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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.37 FFXIに投げ掛けられる抵抗感 後編

それでは、昨夜の予告どおり、前回の続きです。

数行巻き戻しての掲載です。

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やはり『FFXI』投入前に、地均しを役目とした作
品を数点出しておいて、有る程度ユーザーにオン
ラインゲームという物を認知させておいてからの
『FFXI』投入の方がベストだったかもしれません

この『FFXI』の先行投入が吉と出るか否か・・・
非常に大きな意味を持つでしょう。

そして、プレイ料金についても、芸がないって言
うか・・・。

コンシュマーで、オンラインゲームビジネスをす
るにあたって、従来のPC市場でのやり方をその
まま持ってくるのは安易過ぎます。

月額1.280円なんて、安易性の象徴とも言えるで
しょう。

79.5%の人が「高い」と言ってるように、コンシ
ュマーでは、PCの常識は、非常識なわけです。

ですから、追徴システム事態をコンシュマーに
リサイジングするのが当然な判断と思います。




DCで『黒字』という成功を収めてるPSOの
月額料金は400円です。

これは、はっきり言って破格です。

しかし、その破格の値段で黒字を弾き出せるほど
サーバー構築や、ゲームの通信に関するシステム
を徹底的に家庭用サイズにリサイズして完成させ
た結果が黒字です。

PSOは、私的にゲームの部分では未完成と感じ
ていますが、サーバーの構築に関しては芸術と表
現しても言い過ぎでないほどに見事なリサイジン
グを達成してます。

このPSOのように、コンシュマーにオンライン
ゲームを持ってくる際、ゲームシステムを模写す
るのはOKとしても、その追徴システムまで引っ
張ってくるのは、明らかに安易過ぎます。

だからって、単に月額料金を下げろとか、無料期
間を大幅に延長しろとか、そういう風には思って
いません。

オンラインゲームの大事な部分として、サーバー
運営でキチンと採算が取れ、利益が黒字ベースで
動いていかないと、ビジネスとして、メーカーは
嫌煙してしまいます。

ですから『FFXI』の月額1.280円という金額が、
スクウェアの出した、黒字ベースを念頭においた
金額であるなら、多いにその金額に対して尊重を
しなければなりません。

だけど、その追徴をまったく馴染みのないコンシ
ュマーユーザーに、普通に「支払い」という形式
で徴収することに「安易」さが有るとここで指摘
しています。

つまりです。月額1.280円という金額が黒字ベー
ス達成の最低ラインであるなら、その月額料金を
もっと別の方法で徴収するべきだと思うのです。

忘れていけないのが『FFXI』は事実上、コンシュ
マーベースで展開されるオンラインロープレとし
ての入口なのです。

PSOがあるではないか!とお叱りを受けそうで
すが・・・あえて言いますと、DCのような売れ
なかったハードでシリーズ累計30万本行くか行
かないかの作品では、雑誌媒体等でいくら大きく
取り上げていたにしろ、実際にプレイしたコンシ
ュマーユーザーの数は、業界全体からすれば微々
たる数だというのが現実です。

非常に厳しい表現ですが、ドライに市場全体の視
野で見ると、そうなってしまいます。

ここでは、あくまで市場視野で書き進めています
ので・・・。

で、話しを戻すと、事実上『FFXI』がオンライン
ゲームの入口となるユーザーは多数居るでしょう

それは、同時に追徴未経験者を多数相手にすると
いうことです。

それらのユーザー相手に、通常の「支払い」とい
う形式での徴収は、明らかに「抵抗感」を与える
のは必定です。

ゲームシステムはエバークエストとウルティマの
パクリで、追徴システムもPC市場と全く同じと
いうのは、あまりにも芸が無さ過ぎです。

ゲームシステムの模写は良いとしても、追徴シス
テムくらいは、家庭用にリサイズするべきでした

とにかく、ユーザーから月額1.280円の徴収を必
要とするのであれば、別の方法で徴収するとかも
考えるべきだったと思います。

ユーザーに月額料金を支払ってると気付かれない
ような仕組みとか。

例えば、ゲーム関連商品を販売し、その商品の内
容をFFXIプレイヤーの大半が興味を示す内容にし
て、販売して、実はその商品の価格がプレイ料金
に該当してるとか。

商品の中身は追加データーでも良いでしょう。

他人に譲渡できない、プレイヤーキャラのみにし
か反映されない形で、そう、例えば、ステータス
アップとか、ドレスアップとか、ウエポンとか、
ま、これはあくまで一例として書いてますから、
実際、そういうシステムにした場合の諸問題は、
取り敢えずここでは抜きってことで。

今、ここで瞬時に色々と案は浮かびませんが、少
なくとも、別の追徴方法の可能性も充分にあると
いうことを書いたわけです。

このように、プレイヤーがゲームをする為に追徴
されてるという印象を与えず、ゲームを面白く遊
ぶ為に購入する商品に月額料金が実は含まれてる
っていう形式の方が圧倒的に抵抗感は薄くなるで
しょう。

現に、普通の「支払い」形式に関して79.5%の人
が「高い」と抵抗感を抱いているわけですし。

地均しをせずに、いきなり目玉タイトルを投入さ
せる以上、もっとユーザーの目線に立ったビジネ
スを考えるべきだったと強く思います。

メーカーは作りたいものを作って、その完成度が
高ければ、ユーザーは勝手に付いてきてくれるな
どという、馬鹿げた考えを未だに持ってるのでし
ょうか?

商業ベースでビジネスする以上、新しい物を売る
には、以前のスタンダードに慣れきってるユーザ
ーに成長を促し、自社の新機軸に目を向けさせる
下準備も自らやっていかないと立ち行きません。


ブローバンドの時代が来るから、ゲームもそうし
よう!

ならば、オンラインゲームをガンガン作ろう!

よし、それじゃFFをオンラインにして客を集め
よう!

っと息巻くのは良いですが、実際はFFXI発売間近
の今になっても、ユーザーは月額徴収に抵抗感を
持ったままです。

つまり、ユーザー目線で、業界の変革を行なって
こなかった証拠です。

さらに、モデムやHDDの購入経路も複数あって
理解しづらいし・・・。

ほんと、PC市場の悪い一面をそっくりそのまま
家庭用に持ち込んでますね・・・。

良い所は見習うべきですが、悪い部分もそのまま
引っ張ってきてるのは如何なものか・・・・。


このPS2のオンライン事業関連のメーカーと、
PS2ユーザーの温度差が大きいと感じるのは、
あたしだけなのでしょうか?

オンラインゲームのFANとして今後のコンシュ
マー市場での発展の為、FFXIには頑張って欲しい
のですが、なかなか難しいでしょうね・・・

がんばって20万本ってところでしょうね。

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っということで、急遽、連作になったこのネタも
今日で完結です。

文中で取り上げてるアンケートが業界全体の声を
反映しきった結果だという確証はありませんが、
少なからず、ユーザー全体の声と大方一致してる
アンケート結果だと思っています。

正直、79.5%は、ショックでしたよ(^^;

そこまでメーカーは、ユーザーに対して事前知識
を与えていないのか・・・って。

結局、分かってるユーザー(マニア)にしか、
伝わってないじゃん・・・って感じ・・・。

厳しいね(-_-;)


それでは、今日はこのへんで。

また次回の更新でお会い致しましょう。

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