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乙女日記 Vol.2097 お気に入りなキャスティングは高須光代とコンチ

思い出したように、唐突に今回は映画の【20世紀少年】ついて、かる~く書いてみます。

つーか、書こうとは思ってたんですけど、忘れてましたw

で、急に思い出したんです。だから書こうとw

でも、見た直後に書いてるわけではないので、細かい映画的な論評は出来ません。

ただ、見てから随分と日数が経ってしまったという前提でこの映画を評するなら、映画としては30点。原作ファン向けの関連作品としては95点。といった感じじゃないでしょうか?

原作を知らない人が見たら、何が面白いのか。どこか作品の核なのか判らないままドンドン話が進んで置いてけぼりになるような映画だと思います。

事実、原作を知ってる側から見ても、原作の長編ミステリー的な謎解きによる出現する新たな謎といった展開の面白さは全く再現できてませんでしたし、脚本も原作をひたすらに駆け足で追いかけるだけのダイジェスト構成でした。

原作では徐々に浮き彫りになっていく【ともだち】の趣向の傾向。そしてそれを背景にして展開していく物語の不気味な雰囲気は映画では再現できてませんでしたし。なんか唐突に現れて、支離滅裂な独裁者が暴走しただけのようにしか見えない恐れすらあります。

ただ、単純に【原作のほうが面白い】と吐き捨てて終わるような映画ではないんです。

確かに面白さは当然の事ながら原作が遥かに上です。ですが、あの映画は原作を知った上で見ると、大きく化ける映画です。

なので、最初に"関連作品"という表現をしたんです。

原作を読んだ人なら、誰しもあのキャスティングにはド肝抜かれたはずですw

こんなにも素晴らしいキャスティングは今だかつて見たことがないとさえ思うほどです。

まるで、原作のキャラクターが映画にキャスティングされた人をモデルにして描かれていたのではないという時間軸の逆転現象的な感慨が過ぎってしまうほどに、各登場人物のキャスティングが素晴らしい。ちょっとした脇役にも手を抜かず、完璧なキャスティングをしているところは脱帽です。

ケロヨン、コンチ、ドンキー、神様、小泉響子、春波夫、仁谷神父、サダキヨ、13番、高須光代などのキャスティングは特に神掛かってました。

そういう意味で、原作の物語を背景として、各登場キャラクターをどこまで忠実に再現できるかっという形で鑑賞した場合、非常に優秀な作品だったのではないかと思います。

まぁ、有名な原作を使った映画というのは、その落し所というのは非常難しいです。

色んな落し所はあるだろうけど、20世紀少年が選んだ落し所の"原作ありき"のスタイルには映画としては失格の烙印を押さなきゃいけないんでしょうけど、中途半端に初見の人を置き去りにするんじゃなく、ハナっから放り投げるというか蹴落とすくらいの勢いで初見の人をあしらってるのではないかと感じるくらいの突き抜け感が有る為に、安易に失格とは言えなくなってしまいますw

つまり、潔いんですよ。原作知らない人も観るんだろうけど、圧倒的大多数は原作知った上で観るんだろ?だったら、知ってる奴らを喜ばせてやろうじゃないのって感じでねw

一応、映画の最終章では、映画版独自のエンディングを用意して、原作を知らないのに3作目まで付き合ってくれた方に対してのお礼のようなものを形として残してましたし、そこらへんの迎合ぶりが若干残念だったけど、映画という市場で商売した以上はどうしてもそこは無視できないかなっと思いますので、ファンとしても、あのエンディングは許して上げれますw

ただ、欲を言うなら…、4部作にして、もう少しジックリと物語の方の完成度を高めてくれてればなぁっと思ったりもしてますけどね。

ま、とにかく映画版は面白くは無いかも知れませんが、素敵な作品であることは間違いありません。

なんでも、来月には地上波において3週連続で3部作を一挙に放送するそうですので、まだ映画を観てない人で、原作を読んでない人が居ましたら、是非とも原作を読んでから映画を観てください。

そうすることで、かなり楽しめるはずです。

それでは、今回はこれにて。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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