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乙女のらぶらぶサッカー Vol.135 揺るぎない現実



アジアカップ、準々決勝で敗退という、冗談みたいな結果に終わった日本代表。



昨年秋に新メンバー主体で始動したアギーレ監督指揮下の日本代表が、気づけば前監督ザッケローニ体制のメンバーで埋め尽くされ、ブラジルW杯のメンバーと殆ど変わらない体制で挑んだ結果がこれです。



アギーレが何故、前体制メンバー主体に切り替えたのかっというのには、諸説あります。結果が伴わない故の焦り、協会からの強い圧力など色々言われてますが、とにかくメンバーが前体制主体に戻ったという現実だけは如何なる理由の元であっても、揺るがない事実なわけです。



その結果、明確な結果として出たことが、このメンバー(僅かな新戦力は抜きにして)でブラジルW杯を惨敗し、アジアカップでも惨敗ということになるわけです。



つまり、好き嫌いの問題は別にして、ザッケローニ体制のメンバー主体の日本代表はもうダメだということです。使い物にならないという残酷な現実を今回のアジアカップで完全に露呈したわけです。



4年前のアジアカップで優勝をしたメンバーが今回も多く出場していたという別の側面がありますが、当時はまだザッケローニ体制が完成しておらず、2010年の南アフリカW杯の主要メンバーが残った状態のチームですから、今回のアジアカップのメンバーと似ているようで、実はそうでもないのです。



前回のアジアカップは中村俊輔が南アフリカW杯後に代表からの引退を表明し、俊輔のチームだった代表が新体制を模索している段階でもありました。



なので、前回のアジアカップで優勝をし、その大会中で見えてきた新体制の方向性を骨子とし出来上がっていったのがザッケローニ体制の日本代表です。



しかし、今回のアジアカップではブラジルW杯の負の遺産を全て持ち越す形で挑んでしまった。で、早々に敗退したわけです。もう言い訳を挟む余地はありません。



無論、A代表は育成の場ではなく、勝利という結果を得るためだけに組織されるナショナルチームですから、その時点で最強の面子を集めたら、奇しくもザッケローニ体制のメンバーで殆どが埋め尽くされたという見方も出来はしますが、そういう楽観視はもうダメです。結果として最悪なものを出してしまったのですから。



6月には、2018年ロシアW杯の予選が始まってしまいます。時間的な猶予はありません。しかしこのままの体制で進むのは絶対にあってはならないです。



まずは、八百長疑惑で今後に大きな不安を抱えるアギーレ監督は解任すべきでしょう。個人的には結構好きな監督なのですが、いかんせん抱えてる問題は厄介すぎます。白か黒かというのが問題でなく、今後捜査の関係で急遽指揮が取れなくなるといった事態を招きかねない人に代表の監督に居てもらっては困るんです。



で、新監督を迎え、チームをガラっと刷新してもらう。W杯予選前でそれはあまりにも危険だという見方もできますが、現実問題として、W杯予選にどれだけの国が万全の準備を完了して挑めるのか?準備不足、不安要素は付き物です。それを恐れては代表の進化は止まりますよ。



あと、個別に選手の名前を挙げるとするなら、まず香川は一旦代表から外すのが良いとおもいます。今回のPK戦の戦犯だとか、そういう陳腐な意味合いではなく、ずっと調子が悪いでしょ。マンUからドルトムントに復帰してからも結局彼本来の動きに戻れてないし。



結局その不調がブラジル杯でも悪影響をだしていましたし、今回のアジアカップで良い方向に転換しなかった。なので、一旦代表から外し、クラブチームで自己再生に集中させてみてるのが得策なのではないと思うのです。



厳しい言い方をすれば、上述したようにナショナルチームは育成の場ではないわけですし、結果を出せない選手は外れて然るべきなのです。無論、彼が自己再生をして代表復帰するというのがベストなシナリオですけどね。ただ、代表から外され、自己再生も奮わず低迷するようでしたら、それまでの選手だった。ピークを早く迎える早熟傾向の選手だっただけということです。



そういった見極めも重要だと思うのですよ。



センターバック吉田の安定感の無さ、GK川島のコーチング指示の甘さと、ポジショニングで受け身か威圧かの選択判断の遅さ、試合中にチームを先導する意思表示に明確さがないキャプテン長谷部。これらの問題を放置したまま、W杯予選に入っていくのはだけは避けるべきです。



仮にアギーレ監督を続投させるのであれば、着任の初期のように若手や新戦力主体のメンバー構成に戻し、W杯予選とその谷間の親善試合で欧州組の誰を残すのかというテストをしていくというスタイルにしなければ、3年後のW杯なんて真っ暗です。



一応、今までのアギーレ監督体制で、柴崎、武藤という、軸に成り得る新戦力の発掘は成功してるわけですし、彼らと再選考後に残った欧州組でチームの骨子を作り、あとはさらなる若手や新戦力で肉付けしていくというのがベストだとcocは感じています。



誰々が嫌いだから外して欲しいとか、そういう好みの問題であれこれ言及するような事態ではない。現代表メンバーはブラジル杯で惨敗し、アジアカップでも惨敗したチームであるという現実をありのまま直視し、残酷であっても冷酷であっても、その現実を打破していく決断をしていかなければいけないというのが、今の日本代表でしょう。



その現実感を何かの屁理屈で誤魔化して、根本的な変革を怠るようなことは絶対あってはならないことだとcocは強く感じています。



勝つ為に何を選択し、何を捨てるのか、その時は非情であっても、それが勝利につながると信念のある改革を一日も早く実行されることを強く願うcocさんです。



そういった意味では今回のアジアカップでの収穫は大きかったと言えるでしょう。ブラジル杯の惨敗をもう遠い過去のようにしてしまうような風潮の中、その問題が何も解決されてないという最悪な事態の真っ直中に日本代表はまだ居るんだっという現実感を知らしめれたという収穫。



つまり悪夢はまだ覚めてないんだってことです。それにどれだけの人が(協会内部の)気付き、動き出せるか。今後そういった事に注目です。



それでは、今回はこれにて。また次回です。




*追記
PKに戦犯などありません。そんなところを問題視しても何の意味もありません。叩くべきところは、PKに持ち込まれた試合そのものの内容です。ジャンケンに負けたからと、なぜジャンケンに負けたかなんて事は100年語っても何も実りませんから。

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