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乙女日記 Vol.2125 亡国の極み

本当に、"まさか"の展開になったので、本来は書くつもりがなく、敢えてスルーしてたんだけど、こんな日本として歴史的な汚点を残す結果になってしまっては書かないわけには…。

えぇ、そうです。尖閣諸島問題での中国人漁船船長の釈放です。

有り得ません。っというか、絶対にやってはいけないことをしてしまいました。

尖閣諸島問題において、その領有権が日本と中国のどちらに有るものかという問題に関しての成否は今回関係ありません。

肝心なことは、日本は1951年に制定されたサンフランシスコ講和条約の中で、尖閣諸島は沖縄の一部と確認され、それについて中国も同意し、沖縄と共に米国の施政下に置かれました。そして1971年に沖縄が日本に変換される折、尖閣諸島も同様に日本に変換されたという事実を前提にしているということです。

その事実を日本の基本ベースとしている以上、尖閣諸島は日本としては領有権を主張しなければいけないわけです。

成否の問題でなく、権利の有無の問題ではありません。中国も同意したサンフランシスコ講和条約を元に領有権を有してるという事実を放棄しない以上、国家としては尖閣諸島の領有権を主張しなければなりません。

で、今回の漁船衝突事故ですが。海保が出している見解が事実とした場合、領海侵犯を侵し、更に抵抗し、日本国の巡視船に損害を与えたということは、とんでもない大罪です。

こういった事案は厳しく罰するのが国家の安全を守る上で絶対に必要なことです。

にも関わらず、沖縄地検は検察の判断で船長を釈放しました。外交的配慮という意味合いを付けてね。

この間、中国が日本に取ってきた対応は連日の報道でご存知でしょう。そして、フジタの社員4名が中国で何者かに拉致されるという事件にまで発展しました。

それで、ここにきて釈放です。

これって、絶対選択してはいけない選択肢なんですよ。

経済的な圧力をかけるか、人質を取るとか、そういった横暴に屈したわけです。弱みを見せたことになります。国家と国家の関係というのは、弱みを見せたり、付け込まれる隙を見せてはいけないというのは常識以前の当然のことで…。

常に対等というバランスを保ってこと、国家間の繋がりとはいうのは正常に機能するのです。

にも、関わらず領海侵犯を侵し、海保の配置装備に損害を与えた大罪人を釈放したということは、彼は領海侵犯をしていない、にも拘らず日本は不当に彼を拘束していたということになってしまいます。

真実がそうでなくても、釈放という事実を作ってしまった時点で、真実は消え失せ、事実だけが意味を残す事になります。

中国としては、自国民を不当に拘束し、いわれの無い罪を被せ、あわよくば中国という国家の看板に傷を負わせようとした日本という国はアジアの治安を乱す元凶である。といった弾圧を受けても日本は反論が出来なくなったのです。

ただでさえ反日思想を国民に植え付けてるような国家ですから、今回の釈放という事実を正義の傘として、目一杯使ってくるでしょう。

そして、反日運動の活性剤ともなり、油田開発や領有権問題で今後の中国は日本を一方的に攻め立て、主導権を握ることになります。

マスコミでは今回の件を、弱腰外交などと論じてますが、弱腰とかそんな悠長な段階ではありません。今後は今回の件について中国は日本に明確な謝罪と賠償責任を求めてくるでしょう。

釈放してしまった以上、船長が領海侵犯をしていたという真実は消滅しましたから、謝罪をしないわけにはいけません。国際社会の一員として国家間のトラブルで自ら非を認めたんですから、そこで謝罪を拒否することなどできませんし、賠償責任も負わなければなりません。

そうなっていく過程で、中国側がどういった態度、論調になるかは簡単に予想できるでしょう。

イニシアチィブを取らせてはいけない相手に、取らせてしまったんですから、今後は益々強気に出てきますよ。

折角、日米首脳会談で尖閣諸島は日米安保の範疇だというお墨付きを貰って、米国を後ろ盾に出来たのに…。あとは日米共同で圧力を水面下から与えて、中国自身が国内の沸騰する論調の火消しをしつつ、故意の領海侵犯ではなかった。両国家にとって不運が重なった偶発的な事故であったという協調路線を取らせて決着を付けるという落しどころがハッキリ見えてただけに、沖縄地検が行った釈放、そして沖縄地検にそうしろと命じたバカ者のお陰で、経済成長を傘に増長し続ける中国に益々無理難題を吹っかけられることになっていくのです。

そして、日本は正当な権利を有していても、恫喝すれば口を閉ざし、権利を主張する手すら引っ込める国だと、世界中に認識されました。

これは逆に言えば、恫喝、圧力さえ加われば、立場を翻すような信用のならない国であるという見方をされたということです。

中国のやり方に関しては、日本人という視点から見れば、強い憤りを感じます。石原東京都知事の発言に準じます。

しかし、日本人というアイデンティティを棚に置いて、ただの無国籍名1人の人間として今回の中国の姿勢を見るとどうでしょう?

中国は隣国の行動にいち早く対応し、その行為を強く糾弾し、恫喝を含めた論調で捲くし立て、経済的制裁は当然のこと、軍事的報復も辞さないという見解を、自国民を不当に拘束された国家として取るべき当然の行動という立ち位置で事を進めました。

そして、結果は、隣国日本と領有権を争ってる尖閣諸島が中国のものだということを世界に大々的にアピールし、拘束されていた国民は不当拘束だったことを認めさせたことで、やはり尖閣諸島は我々の物だと宣言しやすくなりましたし、それに伴い東シナ海のガス田開発でも主導権を握り易くなった。それは無論、大きな国益に繋がるし、世界に対して経済的にもアジア全体の支配権に関しても中国がリーダーシップを取っているのだということを十分アピールすることに成功しました。

国家。つまり国益を最重要視し、国民の利を守るという意味において、今回の一見で中国のとった行動は頼もしく、成功という結果を出した以上、それが正解だったと言う事になります。

ただ、それを日本人の視点から見ると話は別になるわけです。これでいいのか日本?良いわけないだろう!ってことになるわけです。けど、それも正しい反応です。むしろそうじゃないほうがおかしい。

何も中国と戦争をしろとは言いません。ただ、独立した国家として、有する権利は毅然とした態度で貫き、言いがかりに対しては、正当な主張と理路整然とした立場の表明を行い、無茶苦茶な横暴には屈しない堅牢な姿勢を貫いて欲しかった。

今回の一件だって、ビデオがあるというなら、それを突きつけ、その証拠に再び難癖を付けてくるようであれば、国際社会と協調し、正当な処罰を中国に与えるくらいのことをするべきでした。

だってそうでしょ。どこを探せば、領海侵犯をされ、その犯人を拘束したのに恫喝されたから釈放しましたなんて国があるんですか。

自国の国益を守れないような国が、国際社会から信用を得られるとは到底思えません。

そして、領海を侵した者を恫喝に屈して釈放するということは、国家が国民の安全を守る義務を放棄したという事と同じ事なんです。

この一件、関心の無い方には、大した問題ではないと映るのかもしれませんけど、近代日本史の分岐点になるくらい大きな意味に今後膨らんでいきますよ。

国益を守れない国家を信用する国家などないし、国益の為に横暴であってもその姿勢を貫いた国には警戒を含めた歩み寄りが更に活発化していくでしょう(警戒すべき相手との距離は近いほうが対処しやすくなる為)。

それは、アジア情勢、世界情勢から日本が空気扱いされていく流れになるかもしれないということです。

米国の顔にドロを塗った事にもなりますから、米国の対東アジア政策は益々中国を重要視していくことでしょう。

そして、全ての中国人の悲願でもある、日本の属国化という夢も、こんなことではそれが経済的にしろ政治的にしろ、防げる見通しは薄くなっていくでしょう。

中国はどうしても日本が欲しいのです。正確にいうと、日本を従属させたいのです。それは中国国民の悲願なのです。一度は小日本に屈してしまったた屈辱を拭いたいのです。なぜ反日思想を国家が国民に植え付けてるか。考えた事がありますか?

先の大戦で植民地にされたから、だから日本が嫌い。そんな薄っぺらい理由ではありません。

なぜに、あんなにも早く日本と中国の国交が正常化されたか?なぜその後に日本で共産主義者達の暴動が勃発したか。どれもが偶発的なことだとでも?

では、なぜ中国が経済発展を遂げてるんです?

言い方を変えると、なぜ今まで経済発展をしなかったんですか?

もっと言い方を変えましょう。なぜもっと早くに経済発展が出来るような産業規制の緩和を行わなかったんですか?

なぜ、東アジアのバブル景気の順番が日本→韓国→中国だったんでしょう?

たまたまですか?

そんなわけないっしょw

なぜバブル景気が起こるか?それを知れば、なぜその順番でバブル景気となっていったかは判るはずです。

左でもなく右でもなく、ただ事象を紐解けば見えてくるものがあるだけです。その見えてくる物の先にあるのが中国で、その中国が今回の一件で日本に大きな楔を打ち込むことに成功したと言ってよいでしょう。

だから、絶対に選んではいけない選択肢を選んだと書いたのです。

今回はえらく長くなりましたが、本当に絶対有り得ない選択肢をチョイスしたことに愕然となりまして、cocも大概バカですけど、国益を守らない国家が誕生したというくらいのことは判りますから、自然と憤りは生まれます。で、その憤りは結構大きかったので、この一件以外のことを書こうとしても、思考が他には向かない状態でしたので、敢えてそのままその憤りをテキストに現してみた次第です。

cocみたいなバカでも、これくらい憤るんですから、国内に数え切れないほど居る有識者さんなんて、余りの事に絶叫してるんじゃないですかね?

こういう言い方はダメなんだろうけど、今後は売国奴探しに責任追及というものが始まるでしょうね。

そして、民主党は今度こそ正真正銘終わりますね。

ってか、終わらせないとダメっしょ。こんな類を見ない大失態をしておいて、政権を握らせたままとかになったら、日本人は心底バカばっかりってことですよ^^;

とにかく…、こんなバカげた出来事の絵図を描いた痴れ者にキチンとした責任をとってもらわないと…。

それでは、なんとも締まりの悪い感じではありますけど、とりあえず今回はこれにて終わりと致します。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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