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乙女のらぶらぶサッカー Vol.123 古豪で強豪である彼らは巧かった


日本代表のベスト8へのチャレンジが行われ、一夜明けました。

あの試合に関して色々な意見があると思いますが、cocが遭えて言いたいことは2つ。

駒野を戦犯扱いする人は、サッカーでなくスポーツを、団体競技を知らない見識の低い人だって事と、90分+30分の間、パラグアイは事前の作戦を徹底して行ってきた試合巧者だったという点です。


前述の駒野云々はもうそれ以上は書く事がありません。

あの試合で一番の要点はパラグアイの徹底した日本へのFK潰しという作戦でしょう。

未だにグループリーグを通じて、ノーバウンドで直接FKを決めたのは日本だけです。しかも2本ね。あのFKは対戦国にとって最も恐れるべき日本の武器です。

なので、パラグアイは自陣のセンターライン周辺では絶対にファアルをしないという約束事を徹底して、昨日の試合に臨んだと思われます。更に推察するなら、サイドでも可能限り出来るだけファアルを避けろという約束事もあったような見受けられます。

パラグアイとしてみれば、あのFKさえ封じてしまえば、自分たちの方が自力は上。自ずと我々の手に勝利は転がってくる。そう思っていたはずです。cocがパラグアイの監督なら、そう指示しますね。ゴールから25メートルまでの距離の中でFKを与えるな。特にセンターライン周辺は徹底してクリーンに行け!っとね。

しかし、誤算だったのが、昨日という日に限って言えば、自力+コンディション+モチベーションの総合力が拮抗してたいうことです。

パラグアイ陣営は遅くても、前半30分くらいには、それに気付いたはずです。

だからと言って、ガンガン攻めていけといったような指示は出さずに、日本にFKを与えないという事とサイド攻撃をケアさせるという徹底した堅守スタイルを崩しませんでしたし、パラグアイの選手も90分間それを徹底して行いました。

ジリジリとした展開にイライラしてプレーが雑になるという南米系チームの特徴は一切出さずに、チームとして最後まで個々が責任を果たしきった。

その結果、身体に日本人の血、パラグアイ人の血が流れてない人から見れば、決勝Tの試合とは思えないほど退屈な試合となってしまったわけです。

で、延長戦に入っていったわけですが、ここで少しパラグアイに焦りが出ました。PKという最も回避したいものが脳裏に過ぎったからでしょう。しかし、センターラインでのクリーンディフェンスだけは絶対に崩さず、サイドで多少荒っぽい守りが出るようになった程度で精神的な不安から生じるプレイの質の低下を抑えたのも流石と言わざるおえません。

そういった意味で、パラグアイは試合巧者でした。

FKを封じられ、組織的に守られてしまったチームに、今の日本は何も出来なかった。それが今大会の日本の総括ですね。

やはり、局面を打開する個人の力というものが欠けていては、世界の強豪と肩を並べるのは難しいということを改めて認識させられた大会でもありました。

で、ここで駒野の件に少し触れますが、上述したようにパラグアイの作戦に完全に操られてしまい、90分+30分で試合を決めれなかった時点でチーム全員の力不足なわけです。で、PKはジャンケンです。運です。そこを責めたところで次に活かせる課題など見えてきません。

駒野を責める事は不毛の極みだし、責めるとするなら相も変わらず替わり映えのない交替カードを切った岡田監督の状況判断とリスクを負う手段の選択の中途半端さでしょう。

しかし、日本の南アW杯はもう終わりました。課題として引き継いでいかなきゃいけないもの以外について、あれこれ言ってももう意味がありません。

そして、2014年ブラジルW杯へのスタートを切って行かなければなりません。

まずは今大会に出場した選手達が個々に感じた"日本に足りないもの"に関して各々総括し、その結論は共通意識となるものや、各々の主観から感じられたものなど色々あるでしょう。

それらを今後の選手に言葉や態度、練習の中でのアドバイス、試合の中で実践に沿った伝達などで多く広めていく事が大事です。

それが、国際大会の中で"国"に対して問われる"経験"になっていくわけです。国際大会で得た収穫、見えた課題。それらを紡いでいくことで、国としての経験値が上がっていくわけです。

そして、2014年へ向けての強化は急がなければなりません。毎回のW杯後も同様なんですが、W杯が終われば、一年後にアジアカップがあります。

つまり、2011年にアジアカップ、そして2012年には東アジア選手権があり、U-23を対象にすれば同年にロンドンオリンピックがあります。そして2013年にはブラジルW杯に向けてのアジア予選が開始されます。

こうして、休息する間もなく、サッカーは大会から大会へと日々戦い、進化していくのです。

次回のW杯は何度も書いてるようにブラジルで行われます。開催期間は南アフリカ大会と同じで、冬となります。

開催地によっては真夏の大会になることが多いW杯ですが、二体会続けての冬での開催はW杯史上初じめてのことです。

そして、冬の開催となるとベテランでもスタミナにそれほど懸念が生じないので、日本代表としても、アテネ世代から何人かは代表に残れるかもしれません。

やはり大きな大会で戦うにはベテランの力は絶対に必要ですしね。

現時点で若手で4年後には中心世代となる選手で個人的に期待したい選手は内田です。大会直前までは右サイドのレギュラーとして定着し、W杯後のの7月に破格の待遇でドイツのシャルケに移籍することが決まっていたのにも関わらず、W杯本大会ではレギュラーから降格し、結局、南ア大会のピッチには1分すら出場を果たせませんでした。(フィールドプレイヤーで出場出来なかったのは岩政と内田の2人だけ)

相当悔しいでしょう。居た堪れないでしょう。ですが、その悔しさをドイツで爆発させ、日本人史上、最高最強の右サイドバックプレイヤーと成長してくれることを心の底から期待しています。

内田、本田、森本、この三人の更なる成長が果たせさえすれば、次のW杯でも今大会と同じくらいの好成績を残せるはずです。

さて、4年後の話にまで発展してしまいましたが、南アW杯はまだ終わってません。

大会はベスト8が出揃いました。



結果として、グループリーグを2位通過したチームでベスト8に上がれたのは、ガーナのみですので、大きな波乱もなく順当な結果で出揃った面々といった感じですね。

そして、ベスト8では、オランダ対ブラジル、アルゼンチン対ドイツという至宝クラスのカードが実現しました。

オランダの総合力の安定感は地味ながらも大会参加国の中でも屈指ですし、ブラジルは御家芸の南米特有の個人技重視のスタイルを半ば封印し、戦術など組まなくても個々がその時々に判断してプレイするだけで十分ハイレベルな試合ができるにも関わらず、今回は個人技を押さえて戦術をきちっと組んで戦ってきてます。

正直、正に鬼に金棒の状態です。やはりブラジル人同士であっても、あの鬼軍曹なドゥンガ監督は怖いようです。アレだけ我の強い選手達が、キチンと規律に準じて試合してるんですからw

そして、ドイツとアルゼンチン。この両チームの攻撃力の爆発力は凄まじい。大方の予想ではアルゼンチン有利という声が高いですが、ドイツの爆発力はアルゼンチンを粉砕するだけの力も十分秘めていると思います。

正直言いまして、ベスト8が出揃った時点で、これほど優勝国を予想しにくい大会も珍しいのではないでしょうか。

当たる、当たらないは抜きにして、とりあえずベスト8が出揃った時点でこのチームだろうなって、各々予想が立てやすくなるんですが、今回は難しい…

確かにブラジルのあの組織プレイは反則の域ですから、優勝はブラジルかなっとは思ってるんですけど、アルゼンチンとドイツの爆発力に、スペインのオフェンシブパスサッカーの完成度も素晴らしい。

ただ、大会のトーナメントという部分を考えると、5強(ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、オランダ、スペイン)の中で比較的楽にベスト4に進めそうなのはスペインですから、総力戦での潰し合いに成りそうな他の4強よりかは各選手のコンディションを高い位置でキープして駒を進められそうだから、スペインが有利かもしれません。

ただ、そういう観点で言うなら、ベスト4でウルグアイかガーナのどちらかとあたる、ブラジルorオランダも決勝戦を前に少し楽できるわけです。逆にスペインは決勝の前にドイツかアルゼンチンと総力戦をやらなきゃいけないw

うーん、むずい…。全く予想の筋が決まらないw

メッシにW杯のタイトルを取らせてあげたいし、ユーロでの戴冠に続き、W杯も手に入れて完全なる無敵艦隊の完成した姿というのもスペインに見せて欲しいですし、好き勝手やらせても強い面々が徹底した規律の元で組織を形成すれば、どれほどの脅威なのかというのもブラジルに示して欲しいし、世代的にミラントリオのスケール感に強い影響を受けた世代としてはオランダに是非とも初優勝してほしいですし…。

あー!もうわかんねw

わかんないけど、なんとなく予想しします。

決勝はブラジル対スペインで、ブラジルが優勝。理由?そんなのあるわけないw

強いて言うなら…、ドゥンガ怖いもんw

つーことで、大会もいよいよ最高潮に近づき、ハイレベルな試合の連続となることを大いに期待しつつ、07/11の決勝戦が待ち遠しいcocさんなのでした。

それでは今回はこれにて。



*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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