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乙女から見る21世紀のコンシュマー産業の行方Vol.39 特別編『夏休み特別企画 私的、MMORPGの理想系』#3

はい、3回目です。
まだまだ、不満点項目は続きます。

では、続きをどうぞ

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不満 其の3

・時間も『現実世界と等比』に準拠すれば

前項で箱庭の縮図スケールを『現実世界と等比』
という案を記述しましたが、それとリンクする形
で、ゲーム内時間も『現実世界と等比』が良いと
思っています。

この『現実世界と等比』な『時間』の概念が加わ
ることによって、広大な世界の完成度が高められ
るのです。

前項で述べた『攻略』という定義を無くす為に、
『現実世界と等比』の縮図スケールと時間を用い
れば、確実に『攻略』というものは消し去る事が
できます。

何故かと言いますと、長野県で非常に高価なアイ
テムを所持してるモンスターが居るという情報を
聞き付けて行ったとしましょう。

しかし、長野まで行く時間も出発地域によれば、
数週間から数ヶ月掛かるのです。

到着したら、そこで「今、旬のダンジョンと言え
ば、イギリスのリバプールだね」という情報を入
手したとしても、直ぐに移動できません。

陸路、航路、陸路を経て、数ヶ月かけて行くので
す。

そんな広大な箱庭を『攻略』しようとする人が居
るでしょうか?

仮に居たとしても、攻略は不可能なのです。

何故なら、このcocがMMORPGの理想として記述し
ているこの案は、『世界育成シミュレーター』と
いう裏の顔を持っているからです。

このゲームを『攻略』するということは、現実世
界を攻略するに等しいものと言えるほどのスケー
ルなんです。

では、ここで一端『現実世界と等比』の話しから
離れることにしましょう。
(後述でたっぷり控えてますから)

不満 その4

・金銭の獲得と貨幣相場

簡単に言うと、モンスターを倒したお金が入手で
きるというシステムを完全撤廃すべきだ!という
ことなのです。

モンスターを倒して、戦利品の中にお金が含まれ
ているのは、スタンドアローンのRPGでもお馴
染みのシステムですね。

だけど、それをMMORPGで組みこんでしまうと確実
に、インフレとデフレを招いて、どんどん『財産
確保』の意味合いが強くなっていくのです。

そもそも、モンスターからお金が涌き出てしまう
と、貨幣相場のコントロールは不可能になるので
す。

相場を上げたとしても、以前の倍、狩りをすれば
問題無くプレイヤーはお金を安定して確保出来て
しまう。

PC(プレイヤーキャラ)同士が独自の市場をゲー
ム内で築いても、お金は際限無くモンスターから
沸きますから、売買し合うPC商品や人気商品は
どんどん高騰していきます。

そう、インフレですね。

一度、インフレが起きてしまうと、止まりません
モンスターから際限無くお金が沸くのですから、
物価も際限無く高騰していきます。

これでは、新規プレイヤーにとって非常に厳しい
世界になってしまいます。

更に需要が少ない商品を売る為に、どんどん価格
を下げて、適正な相場を維持出来なくなるケース
も良く有ることです。

MMORPGの元祖である『ウルティマオンライン』で
は、一夜にして特定のアイテムの値段が100
倍以上に跳ね上がり、数日すれば、元の値段の
10%にも満たない価格へと下降することは良く
あることです。
(無論、PC間の売買においてです。)

それら、全ての原因が際限無くモンスターから涌
き出るお金に問題があるのです。

モンスターを倒すとお金が入手できるという、不
可思議極まりないシステムを撤廃し、貨幣は決め
られた期間に定められた基準で造幣し、ゲーム内
に流通するようにすれば、貨幣相場というもので
ゲームの中で生じるインフレやデフレも防げるの
です。

そして、なによりも、モンスターからお金の入手
が可能だと、戦士が裕福になり、戦闘能力の低い
商人系の職業の方が貧しいという非常に馬鹿げた
世界を作ってしまうのです。

商人が自ら制作するアイテムに必要な材料の調達
を戦士に依頼し、戦士はその依頼された材料をモ
ンスターの襲撃を払い除けつつ遂行し、商人に仕
事料して給料を貰う。

このような仕組みの方が自然だし、当然です。

持ちつ持たれつということです。

モンスターからお金を入手するというシステムは
自分以外にその世界で財産を貯蓄する者が存在し
ないスタンドアローンRPGだからこそ『都合主義
』的なシステムとして機能するものであり、多人
数が同時に存在するMMORPGに組み込むこと自体
明らかなミステイクなのです。

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今日は2項目の掲載でした。
適当に短めな部分は併せて掲載しないと、全11
回とかになってしまうので(笑)

それでは、今日はこれにて

また、次回の更新でお会いしましょう。

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