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乙女のらぶらぶサッカー Vol.129 既に伝説級の出来事です

日本代表の長友佑都選手がイタリアのインテルに移籍。そんな衝撃的なニュースが今朝報じられました。

冬の移籍期限の最終日に電撃的に契約が合意の運びとなったようですが、そのニュースの衝撃さは、確かに電撃でした。

欧米では1シーズンは秋から来夏といった形で年を跨いで開催され、その年跨ぎの直後はプレイシーズンを一時中断します。なので、シーズン前半戦と後半戦といった形で分けられ、前半戦と後半戦の間の中断期間は【冬の移籍市場】と呼ばれ、シーズン前半戦で浮き彫りになったチームの戦力的修正を行う為に各チームが移籍交渉に動くのです。

で、その冬の移籍市場の締め切り日が1月31日で、その最終日当日に今回の移籍が合意の運びとなったわけです。

しかし…、日本人選手がインテルに加入なんて…。一報を聞いたときは俄かに信じられませんでした。

イタリアのセリアAに所属するインテルは、現在セリアAを5連覇中で、昨季はセリアA、コッパ・イタリア(日本で言うところのナビスコカップ的な大会)、UEFAチャンピオンズリーグも制覇した後、6大陸のチャンピオンズリーグの覇者を集めて行われる、クラブワールドカップでも優勝した、現時点で世界ナンバー1のクラブチームなんです。

ちなみにチャンピオンズリーグは各大陸によって、その大陸のチャンピオンズリーグへの出場条件が異なってる為に詳細は省きますが、簡単に言えば、1つの国のリーグを制覇したチームがチャンピオンズリーグに集まり、アジアならアジア一番のクラブチームを決める、ヨーロッパならヨーロッパ一番のクラブチームを決めるといった主旨の大会です。

ビッククラブとか世界レベルとかそういう総称の中の曖昧さはありません。正に世界で一番のクラブチームなんです。

そのチームに日本人が加入する…。漫画やアニメじゃあるまいし…、そんなことが現実に起こ…ってるし!!w

ってか、インテル入ってる!。そう、インテル入っちゃってるよw

パン!パパパンパン!(いやそれは別の方のインテルw

にしても…凄い事になっちゃったなぁ、半年前までFC東京ですよ。そのFC東京は2010年シーズンは不振に喘ぎ、来期J2への降格が決まっちゃったチームです。(無論、長友もその不振に一翼を担ってたw)

2005年。今から6年前は明治大学生で、サッカー部に所属するも怪我や諸々の挫折などでベンチにも入れず、スタンドで応援太鼓を叩いてた人ですよ。

で、大学二年生の時に、シーズンオフの練習試合として、明治がFC東京と試合を行い、その当時のFC東京の監督の原さんの目に止まって、特別指定選手(以前は強化指定選手という名称だった)としてFC東京の練習生としてスカウトされたんです。

この特別指定選手というのは、クラブチームと正式な契約を結ばずとも、才能のある選手をプロの環境下で経験を積ませて、選手の成長を手助けしようじゃないかという精度で、実際にこの制度を使えば、プロ契約をしてない選手が公式戦に出場することも可能なんです。

で、FC東京の特別指定選手となった同年夏にナビスコカップで公式戦デビューを果たし、すぐに北京オリンピック代表に選ばれたのち、FC東京と正式契約しプロ選手に。その後にフル代表にも選出。

そして、南アフリカW杯ではグループリーグの三戦にフル出場をし、カメルーンのエトオ、オランダのエルイェロ・エリアなどを徹底マークし、エースキラーと称させる活躍。(ちなみにインテルにはカメルーンのエトオ、オランダのスナイデルが在籍しています)

W杯終了後、その活躍が欧州のスカウティングの目に止まり、イタリアのセリアAに所属するACチェゼーナにFC東京から期限付き移籍(完全移籍のオプション契約付)をして、その半年後の2011年アジアカップでも大活躍し、日本代表の優勝に貢献。その戴冠の3日後にFC東京とACチェゼーナの間で契約上半年前倒しで完全移籍が実現し、その数時間後にACチェゼーナからインテルに期限付き移籍という…(インテルは完全移籍で獲得する意向だったが、FC東京とチェゼーナ間の完全移籍の契約的な手続きの時間的問題が今回の冬の移籍市場の締め切りに間に合わず、完全移籍のオプション付きでの期限付き移籍という形になったらしい)

中学、高校、そして大学2年まで無名だった選手が、ひょんなことからJリーグの公式戦にデビューを果たして以降、怒涛の勢いで成り上がり、とうとう世界で一番のクラブチームの一員になったのです。

2007年の7月8日、ナビスコカップ準々決勝での途中出場。それが彼の公式戦デビューです。そこから3年半で世界ナンバー1クラブチームのメンバーになったのです。

無論、これからが大変です。インテルで試合にでれるのかどうかという問題があります。けど彼ならやってくれそうな気がします。インテルとの交渉の前に、ACミランからのオファーを正式に受け、それを断ったという経緯もありますので、恐らく条件面や諸々の契約の中身で彼は彼自身のプラスになる条件をインテルとの間で結んでいると思われます。

現在、インテルの左サイドバックはルーマニアのクリスティアン・ギブという選手が勤めているんですが、彼はセンターバックが本職です。右や左も出来るユーティリティな選手ではあるのですが、30歳という加齢に加え、故障がちな状態が続いてますから、インテルとしても長友に左サイドバックのレギュラーの筆頭という期待を込めての契約でしょう。

現にギブの後継とされていたイタリア代表の若手DFダビデ・サントン(20歳)を今回のチェゼーナから長友を獲得する条件としての交換要員として放出してますからね(サントンも期限付き移籍です)

そういう意味ではインテルも上手いなって思います。若きイタリア代表のサントンと長友を天秤にかけたわけです。このままインテルに長友がハマればそれでよし。今夏のシーズン終了と共に、長友と完全移籍で契約し、左サイドバックは安泰。仮に長友がインテルにハマらなければ、シーズン終了と共に、サントン呼び戻し、長友をチェゼーナに返却すればよいわけです。

だから、インテル加入というとんでもない出来事に長友本人はそれほど浮かれてはいないでしょうね。サントンを呼び戻されないように、自分をアピールしていかなきゃいけないし、結果も出していかないといけない。年が明けてすぐに長友自身が「勝負の年になる」と語っていたとおりの一年になりそうです。

けれど、日本がW杯に出場することすら夢のまた夢と言われていた頃からサッカーを見てきたcocさんとしては、今回の出来事は夢のようなことで…、朝に一報を聞き、あちこちのニュースサイトで移籍に関しての情報を一通り漁りきったあと、ちょっとのま感慨に耽っていたら、少し涙ぐんできてましたしw

だって、今まで色んなことがあったしね…。日本サッカーが世界に挑戦していく段階で、色んな人の挫折、幾たびの敗戦、断たれた希望。そういった沢山の糧の果てに、とうとうこの日が来たかと…。

本田がバルサかレアルを目指すと言ってて、そうなれば素晴らしいのになぁって、夢物語を夢見たりしてましたけど、その本田を追い越す形で長友が日本人初の世界ナンバー1クラブ加入を果たしたんですから、今朝の衝撃といったら…。

けど、これで本田にも火がつくでしょうね。先を越されて黙ってられる人じゃないでしょう。それこそお尻に火が付いた状態になるでしょうねw

けど、そうやって今回の長友のインテル加入が、日本人選手たちに火をつけるキッカケになるでしょうし、それが日本サッカーのレベルをまた一段階あげることに繋がると思います。

俺も!俺も!とそれぞれが躍起になればなるほど、日本のサッカーのレベルはあがるし、日本代表も強くなっていく。

そして2014年のブラジルW杯では、果たして日本代表メンバーの面々の所属チームはどういった感じになってるかワクワクしてきました。

長友がインテルで、本田圭介がバルサで、香川がアーセナルで、内田がマンUとかになってたりしないかなぁw

でもね、その例の一つは実現してるわけだし、もう夢物語じゃないっしょ。

そして、今なら言える。今なら…絵空事じゃなく、キチンと目標として掲げても良いと思うんです。そう、それはW杯ベスト4です。

そのシナリオの口火を切ったのが今回の長友のインテル移籍だったと後年語れるようになることを期待しつつ、明日からの長友の勝負のスタートを影ながら応援させていただきますです。

早ければ、2/3のパリ戦でデビューとの情報もあるので、今からドキドキです。節分で豆撒いてる場合じゃないですw

つーことで、まだまだ興奮が冷めず、このままだと更に数倍の規模の長文に肥大化させかねないので、この辺で今回は終わりにしておきますです。

それでは、今回はこれにて。

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