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モンスターハンター探険記 Vol.86

前回に続いて、今回もセカンドインプレッションです。

【生態の練り込み】と【スタミナの概念】の次に評価出来る点は【ゲームバランスの再調整】です。

まず、狩りにおいての難易度ですが、既存の据え置きハードシリーズ(windows版含み)と携帯機シリーズの丁度中間とも言える難易度に調整されてることに好感を持ちました。

こうして、言葉で書くのは容易いですが、なかなかそういった中間点にもっていくのは難しいものです。

携帯機寄りに傾いてしまうと、簡単すぎるし。据え置きハード側に傾きすぎると、数値インフレ(モンスターの体力等)の傾向が強くなって過酷になってしまう。丁度良い塩梅に今回まとめ上げられたのは、続編を作るごとに劣化させていく傾向の強いカプコンとしては奇跡とも言えるのではないでしょうか?w

そして、狩り以外の部分でのバランスについてですが、据え置き型では激しくマゾかった武器、防具の生産難易度。これに関しては携帯機寄りに強く傾けてあります。

据え置き型シリーズではホントに過酷でしたからね。防具だって作るのは何とかなっても、それを強化する為に必要な素材を集めるのがキツく、その未強化の防具を着て、その強化素材を集めに向うのは性能が足りてないという難易度破綻を起してましたし。

無論、モンハンは回避ゲームですから、攻撃を受けなければ問題はないんですが、それでも防具という存在があるのですから、その防具の強化に必要な素材を集めに出かけた先のクエストで一撃死を起してしまうような状態は、防具という概念を取り入れてる以上、存在自体が破綻していたとも言わざるおえません。

一方、PSP版での防具強化は【鎧玉】という素材だけで防具の強化を行うように仕様が変更され、その【鎧玉】自体の入手経路も採掘、クエスト報酬など比較的容易とも言える手段で入手出来ることから、防具強化の難易度がグッと下がりました。

この鎧玉の恩恵は、防具の強化が容易になるだけでなく、色々な防具を製作し、その組み合わせなどを楽しむことが気軽にできるようになったという側面効果も有していました。

そんなPSPシリーズの仕様を今回3では据え置き型作品で初めて採用し、防具切り替えのストレスを効果的に緩和することに成功しています。

そして、それら武具の製作に不可欠なもう一つの要素【お金】についても、今作は比較的楽に稼ぐ事ができるようになっています。

お金に困らなくなったとまでは言えませんが、お金を稼ごうとした場合に、非常に容易に稼ぎ出せる手段が幾つか用意されています。

例えば、序盤の下位クエストの採取系クエストが稼ぎやすくなっていたり、特定のクエストで得られる報酬を売ることで(素材に成り得ないアイテム)比較的高収入になぅたり、採掘で特定の鉱石が非常に出やすくなっており、それをまとめて売ることでかなりの高収入になったりと、プレイヤーが遊びながら見つけられる手段で結構な数の金策が出来るようになっているのです。

勿論、それらは直ぐに新規装備製作などの費用で直ぐに消えていく運命ではあるので、所持金が常に潤沢になるわけではありませんけど、そうやって比較的楽に稼げることで、色々な武具の製作を楽しめる事に繋がってるわけですから、地味ながらナイスなバランス調整だと思います。

そして、更に装備を楽しめる要素として、導入された【お守り】。これが非常にナイスです。

既存のシリーズでは、防具は最大5パーツ、そして武器という6個の装備品で身を固めることになるのですが、3では7つめの装備品として、アクセサリーの様な位置付けで【お守り】が導入されてました。

この【お守り】は強化こそ出来ず、生産も出来ないという、いわゆるドロップ品という条件こそあるものの、それにはランダムでスキルが付いており、更にスロットも付いてたりする場合があるのです。

このスロットというのは、そこに装飾品を埋め込む為にあるもので、装飾品にはそれぞれスキルが備わってます。

武器や防具にもスロットが空いてるものがあり、そこに装飾品を埋め込んでいくことにより、目的のスキルを発動させたりするというのがモンハンの装備とスキルの関係なのですが、その関係の中に【お守り】という第7のパーツが加わったことで、スキルの組み立ての可能性が格段に広がりました。

そして、装飾品についてもwindows版とPSP版では装備からの着脱が可能だったんですが、それ以外の作品では着けることはできても外せないという何とも使い勝手の悪い仕様でした。

それについても3は着脱可能な仕様を採用しており、防具に最初から備わってるスキル、防具の空きスロットの数、お守りのスキル及びスロット、武器のスロットと、スキルを調整する上で随分と敷居が低くなったのもナイスな調整だと感じます。

ゲームバランス以外では【システム面での利便性向上】も非常に評価できます。

まずWindows版から採用されていた、アイテムBOX内の調合。つまりアイテムを倉庫から手持ちのポーチに出さずに、BOXの中だけで調合が可能というシステムを3でも採用。

そして、そのアイテムボックスの変化で絶賛すべきなのが、1スタックの最大収納数を全て99個にしたことです。

既存シリーズではアイテムによって所持数の最大があり、例えば回復薬ならばポーチに入れておけるのは10個まででした。そして倉庫に回復薬を入れても、1スタックで10までしかカウントされず、20個入れると2スタック必要となっていたのです。これではアイテム倉庫の内容量が厳しくなる一方です。

それについて3では、所持数に99個以下の制限のあるアイテムでも、倉庫内に限っては1スタック99個までカウントしてくれるように変更されたのです。

こうなったことで回復アイテムなどの消耗品の備蓄を気兼ねなく行えるようになったので、倉庫の使い勝手も随分と向上したと思います。

ちなみに倉庫内スタック99に関してはアップデートされたwindows版やPシリーズでも採用されていたかもしれませんが、ちょっとそこらへんは確認してません。

このように、面白くもなり、便利にもなったMH3、現時点でモンハンの最高傑作と表現しても良いかもしれません。

これから上位クエストに挑んでいく過程で、これらの評価が覆るかもしれませんが、上位進出直後の現時点でのcocさんの評価というのは【傑作】です。

勿論、ここは…もうちょっと何とかして欲しかったという部分もあります。そういうマイナス評価も込みで傑作と評価しても良いだろうと現時点では思っている次第です。

それでは今回はこれにて。次回は…、まだ何を取り上げるかは決めていませんが、そのマイナス面についてのまとめでも書こうかなって思ってたりします。でもあくまでそれは予定です。

つーことで、また次回です。


*原文投稿時間不明の為、00時00分として転機しました。

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