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乙女のキネマ論報 其の九

一応、話題(?)作だった【2012】をDVDで観ました。

ディアフタートゥモローのスタッフが集結云々といったパッケージの宣伝コピーが地雷臭を十二分に醸し出してはいましたけど、良い意味での期待を裏切る内容をであることを願いつつ観たんです。

で、感想ですが…。

とにかく、内容がうっっっっすい!ww

まぁ、パニック映画に内容の濃さを求めてはいけないんでしょうけど、あそこまで薄い内容だと、言いたくもなります。

結局、世界の滅亡→逃げ惑う→生き延びてよかったね。ってだけですw

まぁ、それだけの内容しか無くても、見せ方次第に濃くする事もできるんです。例えば登場人物の死ですね。これを効果的に使えば、内容にも厚みが出たんですが、死なす事に関しても凄く下手なんです。

こういうパニック映画で誰を死なすかということを考えた場合、死ぬことになる登場人物の扱い方のセオリーってあるでしょ。

つまり、観客に「こいつ、めっちゃムカつく!死んで欲しい!」って思わせるか「この人は凄く良い人だなぁ、助かってほしいなぁ」っていうのと両極端の作用を演出で見せていかないと効果的な"死"にならないじゃないですか。

けど、この映画では、死んで欲しい、死んで欲しくないのどちらにも針が触れきってない。むしろ針は真ん中でフラフラ揺れてる程度の、所謂どうでもいい存在の登場人物を死なしていってるんです。

観ていて「え?この人を死なす意味ないじゃん」って何度思ったことかw

しかも、散々大勢の人を見捨てておいて、クライマックスでは人々を見捨てない!ヒューマニズム最高!博愛万歳!といった展開になっていくのも滑稽w

更に言うなら…、ってかネタバレになるので詳細は避けますが、終盤で密航なわけですよ。えらく簡単に密航出来ちゃうんですねw

しかも、密航に至る前に、手引きしてくれる人が、あんたらは連れて行けない!人数が増えるのは問題だ!みたいなことを言ってやり取りするんですよ。その時点では密航するというのは判ってないので、あぁ、やっぱ人数制限とかが絡んでくるのかぁって思ってら、結果は密航だったというw

人数関係ねぇーじゃんw

何をさっきはウダウダ面倒くさいやり取りしてたんだとw

で、船ですけど、アンカーが壊れるのを想定して建造してるのに、なんでドックがあんなに近くで併設してるんですか?w

アンカー外れたときに、衝突するだろw

ま、とにかく如何にもって感じのハリウッドのパニック映画って感じの内容です。

唯一、評価できる点は、最初の地殻崩壊でカルフォルニアの都市が壊滅していくシーンです。地面がどんどん陥没していきーの、ビルが倒れーの、地割れで道がなくなりーのって感じの場面を車で爆走して逃げるんですが、その一連のシーンの迫力は、現時点では、パニック映画で最高峰の迫力でした。

けど、繰り返しますが、"現時点では"ですw

他は評価出来るところは皆無でした。

なのに、本編は158分もありますw

えぇ、無駄に長いんです。内容が薄いのに、2時間半も続くのです。正直苦痛ですw

なので、人に薦められる映画ではありません。パニック映画をボーっと眺めたいなぁって時に観るくらいが丁度いいでしょう。

マヤ暦、太陽暦、惑星直列などといった終末論に関して、深く掘り下げて謎解きをしていくようなサスペンス風味を期待してはいけません。そこらへんはサラっと触れて、サラっと手を引っ込めますw

あとは、ひたすら地球が壊れます。で、逃げ惑います。逃げて逃げて助かります。それだけですw

あ、そうだ。もう一つ評価出来る点がありました。帽子好きの女の子がカワユスですw

では、今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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