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乙女のXbox360ライフ Vol.70

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昨日の【アサシンクリード】総括の続きです。

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通常は全てのHUD情報がONになっており、それらと全体マップを組み合わせて活用すると、ゲームは物凄く単調なものとなってしまいます。

ゲームの流れで説明すると、主人公が所属する教団の長から、暗殺の対象者を指定されます。そしてどこの街まで行けという指令が下されます。街に潜入することが成功したあと、最初にするべき行動はビューポイントと呼ばれる高所ポイントを探す事です。

このビューポイントを見つけ、そこをよじ登って一番上まで行くと、シンクロという行動が可能になります。シンクロをするとそのビューポイントから見渡せた周囲360度の近景の範囲が全体マップに書き込まれます。

書き込まれたマップには何種類からのアイコンが表示されます。【市民救出】【尋問】【盗聴】【スリ】【未到達ビューポイント】などのイベントが生じるアイコンが全体マップに表示されるので、そのどれかをマーキングし、GPSレーダーでそのアイコンの場所までの方角と距離を見つつ街の中を移動して、イベントアイコンの消化を行っていきます。

【未到達ビューポイント】に登ってシンクロすれば、更に全体マップに書き込まれる範囲が広がります。そして新たなアイコンを処理していく。それらが終わると、いよいよ暗殺です。

こういった流れがずっと続きます。

よくあるこの手のゲームで、act1の暗殺では完全隠密をプレイヤーに課したり、act2では高所からの潜入を課したりして、イベント色を強く押し出す演出でゲームの展開にメリハリを付けて、プレイヤーを引っ張るというのが常等手段ですが、このアサシングリードではそういうのはありません。

アイコンを消化しきって、暗殺対象の調査が終え、暗殺実行の最終許可が下りれば、あとは殺すだけです。殺す手段に関してあれこれと演出的な縛りはありません。隠密でアジトに潜入し、警備の隙を付いて対象を暗殺しても構いませんし。アジトに正面から乗り込み、派手に警備兵を切り殺しまくって、ズカズカとアジトに踏み入り、対象との真っ向勝負で葬ってもかまいません。

こういった流れを全actで行っていくわけですが、これをHUD情報無しで遊ぶと途端に難易度が上がります。レーダーを無くすだけで、探索に掛かる時間は跳ね上がり、その完成度の高い箱庭の世界をより色濃く感じる事が出来ます。

ライフメーターが非表示だと、正面突破ばかりするのは危険になってきます。いくら主人公が圧倒的に強いとはいえ、衛兵達と延々戦ってれば、幾度かダメージは受けます。その受けたダメージ具合が判らなければ、思わぬ失敗に繋がることでしょう。

つまり、単純に敵の体力や攻撃力などの調整などで難易度を調整するのではなく、HUD情報の有無で箱庭との関わり方、言い方を変えれば箱庭との距離感を調整することで、ゲーム全体の難易度が調整できるわけです。

そういった難易度調整すらもプレイヤーに委ねてるという点からして、このゲームは物語を演出という牽引ロープでプレイヤーを引っ張り、プレイヤーに物語を提供するタイプのゲームではなく、作りこまれた箱庭の世界で、アサシンとして自由なごっこ遊ぶをして楽しんでもらおうという主旨のゲームなのではないかとcocは感じたのです。

ただ、一見しては理解出来ないそういった難解なコンセプトが災いしてか、ゲームで遊ぶ=牽引されるという関係図に慣れきってる層には単調なゲーム、隠密がウリなのに、隠密しないほうが早くゲームが進行するので本末転倒なげーム。作り込みが甘いゲームとして映ったようです。

けど、ごっこ遊びというコンセプトに気付いた人は、その完成度の高い箱庭でのごっこ遊びの面白さ、懐の深さ、自由度に感心し、良作だと評価した。

そういった意味合いで賛否が大きく分かれた作品なんだと思います。

個人的には、こういったプレイヤーに遊び方を委ねるゲームは好きなので、cocはこの作品を高く評価しています。

その、高く評価する理由として、加えて書いておかなければならないのが、その操作性の良さです。

とにかく操作しているだけで心地良いのです。家屋や塔の外壁をよじ登ったり、屋根から屋根と飛び移ったり、高所からダイブしたり、衛兵に囲まれた中で、カウンター攻撃を駆使して囲みを突破していったり。あらゆるアクションの操作性とレスポンスが素晴らしいのです。

土台となってる箱庭の完成度が高い上に、キャラクターの操作性が抜群となれば、それだけで良作確定ですよ。特にアクションゲームとして操作しているだけで楽しいと感じられる時点で大成功だとcocは思います。

そして、隠密したいなぁってときは隠密ができ、派手に立ち回って衛兵を次から次へと刀の錆にしたいなって思った時は大立ち回りができるという自由度の高さも嬉しかったですね。

ただ、残念な点もありまして。どうもこの【アサシンクリード】というのは3部作を予定してるらしく、この初作でのラストは明らかに次作に続くって感じの終わり方をしてるんです。アクションゲームなんだけどストーリーも結構面白いので、せめてもう少しは決着付けた終わり方をして欲しかったですね。

そして、続きが気になる終わり方をしておいて、2はどうも…牽引ゲーにシフトしてるみたいなんですよ^^;

このプレイヤーに委ねるスタイルで800万本も売れたんだから、牽引ゲーにシフトしなくてもよかったのに…。結局、手堅いというか楽な手段を選んだのかっと…。

まぁ、2は実際にプレイしてませんし、あれこれと深く言及はできませんけどね。

つーことで、2回に分けて書いてきた総括ですが。結論としては、機会があれば是非一度プレイしてほしい作品かなって感じですね。

プラチナコレクションという廉価版での再発売もされてますから、購入し易い価格ですし。(中古なら1800円くらいで買える)

それでは、一刻も早い2のプラコレ化を期待しつつ、今回はこの辺で終わりとします。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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