今日はCX系のドラマ「アンティーク」のお話し
ということで、まだ最終回を見てない方はこの先
のテキストは読まないほうがいいです。
つーか、見ちゃダメです(笑)
では、始めます。
今日、最終回を迎えた「アンティーク」ですが、
実は、このドラマ、別段これと言って面白いとは
思っていませんでした(笑)
でも、なんとなく見ちゃうのよね(笑)
その理由だけど、それはスタッフの姿勢が野心に
溢れたドラマ作りをしていたからだと思います。
脚本で、グイグイ人を引きつける力は無い。
でも、もの凄く神経使って丁寧にワンシーン毎を
撮影してるなってのが伝わってきてたし、色々と
実験めいた手法をふんだんに取り入れていたのが
私的に興味をそそられました。
ただ、ちょっと可哀相だったのが・・・
滝沢君ですね(^^;
彼・・・完全に存在感無いし(^^;
いや、彼は数字を持ってるので、ドラマの営業面
では必要だったんだでしょうけど・・・
でもね・・・共演が椎名さんに阿部さんでしょ。
かなうわけないじゃん(笑)
かなりの試練だったね。
ま、FANの人にしたら「そんなことない!」
って、思うでしょうけど・・・。
ま、ほら、FAN心理100%抜きで見た場合、
明らかだしね(^^;
滝沢君にとって「役者」としてのチャンスだった
わけだけど・・・
結果は、藤木直人氏のチャンスになってしまった
感じね。
かれは、この作品でとても良い仕事をしたと思いますよ。
椎名さん、阿部さんを逆に食ってしまってる程の
仕事をして見せましたしね。
「小野」という役柄は、凄く難しかったと思います。
それを、見事に好演してたのには、ちょっと驚きでした。
そんな藤木さんの好演で完全に滝沢くんの存在感
は・・・(^^;
ま、まだ若いから、これからってことで(^^;
で、本題の「最終回」ですが、いやいや・・・
正に「そうきたか」って感じでした。
スタッフのセンスが光ってましたね。
最終回に至るまでの間に作ってきた作品の雰囲気
が、ちゃんと最終回のあの手法の伏線になってる
のは見事でした。
執拗なまでに、各登場人物の個性を全面に出して
展開してきたのは、この最終回の手法の為だった
んだ!ってね。
登場する人物は、皆「自分が一番」的なスタイル
だって感じで演出してきてましたから、今日の最
終回のあのインタビュー手法での「都合の良い記
憶」的な解釈をそれぞれが展開するってのには、
思わず「上手いな~」って感心してしまいました
それぞれの人物の個性が強く反映される感じで、
あの「都合のいい記憶」が各人物の個性を物語っ
ていて、見てるとなんかニヤニヤしちゃいました
いや、ホント、あの最終回は上手いですよ。
しかも、かなり高度な演出ですね。
さっきも書いたけど、1話から最終話までの間に
きちっと、各人物の自己主張の強さをしつこい程
見せつけていてこそ、あの最終回が成立しますしね。
もし、シナリオ重視で進めてきた場合で、
あの最終回をやってしまうと、単に最終話で
脚本の補完を各人物が分担してはめ込んでいくと
いう、典型的なお粗末最終回になりますしね。
いやいや、恐れ入りましたって感じ(笑)
作品の全体を通して「野心」溢れるドラマでした
CXのドラマに、新しい軸が誕生するかもね。
ただ、1つだけ残念なシーンがありました。
いやね、スタッフには自分たちがやってきた事、
そして、そのやってきたことの集大成である、
この最終回の手法にもっと自身を持って欲しかっ
たんです。
アンティーク4人衆のインタビーが終わり、
その映像がデジカメからの画面であると見せる
シーンがあったでしょ。
私的にそこもバッサリと必要ないと思うんですけ
ど、あえて、デジカメが移るとことまではOK。
でもその後のセリフが・・・
「もう~みんな自分のことカッコ良くしてばかり
で、どれが本当のことか・・・めちゃくちゃ」
これ!これ・・・・要らないでしょ・・・。
完璧に説明セリフだし・・・。
今、こういう手法で最終話を展開してますよって
言う、説明のセリフだもん・・・・。
あれは・・・余分だよ(^^;
なんか、アレを言わせてしまったことで、
ちょっと・・・水を差したって感じね(^^;
あんな「説明セリフ」
入れなきゃいけないのかな・・・?
最終話まで、散々「この人達は自分大好き人間で
すよ」っていう展開を見せてきたわけで・・・
滝沢君のインタビューシーンの次に、藤木さんの
インタビューが始まった時に、判ると思うんです
けど・・・(^^;
ま、ありがちだよね・・・説明セリフって。
脚本作って、台本作って役者に演じさせて
尚且つ、芝居の最中に役者の口から
今、何をして、こうなってます的な説明をさせる
なんか、そういうの凄く嫌なんです。
そこまで、視聴者って想像力が無いものなの?
(^^;
つうか、無いから、ああいう説明セリフを挟む事
になるんだろうけど・・・(^^;
ま、それでもこの「アンティーク」は
そういう説明セリフが比較的少ないドラマだった
ので、良しとしときますか・・・(^^;
なんにしても、珍しく野心に満ちた作品だった
「アンティーク」が、見事な最終回を見せてくれ
たことに拍手です。
それでは、今日はこのへんで。
また明日お会い致しましょう。