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乙女の『うるちま』見聞録 其のニ十六

度々、この日記のコーナーに登場する、
この「うるちま見聞録」。

では、なぜ、そう度々登場するのか?

それは当然の事として、現在プレイを続行してる
からであるのは当たり前でありまする。

それにつけても、登場頻度が激しいと思われてる
方もおられるでしょう。

勿論、おもしろいゲームである事は、
確かなのですが、それ以上の思いがこのソフトに
あたしは抱いています。

このゲーム。結論こら言えば「憧れ」だったのです。

今日は、ちょっといつもと違って回帰物です(笑

あれは、4年ほど前、いや、5~6年前かも。
ある雑誌の記事で初めてこのソフトの存在を
知りました。

当時、あたしは、日本の市場に氾濫する・・・
RPGモドキなソフト群に、かなり嫌気がさして
いました・・・。

あからさまなフラグ立てと、そのポイントから
ポイントへと流れる為の作業に終始するシステム

演出過剰で、プレイヤーの想像力を刺激しないど
ころか、想像する余地さえ残してない垂れ流しな
シナリオベースの嘘RPG。

物語を創作することなんて、誰にでも容易に出来
るわけないのに、あちこちから、薄いシナリオを
ぶら下げて発売される、にわか大作ソフト。

キャラクターゲームとして完成された世界観を
構築してる作品なら、お使いも、一方的な与える
演出も構いませんが・・・。

キャラゲーとして不充分という言葉を口にするの
も、億劫になるほど中途半端な作品群の多さ。

ハッキリ言って・・・RPGは腐ってました。

そして、その痛んだ作品を盲目的に消費していく
多くのユーザーにも、少なからず苛立ちを覚えました。

ユーザーフレンドリーという言葉に、
まるで天下の号令をかざされたの如く・・・
誰にでも、時間さえあればエンディングが迎えら
れる作品こそが、今の時代のRPGだと恥ずかしげもなく、大量生産されるソフト達。

誰にでも時間さえあればクリアー出来るRPG。

なぜ、このような定義が根付いたのか・・・。
そして、今尚もって、それがセオリーとして
まかり通るのか、不思議でたまらない・・・。

誰にでも時間さえあればクリアー出来るのであれ
ば、わざわざ、時間を割いて自分がプレイする価
値などあるのでしょうか?

そんな見えもしない、世間という不確かな
境界線の内側に入ろうと、もがく事自体・・・
不毛な行動ではないでしょうか?

そして、必ず解けるRPGをプレイする・・・。

そんなのが楽しいはずは・・・。

画面の中で動いている自分の分身が自分であると
核心出来ますか?

ロールプレイングゲームとは仮想世界で、自分の
分身を操り、その世界の秩序に従事、謎を解き、
やがて、達成感が訪れる。

そのゲームはRPGと名打ってますね。
では、その主人公は、貴方の分身でしたか?

その仮想世界に、自分が居ると紛れも無く感じま
したか?

貴方じゃなきゃ駄目といえる要素が含まれていま
したか?

感情移入と感情投影は似ていますが、違います。

移入できましたか?

移入だと思っていたら、それは投影だったりしま
せんか?

投影は簡単なのです。人の感情を揺らす演出を
挟みこんでしまえば、見た光景がそのまま、
ダイレクトに投影される。

悲しみのシーンを挟みこめば、そこは悲しい場面
として、誰しもの脳裏に投影されるでしょう。

でも、それは、貴方が悲しいのでは無く、
貴方の見ている(見せられている)物語が、
悲しいだけで、貴方は悲しくないのです。

想像する余地を排除されてますから・・・
作り手が意図するタイミングで意図した展開が、
一方的に流れてくるわけです。

ロールプレイングというのは、未完成な絵本で、
プレイヤーに渡されるのがベストなのです。

その未完成な絵本の白紙の部分を物語って行くのが、プレイヤーなのです。

起承転結で言うならば、起と結だけでいいのです

その間は、プレイしたプレイヤーの数ほど、
様々なドラマが繰り広げられるのですから。

この例を国産ゲームで例えるなら・・・
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』だと言っても、
差し支えないでしょう。

あの作品は、謎解きの開始から結末まで至る間の
プレイヤーストーリーが、遊んだ人の数だけ存在
していますし、とても同じロジックの上を歩いて
いたとは思えないほどです。

自分だから、あの謎解きを、こう誤解した。
あそこはすぐ解けた。意味が判らず立ち往生した

これなら、プレイした価値があるってものです。

すこし、話しが逸れました。

で、当時、そういう、RPGと語って
偽RPGが蔓延る中、あたしは、この作品を知り
ました。

正直、記事を読んだだけで、
これほどまでに、衝撃を受けたゲームはありません。

ロールプレイングでの、スタンダードな世界の、
剣と魔法と魔物、そして神話など、
中世ヨーロピアンな世界の土台だけ存在し、
そこに存在する人々は、すべてがプレイヤー。

この事実は、驚愕に匹敵しました。

想像してみてください。
剣と魔法と魔物が存在する世界を。

そですね。人によって想像する世界は若干違うでしょう。

漫画やアニメでみた雰囲気や、映画、ドラマ。
または、小説など。

私達世代では馴染みの深いファンタジーの世界に
紛れこんで、その世界で生活してる自分を想像し
てください。

あなたは、どんな生活をしてますか?

貴族ですか?術師ですか?戦士?盗賊?
それとも、名刀を作り出す武器屋の主人?
噂話に花をさかせるバーテンダー?
旅の一向を出迎える宿屋の定員?

それとも、名も無い男?女?老人?子供?

貴方ならどれでしょう?

ここで、肝心なのが、上に例を出した人物は、
既存のRPGの街に必ずと言っていいほど、
存在してますよね?

その、必ず存在してる人々が全て人が操作する、
キャラそのものなのです。

もう少し言い方を代えると、そういう街の住人を
好き勝手に人がそれぞれの思い々々に演じてるわけです。

そして、皆の演じる目的の数だけ、ゲームの目標が存在するのです。

逆に言えば「クリアー」や「エンディング」の
要素などは一切ありません。

ゲームに参加して「まず何をしたらいいの?」
っという疑問に明確に答えてくれる人も居ません

何故なら、そこの世界の住人達はぞれぞれの望む
生活を仮想世界で行なっているわけです。

ですから、ゲーム始まって「何したらいいの?」
という問いには「何がしたいの?」という問いで
かえされるでしょう。

例えるなら、現実の世界の道端で、
通り過ぎる人に「自分は何をしたらいいの?」
っと問いかけたらどうでしょう?

「さあ?」とか「は?」って聞き返されるでしょうね。

それと同じ訳です。

悪の親玉も世界を破滅に誘う魔王も存在しません

そして、貴方が主役で、貴方を中心として、
その世界は動いてくれません。

何をするのも、何を選択し決断するのも、
すべて貴方次第。

魔物を倒しまくって名声を上げて一旗あげるぞ!

この街周辺で一番の賑わう武具屋をつくる!

このように、自分で仮想世界での生き方を選択し
ていくわけです。

これこそ、キングオブロールプレイングでしょう

だって、その仮想世界で存在してるキャラは、
確かに貴方の分身ですし・・・・

そういう、素敵極まりないゲームを知ってから
約4年後に、あたしはその世界に移民することに
成功したわけです。

縛られるストーリも無ければ、作業的なフラグ立
ても存在しない。

まったくの自由。

その世界に、あたしが求めるRPGの正当な進化
の形が存在していたわけです。

これを憧れずして、
ゲーマーを語ってはいけないとさえ思いました。

そして、今、その憧れの世界に、あたしの分身は
存在する。

そして、私は自分の分身に感情移入する。

だって、そのキャラは、あたしだからこそ
そこに存在してるわけですしね。

家を建てる土地さがしに疲れ果て
途方にくれる、あたし。

長い時間、連れ添ったペットを魔物に殺された時の、悔しさと切ない気持ち。

それらは、あたしだからこそ、そこに存在し
そこで物語が語られていく。

けっして、人に真似られない。そして、人と同じ
手順を踏んだりもしない。

素晴らしい。ほんと素晴らしい。

この仮想世界こそが、
最新にして、最適なRPGの舞台だと核心してる
次第でありまする。

そう、ウルチマはゲームであってゲームに有らず

ファンタジーの世界に、私達を転送してくれる、
ツールなのです。

さて、今日は「あたしとウルチマ」という
テーマで、長々と書いてきたわけですが、
何故、急にこの様な話しを書いたかと言いますと
あたしにも判りません(笑)

書きたくなったので書いた。(笑)
はい、いたってシンプルです(笑)

それでは長々とお付き合い頂きまして、
ありがとうでござりまする。

それでは、今日はこの辺で。
また明日お会い致しましょう。

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