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乙女のらぶらぶサッカー Vol.93 そして、オンリーワンの確立へと…

今回は昨日告知したとおり、前回の【乙女のらぶらぶサッカー V
ol.92 得たものを糧にして】からの続きとなります。併せて
読んで貰うと嬉しいです。

それでは、本編再開です。

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そして、代表監督は、ジーコからオシムへ。

オシムが就任会見で早々に発言した【日本らしさ】の再生というの
にcocは深く頷きました。

短所を潰すのには相当な時間がかかりますが、長所を伸ばすのは比
較的短期間で済みますし、そこから生まれる結果というのは大抵の
場合、短所が見えなくなるほどの成果だったりします。

【考えながら走るサッカー】をコンセプトに置く、オシム監督。
そのコンセプトは、日本人が兼ね備えてる特色でもある、農耕民族
の血に裏付けされた確かな持久力から生み出せる敏捷性と、緻密な
思考性を全面に押し出し、日本だから出来るサッカーの確立に繋が
るとcocは感じています。

今回のトリニダード・ドバコ戦を見て、選手達が活き活きと試合を
してる姿、ダイレクトプレイの多用と、選択肢の作成とその感知能
力の合致による連動性に富んだ試合運びは、4年後に夢馳せる【世
界に通用する"日本の"サッカー】の姿を想像させるに十分な成果を
披露したと思います。

問題は、今回召集させることはなかった海外組みがオシムのコンセ
プトの中で融和することが出来るかという点。

海外でプレイすると、個人の技術は上がりますが、それと同時にあ
る種の熱病とでも言いましょうか、レベルの高い選手との対戦を繰
り返すことで、それを目標地点にしてしまい、それが正解だと思い
込んでしまうという傾向があるんです。

勿論、世界のトップリーグで戦う選手のスタイルを目標にして自身
を磨くのは大切なことです。しかし、忘れてはならないのは、その
対戦してる相手チームは確かな技術とサッカーへの深い理解力、更
に言えば世界に通用する応用力を兼ね備えた選手たちの集団である
ということ。

その試合運びをみて、日本もそういった姿にならなければっと思っ
てしまうと具合が悪い。

成ろうとしてなれるものではなく、仮に成ろうとして励んで、有る
程度の成果を出せたとしても、結局はその目指すべき集団よりかは
劣るのは明白。勿論、目標をいつしか超えてしまうケースもありま
すが、日本がスペインサッカーを真似て、スペインサッカーより強
くなる、フランスサッカーを真似て、フランスサッカーより強くな
る。ブラジルサッカー(以下略

っといったような非現実的な夢に侵されるのが、まだまだサッカー
のレベルで発展途上である日本にとっては最も危険な行為と言える
でしょう。

そう言えば、スペインのマジョルカを退団し、セレッソ大阪に復帰
した大久保選手が、その熱病に侵されてる風なコメントを帰国後に
出してましたね…

中盤でジックリ貯めを作って、細かいパス、長いパスで時間を掛け
てボールをまわし、確実に相手のディフェンスラインを崩して得点
していく様子を見て、日本もそんな風にならないといけない。日本
はとにかく1プレーが早過ぎる。っといった感じのコメントをイン
タビューで答えてました。

違うんだ!大久保!そうじゃないんだ!君の見たサッカーは確かに
正解の内の一つで、確かに有効なスタイルでも有る。しかしそれを
行っていたプレイヤー達のレベルを考えてくれ、それを日本が真似
て、それ以上のクオリティで再現できると思うか?日本のプレーは
早すぎる?懐が深く、間合いも十分なクオリティの高いチームに日
本が何を持って対抗する?真似てちゃいけいない。相手がグーを出
してくるなら、パーを出すだろ?同じグーを出していても勝てない
んだ。勝てないどころか、こっちは同じグーを出すのに必死になっ
て、気が付いたら、ペロっと舌を出しながらパーを出されて負けて
しまうんだよ。そして、それから慌ててチョキを出しても、相手に
読まれてるから、グーを出しなおされて墓穴掘る。つまりは、最初
から対等の立場に立つためには、違う武器を携えて対峙してこそ、
勝負になるんだよ。

っとまぁ、彼のコメントを引き合いに出して書いてみましたが、そ
ういった勘違いを、海外移籍した選手はしてしまう可能性がある。

すると、オシムのコンセプトには乗っかれない。

無論それは、中村俊輔であろうともです。

正直言って、あくまで個人的な直感ですけど、中村俊輔はオシムの
コンセプトにハマらないかもしれないなって思ってます…

大好きな選手ではあるんですが、オシムジャパンでは…出番無いか
も…。まぁ、ジョーカー的な役割で、後半運動量が落ちてきた頃に
交代で投入してという使い方なら活かせるかなとは思いますが…。

そして、ジーコジャパンではハマらなかったルマンの松井大輔は、
オシムのコンセプトにバッチリとハマルと思います。プレーのテン
ポも速く、想像性にも長けてる。さらにドリブルにもパスにも非凡
なセンスを持ち、得点能力も高い上に、デフェンスへの貢献度も高
いスタイルは、正にオシムが理想とする選手にように感じます。

今回、召集はされなかったけど、怪我による長期離脱から復帰を果
たした、FC東京の石川も近い内に召集され、チームの主軸へと成長
するのではないかと思っています。

そして、FWでは昨年秋の骨折がなければ、おそらくドイツW杯の最
終メンバーに入っていたであろう田中達也が、オシムのスピード重
視のサッカーの元で、水を得た魚のように素晴らしいパフォーマン
スを発揮していますから、FWの軸は田中で決まりでしょう。

っとなると、今考えれば、谷間の世代と揶揄されていたアテネオリ
ンピックメンバーの主軸が、やはり今後のフル代表の中心となりま
すね。

っていうか、そもそもアテネメンバーは、揶揄されるようなほど無
能な選手が集まっていたわけじゃないし…。

松井、田中、石川、阿部、山瀬、平山と非凡な選手は軸にキチンと
揃っていたわけですしね。

ただし、このまま若手(南アフリカW杯時、24~28歳)の選手だけで
染めていくのには反対。

やはりベテランの持つ経験というものは大事。ですからドイツW杯
メンバーからも何人かは残すべきだと思います。

それを誰にするべきかっといった点に関して明確に示すのはそれこ
そ早計ですし、難しいのですが、現在スランプに陥っては居ますが
、受け手に優しいパスとハイテンポな展開にも対応出来る点で小野
は残すべきだと思います(無論、4年後の状況次第ですが)

あとは、冷遇されるかもしれず、それに腐らずやっていけるなら、
上述のとおり、中村俊輔をスーパーサブとして。

あとは、安定感で遠藤、加地辺りも有りかなっとは思います。

アレックスは、石川が収集されるとポジション被るし…、石川の成
長次第といったところですかね。アレックス自身のパフォーマンス
が落ちないのであれば、ポジションコンバートってのも有りかなつ
は思います。

あと、惜しむべき事が一点、オシムのやろうとしてるサッカーで輝
ける可能性がかなり高いと感じるんですよ・・・中田英。

引退撤回、電撃復帰・・・してくんないかなぁ・・・。
噛み合わなければ、また引退してもいいし…(お前無責任すぎw

いやね、単純にね、見てみたいのよ。オシムサッカーの中で英が入
ったらどうなるかを。

合うと思うんだけどなぁ・・・

だってさ、ジーコジャパンの時は英一人が"はやく回せ!""スペー
ス取れ!"って奮起してたのに、周りがのらりくらりでしょw

で、英が辛抱できずに、ドリブルで駆け上がると、フォローすべき
位置に誰も入ってなくて"なんで左右に開いてない!""振り切って
走っておけよ!"っと怒鳴るハメになってさ…

うーん、今ならすっごくハマりそうなのに、残念です。

っとまぁ、長々と書いてしまいましたが、上述したように、ジーコ
から授かった南米スタイルと、オシムから示される戦術サッカーの
融合という、非常に今後に期待感を持てる日本代表の可能性を垣間
見ることが出来たトリニダード・ドバコ戦でした。

4年後の南アフリカ大会こそ、日本が勝負をしにいく(そういった
レベルで挑める)初めての大会となるので、是非とも苦しいアジア
予選を勝ちあがり、本大会でこれぞ日本のサッカー、日本人だから
出来るサッカーというのを世界に見せつけ、日本恐るべし!っと世
界の目が本気の警戒に切り替わるような結果が出せるように頑張っ
て代表チームを成熟させていってほしいものです。

事実、今回のトリニダード・ドバコ戦でみせた日本のパフォーマン
スは、危険なチームの香りが立ち上りはじめてるかなって確かに感
じましたしね。

それでは、今回はこれにて。また次回。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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