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乙女のプレステ2ZONE Vol.6 一体、誰に向けてるのやら(^^;

昨日、ここにPS2版『EverQuest』の件を書き
ました。

で、そのPS2版『EverQuest』について、Sony
Onlineのマーケティング副社長Scott McDaniel
氏は「PS2版のEverQuestはPC向けのEverQuest
の“移植”や修正でなく、完全に一から作り直し
た新しいものになる」と語ったています。

同氏によると「正直言うと,EverQeustは遊ぶの
が難しいゲームだ」と発言し、PS2版では、どう
やって遊べばいいか、もっと明確なヒントを提示
すると語ってます。

ふむふむ。非常にごもっと且つ的確な判断だと思
います。

だが、しかし・・・

肝心のPS2オンライン事業の仕組みがユーザーに
かなり判り難い提供の仕方なんですけど・・・。

『EverQuest』もそうですが、日本で発売が待望
されているであろう『FFXI』もMMORPGというジャ
ンルにも関わらず、戦闘システムをコマンド選択
式にするといった暴挙に出てまで、ネットゲーム
、ネットロープレ、MMRPG未経験者に目線を下げ
たシステムにしているんです。

先頃行なわれた、SCEのPS2ネット展開の発表会の
場でも、多数のネット対応タイトルが発表され、
その中でも『みんなのゴルフ』のネット対応版な
どを、SCEは『ライトユーザー向けに一番向い
てるソフトかもしれない。プレイ中のチャット機
能が大変魅力的に感じて貰えるだろう」といった
ことを発言していました。

こういった、『FFXI』のコマンド選択式のバトル
『みんなのゴルフ』の存在の是非はともかく、目線を低くしてるという意味では大変良いことだと
思います。

ですが、作品郡でそのように、ライトユーザーを
強く意識した作品作りをしてても、その作品をプ
レイする上で必要な肝心の周辺機器等の環境整備
の手段が、ライトユーザーにはまったくもって理
解しにくく、難解極まりない販売方法を取ってる
のは、どうしたものでしょう・・・。

ハッキリ言って、現状のPS2のブロードバンドユ
ニット(HDD含み)の供給方法は最悪です。

ネット経験者(ナローバンドは勿論、ブロードバ
ンド経験者含み)、オンラインゲーム経験者の方
でも、理解するのに、結構な時間が必要となる現
状の供給の仕方に呆れています。

初心者向けを強く意識して作られた作品群を、一
体どういった層に向けて売ろうとしてるのだ・・

正直、今、私がPS2の、いや、FFXIをプレイす
る為にに、どういった環境を揃えるべきかと思い
インターネットを活用して調べに走っても、疑問
0の確定回答を導き出すのは困難です。

そんな供給の仕方で、どうやってライトユーザー
にアピールし、更にセールスに結び付けていける
のか?

いや「いけるのか?」でなく、いけないです。

結局、そこそこのネット環境を既に整ってる方で
更に、ネット関連(ISP、ADSL等)の有る程度の専
門的な知識を有し、そこに加え、その分野につい
て、そこそこの読解力を備えてる人向けに供給
していくって感じになりますね。

じゃ、もっと作品をマニア向けに開発して欲しい
ものです。

事実、上記のような条件に当てはまる人を一般ユーザーからすれば『マニア』と称されるのですか
ら、マニア層に向けて供給するなら、マニアが喜
ぶ作品を作るのが宜しいかと。

ライトユーザーに向けて展開したいのであれば、
供給の仕組みをもっと単純にし、店頭ベースの展
開を主軸にすべきです。

つまり、コンテンツを開発する側と、それらのコ
ンテンツを統括する、いわば『ホストポータル』
側の向いてる方向が真逆なんです。

そんな、奇妙な事業が成功を収めるとは到底思え
ないし、そんなに甘く無いでしょう。

PS2のネット事業に欠かせない物として、外付け
HDDが上げられますが、この販売の仕組みも難
解。

現状のような仕組みでは、確実にヒットに至りま
せん。

過去、家庭用ゲーム機市場で、10000万円を
越える周辺機器がヒットと言える域まで到達でき
たのは、1986年2月21日に15000円で任天堂が発売
したディスクシステムのみです。

このディスクシステムは最終累計で、約450万台
を出荷しました。

この450万台という数字は、家庭用ゲーム機の周辺機器としては、現在至るまでも『異例』と言え
る出荷数であることは言うまでもありません。

このディスクシステムはが発売された頃と言えば
空前の『ファミコンブーム』の真っ最中で、しか
も、680万本という凄まじいヒットを記録した任
天堂のアクションゲーム『スーパーマリオ』の続
編である『スーパーマリオ2』というタイトルを
引っさげつつ、しかも、僅か500円という出費
で、全国の玩具店に設置された機器によってゲー
ムディスクを書き換えられるという魅力的なサー
ビスをも備えていての450万台です。

更に、販売方法は、一番単純な『店頭販売』。

このような、誰にでもアピール出来る素材を多く
含んでいたディスクシステムでさえ450万台なの
です。
(450万台で充分、立派な成果なんですけどね)

時代が違い過ぎるので比べるのは、いささか無粋
なのですが、このディスクシステムの展開方法は
充分、現在にも通じる手法だと思います。

やはり、コンテンツを作成する側と、そのコンテンツを統括するポータル側、そして、その新しい
機器に求められてるユーザーの声が全て同じ方向
を向いてこそ、エンターティメント機器の躍進が
達成されるものだと私は信じています。

現在のPS2のオンライン事業は、それら全てがバ
ラバラで、まったく同じ方向を向いて無いと強く
感じます。

そんな、一枚岩に成りきれて無い事業が成功する
ほど、ビジネスの世界は甘く無いというのは、当
然、判ってる筈なんですけど・・・。

確かに、ブロードバンド展開をするにあたって、
取り扱う物自体が、複雑な商品ですから、提供
する側として、あれこれと画作した結果なんでし
ょうけど、必要以上にブロードバンド展開を複雑
な物と意識し過ぎてると感じます。

ライトユーザーにしてみれば、ブロードバンド自
体が理解出来ない上に、それらの設置に伴う諸経
費や契約条項等までも企業がやってしまうと、一
体、自分が何を購入したのかも実感できないし、
それが、購入以前の段階だと、自分が一体何を購
入しようとしてるのかさえ、判らなく感じるでし
ょう。

見えないものに、お金を投資するのは誰だって懸
念を抱くものです。

単純な話し、HDDユニットとブロードバンドへの
手続きなどを、全てを一括してパッケージングし
て、店頭販売にすれば良いと思うのです。

つまり、このセットだけを購入すれば、全て環境
は揃いますよってことです。

ユーザーに選択させないことが、この業界でのは
一番のユーザーライクな販売方法だと私は常日頃
から思っています。

選択という行為は、ゲームという娯楽を遊ぼうと
気軽に構えてる人にとっては、邪魔以外何者でも
ないでしょう。

「はい、このセット、2万円。これで全部OK」
と売られてる方が、安心出来るのです。

自分の選択に間違いが無いかと危惧しなくてすみ
ますしね。

ゲームメーカーが多くの利益を頂戴してるユーザ
層は、その殆どが、そういった選択などをしてま
で、ゲームなんか買うの面倒って思ってる人です

自ら、調べて、選択しゲーム及びネット等の環境
を取捨していく、所謂『マニア』と言われる層は
メーカーが何かをしようが、しまいが、関係無く
勝手に調べて、選択します。そういうもんなので
す。

物凄く大雑把に言えば、マニアなんて、放ってお
いたら良いのです(笑)

「これにしなさい」っメーカーが提示してきても
懸念を感じれば、自分で調べて、選択しますから
(現に、私もそうですし)

ですから、今後のPS2のネット事業に必須なのは
魅力的なコンテンツを揃えることよりも、ユーザ
ーとコンテンツ開発側の意識をキチンとバックア
ップできる、ポータルビジネスのリスタイルでし
ょう。

現状のスタイルでは、一体、誰に向けて売ろうと
してるのか、さっぱり判らないままです。

求めるニーズと、与えたいニーズは、ほぼ一致し
てるのに、それらの掛け橋をする母体が、それぞ
れの思惑を無視して、盲目的に幻想を追い始めて
るって感じですね。

迷走は、まだまだ終わりそうに無いといったとこ
ろですかね・・・。

とゆことで、今日はここまで。

また次回の更新でお会いしましょう。

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