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乙女のゲームのススメ VOl.111 新ギレンの野望



ちょっと前に、無性にダラダラとガンダムゲームが遊びたくなりまして(ネットワークオペレーションの不完全燃焼が原因)、何かないかと思案し、選んだのがPSPの積ゲー【新ギレンの野望】です。



この【新ギレンの野望】って、一応今現在でも一番最後にリリースされたギレンの野望シリーズのタイトルなので、同シリーズ最新作とも言えますです。



で、内容はと言いますと、PSPで出ていたギレンの野望シリーズはギレンの野望シリーズの2作目にあたる【ジオンの系譜】をベースにしたものだったのですが、新ギレンの野望では、シリーズ1作目、あの名作と名高いセガサターン版をベースにリメイクリファインされたものなのです。



【系譜】をベースにした作品では地区エリアと地区エリアが完全に独立していて、いきなり敵支配エリアに軍勢を送り込んで局地戦を戦うタイプでしたが、1作目のサターン版では、フィールドを行軍して敵拠点に迫り、それから拠点進入しての局地戦という流れを取る、オーソドックスなウォーシミュレーションでした。



cocさんはどちらが好きかといえば、サターン版のようなスタイルが好みでして、新ギレンの野望はそのサターン版をベースにしてますから、結構楽しめると思い遊んでみたのですが…、正直言いまして、全然楽しめませんでした。



プレイ当初は、拠点エリアを自軍部隊で囲んで敵軍のユニットが出撃できなくする鳥籠作戦が出来なくなってる点には好感がもてました。



サターン版ではフィールドもヘックスで区切られてるので、敵所有の重要拠点の周りのヘックスに全て自軍のユニットを配置して囲んでしまえば、敵軍のユニットはその拠点から出撃できなくなってしまうので、拠点を包囲する捨て駒部隊でまずは行軍し、物量で押し切って拠点を囲ませ、囲みが完了してから、精鋭部隊を悠々と送り出し、その精鋭部隊を無傷のまま敵の拠点内に進入させて局地戦を行うといったやりかたができたのです。



それが出来なくなってるということは、行軍時の駆け引きが面白くなるということです。



いかに拠点攻略部隊を疲弊させずに、敵拠点へ戦線ラインを押し上げていくかという面白味が生まれるっとワクワクしたのですが、早々にそのワクワクは落胆に変わりました。



なんと敵軍はガンガン無限チートを仕掛けてくるのです



今時のウォーシミュレーションでは珍しく、もうそういうのは無いだろうと勝手に思いこんで遊んでたのですが、倒しても倒しても敵は拠点からユニットを吐き出してくるので、不審に感じて敵軍の総資産などを確認すると、まったく減ってないのですw



ユニットを生産するには資金と資源が必要で、そのやりくりも考えて戦っていかなければいけないのですが、cpuがそこをチートしてくるので、普通にこちらがジリ貧になっていくのですww



昔のウォーシミュレーションでは、こういうのは普通に多かったのですが、最近ではメッキリ見なくなってたんですよ。



なぜ、昔はそういうチートシステムが多かったかと言いますと、AIの性能にプログラム容量を余り割くことができなかったので、バカAIがプレイヤーと対戦する上でのバランス調整という意味合いで、無限沸きというのが良く使われてたんです。



そんな前時代な手法がこの御時世で使われるなんて思ってもみませんでした。



そして、無限沸きにするなら、むしろ鳥籠作戦は出来るようにしとかないと、バランスおかしいっしょw



敵軍は無限にユニットを生産して出撃させてくる、けれどなんとかその物量に押し勝って、拠点ヘックスの隣までユニットを進め、全隣接ヘックスに自軍ユニットを張り付かせれば、敵の行軍を止められるっという風にしとかないとゲームバランス的に筋が通らないと思うのです。



囲み作戦が出来なくなった上に(囲んでも敵軍の出撃が阻害できなくなってる)無限沸きとなると、まともな行軍すらできませんw



こちらはユニット生産フル稼働となり、どんどん資金と資源が溶けていき、気が付けば財政破綻で戦争継続不可能な状態になってるww



こんな馬鹿げた作りになってる要因の一つが、この新ギレンの野望のセールスポイントでもある【歴史介入】システムです。



簡単に説明すると、ゲーム上で得られるポイントを使って、ガンダムの史実上でいうところの未来の兵器とかを使えるようになってしまうのです。



それら【歴史介入】で参戦させられる兵器はどれも強くて、機体によれば、1機で無双状態になったりするものもあるらしく…、それに対応するための無限沸きチートのようなんです。



けど、なんかそれ…ちがうよねw



ウォーシミュレーションとしての本質から逸脱しまくってるし、普通に楽しみたい人、つまりガンダムの史実に忠実な形で遊びたい人を完全に度外視してる感じがします



キャラゲーってifを楽しみたいという側面があると同時に、自分の好きな世界観をトレースして遊びたいというスタイルも結構な割合であると思うんですよ。



原作に乗っ取った縛りをいれて遊ぶとか結構しません?



cocさんの場合、このギレンの野望シリーズで遊ぶときは大抵そういう縛り付けて遊ぶことが多いです。



例えば、連邦で遊ぶときにはMS08小隊や0083のメンバーは常に同一エリア、または同一スタックさせなければいけないとか、原作で搭乗した兵器以上の性能を持つユニットには乗せないとか。



ifを楽しむ場合も史実で判明してない空白の歴史を脳内設定で作って縛ったりもします。ライラ、ヤザンといったティターンズ組が連邦時代はこの機体を愛用機にして、どこぞの戦線に居たとかね。



そういう楽しみ方が出来ない、ただ強力な未来兵器を自軍に参戦させ、それらを軸にして無双していくだけなんて、キャラゲーとしてもウォーシミュレーションとしても根本からズレてるとしか思えないのです



せっかくあの面白いサターン版をベースに作ったのに、全部台無しにしちゃってる感じです。



ぶっちゃけ、主要な制作人にウォーシミュレーション好きな人が居なかったのかなって疑いますね。全くこういったジャンルの作品の面白さの要点を掴んでないんですもんw



そんなわけで、積ゲーが早々に元の積ゲーになった次第なのでした…。


よって、全然オススメ出来ないという結論をオススメしてみた真相ですw


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