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乙女の『うるちま』見聞録 其の八十五


最近になってROBIN氏の有名なUOコミックを久しぶりに読み返しま
した。

描かれた当時のUOの仕様と現在のUOの仕様はかなり変化してますか
ら、コミックの中で描かれてる事は現在の仕様では起こり得ないエ
ピソードも多いですが、それでもUOが8年もの長い歴史を刻めてる
根源的な魅力がそのコミックの中にあり、一度読んだにも関わらず
、ついつい夢中になって全エピソードに目を通してしまいましたw

引退して、別のネットゲームに移籍しても、やっぱりUOに帰ってき
てしまうっていう、出戻り率が異常に高いUOが何故人を引きつける
と、飽きたはずなのに、なぜまた人を呼び戻してしまうのか。

それは個人々々理由が様々ですが、cocも一時引退をした身ですの
で、自身の体験として書きますと、他のMMOは確かに派手なグラフ
ィックと隅々まで丁寧に日本語にローカライズされていたりと、環
境的には快適なんですけど、プレイ時間を重ねていくと、どうして
も窮屈さと言いますか、やれる事の選択肢が限られてしまい、そし
てその選択肢には正解と不正解があったりするんですよね。

例えば職業毎の行動選択肢。この職業なら、これして、あれとった
後にそっちに行ってっと、良く言えばセオリー、悪く言えば強制力
は無いが事実上拘束してるに等しいシステム的な縛りつけってのが
良くあります。

気が付けば、同じ職業の人同士、残してきた足跡の軌跡は全員同じ
という状態になってると、そこで規制的な枠を窮屈に感じるのです


お金の稼ぎ方でも、一番稼げる方法ってのが存在しちゃってたりす
るのも多いでしょ。あれも全員同じことをして稼ぐようになるから
、してる事が同じなら、より多くの稼ぎを得るために求めるのは【
効率】になり、あとは徹底した作業になってしまう。

すると、隣人との競争が無意識であっても意識させられる。

そして、勝ち負けをやがて感じ始める。

そこまでくると、何か違うだろって・・・ね。

そんな時UOを思い出すのです。自由なUO、縛られず好きな事を自分
のペースで好きなだけ出来る世界。システム側から無理やり選択肢
を強制することのない世界。全てのプレイヤーが違う足跡を残し、
それぞれのUOの楽しみ方が確立でき、それをシステム側が否定する
ことは無い世界。

多くの無駄を楽しめて、多くの意思が尊重されるUOの懐の深さって
のを思い出して、やはりUOがいいやっと思い復帰したんです。

あれしなさい、これしなさいな強制が無いから、自分のペースで遊
べるし、多種多様な目標が立てられます。

この自由な目標立てが出来るっていうのが良いんですよね。

遊ばされてる側でなく、遊んでる側という至って当然の立場になれ
るゲームが少なくなってきてる現状で、UOは有る意味でゲーマーの
聖域なのかもしれません。

完全3D化を前提に作られていたUO2が製作中止になったのも、今
思えば良い決断だと思います。

UOはUOであるべきだし、EQを意識するくらいなら構わないけどEQと
同じ土俵に上がる必要はないと思いますから。

もし、UO2が出ていたら、UO、そしてUO2共々破綻し、一気に終焉を
向えてたかもしれませんしね。

ロード・ブリティッシュ王(UOの生みの親)がUOの製作から離れた時
は、いよいよUOも終わるのか・・・なんて思いました。

事実、ロード・ブリティッシュ王が消えた後、UOの世界観を壊すよ
うな仕様変更が多く行われたりとかして、UOが危機的状況に陥った
時期もありました。これは確かに製作側のミステイクでした。製作
のトップが消え、焦りもあったのでしょう。その結果、ユーザーが
望むであろうという一人よがりな間隔でUOを壊し始めた。

でも、UOはその危機的な状況にブレーキが掛かり、被害は最低限に
抑えることができた(現在進行形でそれは未解決だという意見も多
いですが)

そのブレーキをかけたのが、ユーザーでした。

つまりUOは、乱立してる多くのMMORPGが示してるようなフラグ満載
の世界。強制とコントロールで自由を奪ってる世界。それと同じ道
に進もうとしていました。

UOの取っ付き難さってのをなんとかしようと製作側は考えたんでし
ょうね。

でも、米国の公式サイトのフォーラム、日本の公式サイトのフォー
ラムでユーザーが製作側の考えてる今後のUOのプランに一斉に「NO
!」と意思を表明し、その勢いの凄さに製作側も現実を直視するこ
とが出来て、UOの自由な世界は辛うじて守られたんです。

それでも、一部の被害は受けました。
それが、【便利になりすぎたUO】でしょうね。

そして、一度手を突っ込んでしまったものですから、そこで全てを
無かったことにできない。だから、年々少しづつ被害は増えてます
が、それでもUOがUOで有り続けられる最低限のラインは死守されて
ます。ユーザー自身のクレームや批判というものでねw


そういうわけで、8年目の現状、昔とは随分仕様も変化してしまい
ましたが、現状の仕様下で、今一度ROBIN氏にコミックを描いて欲
しいとcocは思っています。

氏のコミックは、親しみ易いタッチと、実話をベースにした構成で
すので、非常に読んでいて心地良いし、共感もできますから、今の
現役プレイヤーに向けて、そしてこれから入ってくるであろう新規
プレイヤーにUOの現状の世界を知ってもらう上でも、是非新作をっ
と影ながら熱望しています。

まぁ、氏が現在もUOを遊んでるかどうかが問題ですけど^^;


っとまぁ、そういうわけで、氏のコミックを久しぶり読み返し、ノ
スタルジーな気分にもなりつつ、やっぱUOって良いよなぁっと再確
認したのでありました。

それでは今回はこのへんで。
また次回の更新でお会いしましょう。


備考

本文に出てきたROBIN氏のコミックは↓で見れます。

*ROBINのまんがコーナー
http://www.ne.jp/asahi/robin/zander/index.htm

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