

しかし、その優勝は適わなかった。

今回の撤退は、その責任を取ったとも言える決断ではないかなっとcocは感じました。

ただ、残念なのは小林可夢偉というドライバーについてです。

彼が最終の2戦で見せた走りは本当に素晴らしいもので、来期が非常に楽しみでした。

実際、来期のトヨタのレギュラーシートへの昇格は確実と見られていただけに、トヨタの徹底というのは非常に残念で仕方ありません。

ただ、彼の走りは世界も注目していたし、彼に興味をもつチームは少なからず存在するでしょうから、トヨタの撤退で可夢偉の来期のレギュラーシートの夢が費えたわけではありません。

費えたわけではないんですが、この時期からリクルートをゼロからスタートさせるのは正直厳しいし、何よりもキツイのが、彼には大きなスポンサーが付いてないんですよ。

つまりお金のないドライバーなのです。(トヨタ育成ドライバーという立場が更にスポンサーを遠ざけてる)

速さにそれほど違いが無いのであれば、お金を持ってこれないドライバーと、お金をもってこれるドライバー、どちらを採用するでしょう?

無論、後者ですね。

このテキストを書いてる時点では、トヨタがF1から徹底するという速報が流れてるだけの段階で、具体的な撤退の規模は判明してません。完全に撤退して、チームは解散なのか、売却するのか。コンストラクターズとしての参戦をやめて、エンジン供給メーカーとして残るのか否か。

撤退といっても色々なパターンがありますし、可夢偉の来期がどうなるかという点については、少し日数経て、状況の推移を見てみないことには推測も立てれません。

しかし、1つ確実に決まってるのは、メイドインジャパンのコンストラクターは来期ゼロになるということです。ほんと…残念です。

これで(コンストラクター、ドライバー共に日本勢皆無な状態になったら)地上波のF1中継が打ち切りとかになったら…、残念なんて言ってる場合じゃなくなります。

そうならないことを祈りつつ、このトヨタ撤退についての動向とその変化にはこれからも注視していくつもりです。

それでは今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

トラックバック一覧

コメント一覧