さて、スペインの優勝で幕を閉じた南W杯。パウル君凄いですねw
にしても、優勝はスペインかぁ…、ユーロとの2冠ですね…。
2冠ともなれば、あのコンパクトなショートパスサッカーが次代のサッカーのトレンドということになるのを誰も否定できなくなってしまいました。
しかし、個人的にはその流れはあまり歓迎できません。
具体的且つ詳細に言えないんんですけど、なんとなく違うような気がするんですよ。
確かに中盤でボールを支配し、パスで揺さぶって相手を崩して得点を取るというサッカーは、サッカー好きとしては嫌いなスタイルではないんですけど、サッカーの技術の進化という観点から言うと、逆戻りするような気がするんですよね。
そんなこと、ずっと前からやってたじゃんっというね。
昨今の中盤をすっ飛ばして、一気にゴール前まで運ぶサッカー、2タッチ、3タッチでシュートまでもっていくという、まるでバスケットの試合のような展開へと進化していったスタイルも好きではないんですけど、だからって、また中盤でパスを回し合うサッカーに戻るというのはどうなんででしょうね。
でも、フォーメーションの観点から言っても、今大会では懐かしの3-3-4という(詳細に言えば1-2-2-1-4という5列構えですが)布陣を採用するチームが多かったでしょ。
ウイングなんてポジションの響きにやたらと懐かしさを覚えました。
80年代は3トップが主流でしたしね。
で、その二つを混ぜると、3-3-4の布陣で中盤でボールを支配しつつ、パスでゲームを組み立てていくサッカーになります。
まんま80年代ですw
そんな先祖返りのような流れに今後ないっていくんでしょうか?
個人的には3バックの可能性はまだ考慮してもいいと思うんですよね。オフサイドの電子判定が世界標準で導入されていけば、3バックの方が断然有利になりますし(ラインコンロールが4バックより3バックのほうが簡単)
それを踏まえた上で、3-4-3。詳細な並びは1-2-3-1-3という感じで両サイドとセンターラインの縦列を重視し、スイッチングを激しく行いつつ全体で押し上げていくサッカーっていうのも良いと思うんですよね。
展開位置を書きますと…
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GK
こういった感じでセンターラインを4列、サイドはワイドに展開しつつ、3列で、3バックは勿論ラインデフェンス。日本代表的に言うなら、トルシエのフラット3ですね。
で、2列、3列目はゾーンプレスを軸にして、4列目のアンカーのような位置の選手が中盤の守備なり攻撃なりでのスペースの潰しやスペースの作成などをコントールしつつ、ポゼション時には一気にサイドにワイドに開いて、中央に放り込む。
そのサイドを起点とする場合、3列目の左右と2列目の左右が縦の関係で激しく入れ替わる。2枚のスイッチング、しかもダイレクトでガンガン縦に動けば、相手のデフェンスはどうしても片側に寄りがちになるし、そうなれば、反対のサイドや中央にスペースが生まれやすく、そこに4列目の選手が走り込む。
キーとなるのは、4列目のアンカー的な位置の選手と、両サイドの4枚。
要はいかにコンタクトを避け、ワイドに開いた後に出来上がるスペースに効果的に選手とボールを供給するという感じです。
この戦術の欠点は走力がかなり必要な点です。少なくとも5人は90分で12~13キロ走れる選手じゃないとムリw
ま、これはあくまでcocがスペインのようなコンパクショートパスのスタイルに対抗するならば…っと考えた布陣ですが、意識的にサッカーの進歩という大前提も踏まえて考えてます。
つまり、cocとしてはスペインのサッカーはサッカー好きとしては非常に大好物なサッカーですが、前時代的でもあり、懐古主義から生じる感動だったりもするので、競技の進歩を前提に考えるなら、アレは否定しなければいけない気がするのです。
しかし、アレでユーロとW杯の2冠を取っちゃったわけで…
嬉しいような、残念なような…と、なんとも不思議な気持ちです。
そして、世界のサッカーが今後どのように進歩していくのか、その鍵を握るのが次回のユーロでしょう。スペインの戦術は徹底的に分析され、それを潰す案を色々な国が独自の答えを出してくるなら吉。スペインに右習え的な模写布陣が乱立してしまえば凶ということになるでしょう。
では、次のユーロの優勝国を早くも予想しておきます。それは勿論、オランダです!(しつこいw
W杯の借りを返さないとね。
つーことで、UEFA欧州選手権2012(Euro 2012)の予選は、まもなく始まります。9月3日からスタートです。(本大会は2012年6月9日から)
また2年後に熱い夏がやってくるのです。そしてオランダの逆襲が始まります。
では、オレンジのリベンジに期待しつつ、今回はこのへんで終わるとします。
*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。